現在、水耕栽培で育てている野菜はスティッキオの1種類のみです。次に育てたい野菜の種は購入してあるのですが、種蒔きの時期は9月頃となっています。大体あと60日先ですので、この期間で育てられそうな野菜を探しました。
そこで見つけたのが「小松菜」です。夏蒔きですと約30日で収穫できるそうです。予定通りに育てば、小松菜の他にも短期間で収穫できる野菜をもう1種類育てられるかもしれません。それでは早速、小松菜の種を水耕栽培で育ててみましょう。
- 小松菜の種
- 水耕栽培装置&液体肥料
- 2018年6月24日 種まき
- 2018年6月26日 発芽(発芽から0日目)
- 2018年6月28日 双葉が開き切る(発芽から2日目)
- 2018年6月30日 1回目の間引き(発芽から4日目)
- 2018年7月2日 2回目の間引き(発芽から6日目)
- 2018年7月7日 最後の間引き(発芽から11日目)
- 2018年7月15日 葉が縮れる(発芽から19日目)
- 2018年7月21日 収穫(発芽から25日目)
- まとめ
小松菜の種
種は直径2mm程度の球形です。小松菜はアブラナ科なので、以前育てたわさび菜や菜の花の種と同じ形をしています。
水耕栽培装置&液体肥料
小松菜を育てる水耕栽培装置は、上の記事のものを少し改良して使いました。
カップの底に敷く部材を《マイクロファイバーふきん(左)》と《お茶パック(右)》に分け、それぞれで育ててみます。マイクロファイバーふきんを使う時には、一度適当な大きさに切ってからカップに入れます。切る時に綿埃が結構出るので、成長に差がなければ、裏返して入れるだけのお茶パックの方が簡単に用意することができます。またお茶パックは100枚で100円なのでコスト的にも優秀です。自分としてはこちらの方が使い勝手が良いのです。
今回は5カップ分を育てますので、3カップ分をマイクロファイバーふきん(上段)、2カップ分をお茶パック(下段)にしました。左下の空白地帯は液体肥料を補充するためのスペースです。ここにカップを設置してしまうと、蓋を持ち上げるのに一苦労してしまうのです。なお、液体肥料には微粉ハイポネックスを水道水で1000倍に希釈したものを使用します。
2018年6月24日 種まき
バーミキュライトを液体肥料で濡らし、小松菜の種を数mmの深さに蒔きました。このカップを水耕栽培装置にセットして、発芽するまで室内に置いておきます。
発芽して双葉が出るまでは、装置に液体肥料を入れない予定です。
種メーカーのウェブサイトには、小松菜の種は1日後に発根して、3日目くらいに発芽すると書いてありました。週の中頃には葉が見えそうですね。
2018年6月26日 発芽(発芽から0日目)
予想通り種は数日で発根して、葉が見えてきました。成長の早い株では、もう双葉が開いているものもあります。そのため今日を《発芽0日目》としました。液肥はこのタイミングで水耕栽培装置に入れます。
収穫は1ヶ月後の8月上旬を予定しています。小松菜の成長速度がどのくらい早いのか見ものですね。
2018年6月28日 双葉が開き切る(発芽から2日目)
発芽から2日目で双葉が完全に開きました。種の大きさの割には葉が大きく感じられます。葉の付け根には小さいですが、本葉も見えてきています。
水耕栽培装置の周りにある銀色のシートは、100円ショップで買った「保温シート」です。これは日光を遮ることによる藻対策…という意味ではなく、単に日陰を作り、液肥が高温になり過ぎないようにするためのものです。
まだ梅雨は開けていませんが、ここ数日は晴れの日が続いています。太陽がある今のうちに、どんどん大きくなってほしいです。
2018年6月30日 1回目の間引き(発芽から4日目)
小松菜の発芽率が予想以上に良く、蒔いたほとんどの種が芽を出しました。このまま育てると窮屈になるので、1回目の間引きを行います。1カップにつき3株くらい残そうと思います。
私の間引き方法は、まず「一番小さい株」と「一番大きい株」を根本から切り取ります。そうすると平均的なものが残りますので、あとは適当に空間ができるように取り除いていきます。最終的に1株にしますので、あともう1回間引きを行う予定です。
短期間で収穫できる野菜、つまり成長が早いということなのか、もう本葉が見えてきています。これなら本当に1ヶ月で小松菜ができそうです。
2018年7月2日 2回目の間引き(発芽から6日目)
本葉の成長は早く、もう葉同士が触れ合うようになってきました。それでは2回目の間引きを行います。
1カップにつき成長の良い株を2つ選抜して間引きました。本当は1本にしようと思ったのですが、今回は保険をかけて2株残します。本葉が4枚になった頃に、最後の間引きをする予定です。
出てきた本葉は双葉と同じ大きさになっています。小さくても小松菜らしい葉の形ですね。
間引きのために株をよく見ていたら、アブラムシを4匹発見してしまいました。予想していた以上に来るのが早いです。彼らから小松菜を守る日々が始まりそうです…
2018年7月7日 最後の間引き(発芽から11日目)
前回から5日が過ぎ、一回りも二回りも成長した小松菜です。さすがにカップの面積でこの大きさは窮屈なので、最後の間引きをします。
ようやく1カップに付き1株となりました。
あとは成長して収穫するのを待つだけ…だったら良かったのですが、間引きをしている最中にアブラムシを2匹見つけました。大量発生前に駆除できるかが、アブラムシとの戦に勝つポイントになるでしょう。
2018年7月15日 葉が縮れる(発芽から19日目)
一週間前の小松菜と比べると、10倍位は大きくなっていそうです。葉がカップどころか容器から盛大にはみ出しています。やはり葉物野菜の成長速度は恐ろしいほど早いです。
中心部からは新しい葉が次々に出てきています。
ところで、この葉は正常に育っているものです。
しかしいくつかの葉はきれいに育たずに、縮れが発生しています。もしかしたら液肥の濃度が1000倍ですと濃すぎるのかもしれません。そのため装置の液肥を全て廃棄し、1500倍希釈したものを新たに入れました。これで少し様子をみましょう。
2018年7月21日 収穫(発芽から25日目)
連日の35℃を超える暑さのせいか、葉が萎れてしまい元気がありません。また前回発見した縮れ葉は回復の見込みがないので、このあたりが引き際かもしれません。一応収穫の目安である葉の大きさが20~25cmはクリアしていますから、本日収穫をしましょう。
縮れてしまった葉は大きくはなりましたが、元の状態には戻りませんでした。正常な葉もありますので、液肥の濃度だけが原因ではなさそうです。もしかしてこの葉は幼葉の時に強い日差しに当たりすぎたのでしょうか?次回育てる時は対策をして、強い日差しを和らげようと思います。
葉には変な部分がありますが、茎だけみると小松菜らしいです。
今回の栽培には液肥と培地を隔てる部材に異なるものをつかいました。それは《マイクロファイバー布巾》と《不織布のお茶パック》です。ただ小松菜を育てるだけではなく、どちらがより多く根を通すかの実験でもあったのです。
では根の量を見てみましょう。こちらはマイクロファイバー布巾を使ったものです。
一方でこちらは不織布のお茶パックの場合です。
1ヶ月間の栽培なので根の量は少ないですが、あまり違いはありませんでした。小松菜の根は細いので、どちらも抵抗にはならなかったようです。このことより細い根を持つ野菜を育てる時は、より簡単にプラカップに設置できて、コストが1枚1円と安い不織布のお茶パックの方が優れているようです。
これが本栽培で収穫できた小松菜の全量です。6株でスーパーに売られている小松菜一袋と同じくらいの量になりました。育てた期間は約25日ですので、本当に1ヶ月で収穫できたことになります。予定ではもっと元気な小松菜が多く採れる予定だったのですが、残念な結果になってしまいした。
ちなみに収穫した小松菜は野菜炒めの具となりました。少し苦味がありましたが、食感が良く美味しかったです。
まとめ
今回の小松菜の栽培のまとめをしようと思います。
・夏蒔きの場合、種蒔きから約1ヶ月で収穫することができました。成長が早いので水耕栽培初心者や、とりあえず早く収穫できる野菜を育てたい人に最適です。
・マイクロファイバー布巾と不織布のお茶パックで根の成長度合いを比べましたが、大きな違いはありませんでした。これは小松菜の根が細いため、どちらも同じように通ったからと思われます。
・栽培途中で発見したアブラムシは増えることなく消えてしまいました。春に育てた水菜にはたくさん発生したので、アブラムシは真夏の暑さには弱いのかもしれません。
葉の縮れがなければ、ちゃんとした小松菜になったのに残念です。小松菜は真冬以外は種を蒔けますので、再度チャレンジをして次はしっかりとしたものを収穫したいです。葉物野菜は簡単にできると思っていたのですが、割と難しいですね。今から水耕栽培装置を用意して、新たに小松菜の種を蒔いていこうと思います。