このブログを始めた頃から使っている水耕栽培装置は、5Lのタッパーを利用したものです。これはこれで不満はないのですが、何となく新しい栽培装置作りにチャレンジしてみたくなってきました。
ネットで《水耕栽培装置 自作》と調べると、ベランダの半分を占拠していそうな装置や、明らかにプロが考えて作ったであろう物がたくさんあります。これらは非常に魅力的なのですが、技術的な面でもスペース的な面では私とっては難しそうです。そんな中で見つけたのが100円ショップの「水切りカゴ」を使った栽培装置です。
これは主に葉物野菜を育てる装置で、ハサミとカッターがあれば簡単に作れるそうです。ただ、装置の構成図を見て気になったのは、「雑巾」が使われていることでした。
店舗に行って値段を調べたところ、似たようなものが3枚100円で売っています。これを1枚使うとなると33円…栽培の度に新しくするので、ちょっと維持費がかかってしまう気がします。そこで今回は雑巾の代わりとして、「不織布(ふしょくふ)」を3枚重ねにして使ってみます。これならば33円のコストを数円にまで下げられるはずです。趣味とは言え、安く育てられるに越したことはないですからね。それでは作っていきましょう。
用意するもの
- 水切りカゴ
- 水切りカゴのトレー
- プラスチック製カップ(容量215mL)
- 不織布
- アルミ蒸着保温シート
- 食器洗い用スポンジ
- ビニール結束ワイヤー
- お茶パック
準備
- プラスチック製カップの底を切り落とす
- スポンジをサイコロ状に切る
- 不織布は水切りカゴの底面と同じ大きさに切る
- アルミ蒸着保温シートは水切りカゴの底面と同じ大きさに切り、プラスチック製カップの底面と同じ直径の穴を6個開ける
作り方
- 水切りカゴに不織布3枚を敷く。
- その上に穴を開けた保温シートを置く。
- 底を抜いたプラカップを置く
- (スポンジの上で種を発芽させ、苗を作る)
- 苗をお茶パックに入れる
- ビニール結束ワイヤーを軽く巻く
- プラカップの中に入れる
- 液肥を入れる
- 完成
実際の作業とコツ
まず最初はプラカップの底を切り取ります。側面にカッターで切れ込みを入れて、ハサミで切っていきます。これを6個作ります。
今回の栽培装置では水切りカゴとトレーを使います。全体の大きさはA4用紙ほどで、カゴの底部はB5用紙くらいの面積となっています。
適当な大きさに切った不織布を3枚重ねてカゴに敷きます。
オリジナルの方法では、ここに三角コーナー用の水切りネットと化学繊維の雑巾を使っていました。しかし今回はコストを下げるために不織布のみとしています。
次にプラカップの底面と同じ大きさに切り抜いた保温シートを乗せます。
最後にプラカップを取り付けて完成…と言いたいところですが、工程はまだ半分です。この装置はカップの中に直接種を蒔くのではなく、別の場所で育てた苗をカップに入れて育てるのです。
種はサイコロ状に切ったスポンジ上で発芽させ育てます。今回はこの「スポンジ苗」が用意できなかったので、代わりとして爪楊枝を刺したものを代用苗として説明します。
お茶パックの中にスポンジ苗を入れ、周りをビニール結束バンドで緩く縛ります。私が買ったお茶パックは、そのまま入れると座りが悪かったです。そこで裏返して使ったところ具合が良くなりました。参考にしてみて下さい。
この苗をプラカップに入れて本当の完成です。お茶パックで苗が軽く固定されるので、傾きににくいのが良いところですね。
あとは液肥を入れて収穫まで待つだけです。加える液肥の量は季節や育てる野菜によって異なりますが、保温シートの下までを基準にして、そこから増減させると良いでしょう。
1つ注意しなければならない点は、プラカップが非常に倒れやすいことです。不織布の上にただ置いているだけなので、ちょっとの衝撃で倒れます。苗が根付くまでは慎重に動かす必要があります。
今回作った栽培装置の材料は、全て100円ショップで購入しました。水切りカゴやお茶パックはキッチンコーナーに、不織布は園芸コーナーにあります。全部買っても税抜き800円、実際には全部使わないので実質300円台で作れました。
現在この栽培装置を使って、サラダ菜の室内栽培を試みています。数日前にスポンジに種を蒔き、今は殻を破って根が見えてきた状態です。記事を執筆中ですので投稿したらお知らせします。
【追記】
サラダ菜の栽培記事を公開しました。
水切りカゴで作った装置で「サラダ菜」を水耕栽培。南向きの窓際で育てられるでしょうか?