不織布の代わりに「洗って使えるペーパータオル」を使ってベビーリーフを栽培中。破れずに収穫まで耐えられるでしょうか?

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 私がベビーリーフを育てる時には、水切りカゴを利用した栽培装置を使っています。培地であるバーミキュライトをカゴの中へ入れて栽培するのですが、そのままでは隙間から全て流れ出てしまいます。そのため土留めとして不織布を適当な大きさに切って、カゴとバーミキュライトの間に入れて運用しています。

 土留めの不織布は近所の100円ショップで買っています。しかしある時を境に、店頭から一斉に消えてしまったのです。もちろんホームセンターで売っている不織布を買えば良いのですが、単位面積あたりの値段が何倍もするのです。そのため在庫が復活するまでの間、節約や再利用をしてしのぎました。

 幸いなことに現在は流通が戻り、以前と同じように買えています。ただ、いつ同じことが起きるか分かりませんので、今使っている不織布に代わる資材を見つけることにしました。いくつかの候補の中から選んだのは「洗って使えるペーパータオル」です。このキッチンペーパーには化学繊維が織り込まれており、破けにくいのが特徴です。

 今回の記事では土留めとして化繊入りキッチンペーパーを使って、ベビーリーフの栽培をしようと思います。今の季節ですと栽培期間は約40~50日のため、その間に劣化やその他の問題が起きないか確認します。それでは栽培装置の準備を始めましょう。

 

 

 

 

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 種は以下の5品種、

  • 水菜
  • 赤水菜
  • わさび菜
  • 小松菜
  • ルッコラ

を体積比で同量混ぜたものを使用します。

 

液体肥料

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 液体肥料には、微粉ハイポネックスを水道水で1000倍に希釈したものを使用します。

 

2021年2月6日 種蒔き

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 今回、土留めと使うのがこちらになります。商品名は「スコッティ ファイン 洗って使えるペーパータオル 61カット」で、原料はパルプとポリプロピレンです。試しに皿拭き用として1枚使ってみましたが、謳い文句の通り生地がしっかりとしています。手で絞っても破けることはなく、十分な強度がありました。

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 それでは栽培装置を組み立てましょう。まず100円ショップで購入した水切りカゴを用意します。

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 水受けの方を黒色のビニール袋に入れて、形を整えます。黒ビニールを使うことで光が遮断されて、藻が生えにくくなります。

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 この上にカゴを乗せて、用意したペーパータオルを2枚敷きます。

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 次にバーミキュライトを800mL入れて表面を整え、液肥で湿潤させます。ここに種をバラ撒き、厚さ2~3mmとなるように覆土を行いました。発芽温度を維持するために発根するまでは室内に置き、双葉が出てきたら屋外にある簡易ビニールハウスに移動します。
 

2021年2月11日 発芽(発芽から0日目)

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 双葉が開いたので、本日を「発芽から0日目」として記録をしていきます。今のところ、キッチンペーパーに変化はありません。 

 

2021年2月21日 本葉が出る(発芽から10日目)

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 発芽から10日が経過し、本葉が出てきました。キッチンペーパーの強度はそのままであり、引っ張っても破けません。順調です。

 

2021年3月5日 藻が生えない(発芽から22日目)

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 最近はコートがいらない暖かい日が多く、それに伴いベビーリーフの成長も早くなっています。このペースならば、あと2週間ほどで収穫できそうです。

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 ペーパータオルの強度はまだまだ十分にあり、底の部分も破けている箇所はありません。

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 今気になっているのは、ペーパータオルに藻が生えないことです。適度な湿度と栄養があるので、すぐに藻が増えると思っていました。しかし実際は少し黄色になったのみです。

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※クリックで拡大

 藻が発生しない要因としては、ペーパータオルの環境が悪いことが考えられます。ペーパータオルの表面を良く見ると、塩のような結晶が多く付着しています。これはおそらく液肥が乾燥して析出した肥料成分でしょう。溶けきれない肥料成分があるということは濃い肥料濃度なので、浸透圧に耐えられず藻は生えないのだと思います。

 

2021年3月14日 収獲&まとめ(発芽から31日目)

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 発芽から30日がたちました。ベビーリーフとして食べるには丁度良い大きさになったので、本日収獲しようと思います。

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 ペーパータオルは破れることなく、栽培終了まで原型を保っていました。この結果より、化学繊維が織り込まれてペーパータオルは、ベビーリーフ栽培の土留めとして十分に使えることが分かりました。今後はいつも使っている不織布が手に入らなくなった場合に、このペーパータオルを使って栽培を継続していきたいです。

 この記事が野菜栽培のお役に立てれば幸いです。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。