3年ほど前から水耕栽培をしてみたい果物がありました。それは「ころたん」です。ころたんとはサカタのタネが販売しているネットメロンになります。実のサイズは手のひらに乗るくらいで、1個あたりの重さは300〜500gです。メロンの中では比較的丈夫な品種で、庭やベランダでも育てられるのが特徴です。
5月になると、ころたんを含め様々なメロンが苗が店頭に並び始めます。メロンはツルが伸びるがゆえに広い場所が必要で、個人的には手を出しにくいものでした。育てたいと思いながらも諦めること数年。ついに昨年、水耕栽培でも支柱を立てられる方法を発見しました。この方法を使えばツルを上に伸ばすことができるので、メロンの小スペース栽培ができるはずです。
今回の栽培では、ころたんの水耕栽培にチャレンジします。栽培装置の関係で株はあまり大きくできませんが、それでも美味しいメロンができるかも…と思うと今からとても楽しみです。それでは栽培のスタートです。
- 栽培装置
- 液体肥料
- 2023年4月29日 仮植え
- 2023年5月5日 栽培装置へ定植(定植から0日目)
- 2023年5月13日 摘心(定植から8日目)
- 2023年5月20日 脇芽取り(定植から15日目)
栽培装置
栽培装置はこの記事《「バケツ&収穫コンテナ」を使った大型野菜用の水耕栽培装置の作り方。本体と支柱を分けることで強度を確保しています》を参考にしつつ、さらに改良を加えました。
改良1点目はザルに穴を開けて、塩ビパイプを通したことです。これにより液肥槽に直接液肥を入れらるようになりました。また液肥を全交換する際には、塩ビパイプに灯油ポンプを挿して抜き取ります。
2点目は液肥槽の構成をバケツ→黒ビニール袋→バケツの順に変更したことです。黒ビニール袋は遮光により藻の発生を防ぐものですが、灯油ポンプを使って液肥を抜こうとすると一緒に吸わてしまい、作業がやりにくくなります。そこでバケツを2重にし、間に黒ビニール袋を挟むことで、遮光と抜き取り作業の効率化を両立しました。
液体肥料
液体肥料には、微粉ハイポネックスを水道水で1000倍に希釈したものを使用します。
2023年4月29日 仮植え
こちらが購入した苗です。1ポットで500円と、今まで購入した野菜苗の中で、最も高価なものです。
やはり高級な苗ゆえに、使っている土も良さそうです。安い苗だと?マークが頭に付くような土もありますので、その点ころたんは安心できます。
根はポット全体に伸びています。白い若い根が多いですね。
土耕栽培→水耕栽培に切り替えるために、土を落としていきましょう。バケツに水を張り、その中で優しく根を解していきます。
土落としの完了です。土は完全には取れないので、ある程度のところで終わりにしました。
栽培装置への定植は来週行いますので、一旦仮植えをしておきます。3号ポリポットに苗を入れて、周りにバーミキュライトを入れます。
これで作業の完了です。次の週末になるまで、明るい日陰で管理をしておきます。
2023年5月5日 栽培装置へ定植(定植から0日目)
仮植えから1週間がたちました。特に気になるような葉の萎れは見られないので、上手く根が再生しているようです。
中心からは新芽も伸びてきています。
ポットから培地を抜くと、新しい根が生えているのが分かります。明日から天気が崩れる予報ですので、本日に栽培装置へ定植をしましょう。
苗を栽培装置に置いて、周りをバーミキュライトで埋めました。そして液肥で十分に湿潤させた後に、余っている不織布を切り取ります。
これで作業の完了です。今回は地這ではなく上方向にツルを伸ばして行きますので、支柱とネットも用意します。
支柱は長さ120cmのものを2本使い、その間にネットを渡しました。もう少し成長したらネットの方へと誘引していきたいと思います。
2023年5月13日 摘心(定植から8日目)
定植は上手くできたようで、順調に成長しています。
現在の葉は5〜6枚となっています。ラベルに書いてある育て方によると、この枚数の時に摘心をしなさい、とのことです。そこで先端を手で折りました。
先端がなくなった株は、これから脇芽を伸ばしてくるでしょう。今回の栽培では勢いのある2本の脇芽を残して、他は切ってしまいます。実はそれぞれの枝に1個ずつ、合計2個のころたんを採る予定です。
2023年5月20日 脇芽取り(定植から15日目)
現在、数本の脇芽が伸びつつあります。既に蕾が付き始めていますが、株の成長を優先させるために全て取ってしまいます。
選んだ脇芽以外が育ってきたら、その都度ハサミで切り取ります。
葉の付け根からはツルが出ていますが、巻き付く力が弱いためか上へ登って行ってくれません。そこで誘引クリップを使ってネットに固定しています。ころたんの空中栽培はサポートが必須なようです。