期限が切れた「ひもとうがらし」の種を水耕栽培。鈴なりの実ができることを楽しみに待っています


 昨年の秋、家の近くにあるホームセンターに行ったところ、見切り品シールが貼られた野菜の種を発見しました。その野菜とは「ひもとうがらし」です。割引率は51%と高いですが、その理由は消費期限(種蒔き期限)があと数カ月で切れてしまうからです。もちろんこの期限が過ぎたからと言って、発芽しなくなるわけではないです。唐辛子系の種は適切に保管されていれば、数年後でもちゃんと芽が出てきます。あまり見かけない品種でもありますし、これはお得品です。迷わず手に取ってレジに持って行ました。

 ひもとうがらしについてウェブで検索すると、この品種は辛トウガラシとシシトウの交雑種とのことです。 実の太さは5mm程度と細長く、見た目とは裏腹に辛味のない甘味トウガラシの一種になります。食べ方はシシトウやピーマンと同じで、油炒めや煮浸しなど幅広い料理で使えます。また多収らしいので、夏には鈴なりの実が垂れている姿も楽しめそうです。

 今回は見切り品で購入したひもとうがらしの種を水耕栽培します。ひもとうがらしはピーマンと同じ性質で、発芽には高温が必要になります。そこで種蒔きをしたポットを電気毛布で加温して発芽を促す予定です。それでは栽培を始めましょう。

 

 

 

 

液体肥料

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 液体肥料には、微粉ハイポネックスを水道水で1000倍に希釈したものを使用します。

 

ひもとうがらしの種


 種は直径3mmほどの扁平な円形をしており、一部に尖った部分があります。見た目は辛トウガラシと全く同じです。

 

2023年3月7日 種蒔き


 直径9cmのポリポットにバーミキュライトを入れて、液肥で十分に湿潤させました。ここに種を5個置き、厚さ5mmとなるように覆土を行いました。


 ひもとうがらしの発芽には20℃以上が必要になります。現在は晴れていたとしても最高気温が15℃前後のため、温度が足りていません。そこで発泡スチロール箱の中に電気毛布を入れて加温することにします。


 温度は20〜30℃を維持し、発芽を促します。上手くいけば、1週間ほどで発芽してくれると思います。

 

2023年3月15日 発芽間近


 バーミキュライトの表面が持ち上がり、茎が見えてきました。このまま室内に置いていると光不足で徒長してしまうでしょう。そこで双葉が開くまでは、日中は屋外に出し、夜間は室内に取り込んで様子を見ます。

 

2023年3月18日 発芽(発芽から0日目)


 双葉が開きましたので、本日を「発芽から0日目」として記録を付けていきます。期限を過ぎた種ですが、発芽率は100%と良好です。

 

2023年4月2日 1回目の間引き(発芽から15日目)


 細かった双葉が見違えるほどに大きくなりました。また中心部からは本葉も伸びつつあります。


 お互いの葉が触れ合っていますので、1回目の間引きを行いましょう。成長が遅い株をハサミで切り取ります。



 3株を残して作業の完了です。まだ朝晩は肌寒い日があるので、本格的な成長が始まるのは少し先となりそうです。

 

2023年4月16日 2回目の間引き(発芽から29日目)



 本葉の数が4枚となりました。日中の気温も20℃を超えていますので、順調に成長しているようです。


 これ以上大きくなるとスペースが不足するため、2回目の間引きを行います。どの株も同じようなサイズですので、残す株を選ぶのが難しいです。


 最終的には茎が1番太い株を残しました。これで2回目の間引きが終わりです。できるだけ直射日光が当たる場所にポットを置いて、さらに成長するのを待ちます。

 

2023年4月29日 栽培装置へ定植(発芽から42日目)



 特に問題なく大きくなり、シシトウらしい立ち姿に変わってきました。根を確認して十分に張っているようならば、栽培装置に定植をしたいと思います。 


 ポットから抜くと根は回っており、培地が崩れることもありません。良い具合ですね。それでは栽培装置を用意しましょう。


 栽培装置はこの記事《「バケツ&収穫コンテナ」を使った大型野菜用の水耕栽培装置の作り方。本体と支柱を分けることで強度を確保しています》を参考にしつつ、さらに改良を加えました。


 改良1点目はザルに穴を開けて、塩ビパイプを通したことです。これにより液肥槽に直接液肥を入れらるようになりました。また液肥を全交換する際には、塩ビパイプに灯油ポンプを挿して抜き取ります。



 2点目は液肥槽の構成をバケツ→黒ビニール袋→バケツの順に変更したことです。黒ビニール袋は遮光により藻の発生を防ぐものですが、灯油ポンプを使って液肥を抜こうとすると一緒に吸わてしまい、作業がやりにくくなります。そこでバケツを2重にし、間に黒ビニール袋を挟むことで、遮光と抜き取り作業の効率化を両立しました。


 苗を植え付けていきます。茎が装置の中心となるように置き、周りをバーミキュライトで埋めます。



 最後に装置内に液肥を満たして完了です。
 明後日からは5月になります。気温もだんだんと上がっていますので、成長スピードが早まることを期待しています。

 

2023年5月13日 脇芽取り(発芽から56日目)



 定植から2週間で1回り以上大きくなりました。葉の緑色も濃くて健康そうです。


 成長に伴って、葉の付け根から脇芽が伸び始めてきました。ただ、主枝に栄養を集中させるために、1番花より下の脇芽は手で折って取り除いてしまいます。


 最近気になっているのは、中心部から出ている新葉がよれて、形があまり良くないことです。よく観察していたら、偶然体調1mmほどの小さな虫が葉の間から出てきたので駆除しておきました。これで症状が改善するでしょうか?

 

2023年5月20日 1番花の蕾(発芽から63日目)



 新葉の形は良くなりつつあります。やはりあの虫が原因だったようです。


 前回、脇芽を全て取りました。しかし同じ場所から再び脇芽が伸びてきたので、今回も取っておきます。ひもとうがらしは短い周期で芽かきをする必要がありそうです。


 株の先端部には1番花の蕾ができ、それに伴い分岐もしました。この1番花は摘んでしまい、2番花以降を着実させていく予定です。


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