昨年はカラーピーマンやパプリカの栽培にチャレンジをしました。きれいに色付いた実が採れたのは良かったのですが、予想外だったのは結実〜収穫までの大変さです。緑色の実が全体的に着色するには1ヶ月ほどかかり、また大きい実にしようと思うと着果数を調整する必要があるのです。できれば家庭菜園では、簡単にポンポン実るような野菜の方が育てていて面白いです。
そこで今年は普通の緑ピーマンを栽培することにしました。緑ピーマンは開花から15〜20日ほどで採れるので、パプリカよりも回転率が良いです。また大量に成ったとしても、煮浸しなどの料理で一気に消費できるため全くもって問題はありません。
今回の栽培では一般的な形・色のピーマンを水耕栽培します。現在は5月上旬のため、種からピーマンを育てるには時期が少し外れています。このような時はホームセンターが便利です。苗がたくさん売られていますので、その中から良さそうな苗を選んで購入してきます。早速、栽培を始めましょう。
- 栽培装置
- 液体肥料
- 2023年5月4日 仮植え
- 2023年5月7日 栽培装置へ定植(定植から0日目)
- 2023年5月13日 蕾の発見(定植から6日目)
- 2023年5月20日 最初の分岐(定植から13日目)
栽培装置
栽培装置はこの記事《「バケツ&収穫コンテナ」を使った大型野菜用の水耕栽培装置の作り方。本体と支柱を分けることで強度を確保しています》を参考にしつつ、さらに改良を加えました。
改良1点目はザルに穴を開けて、塩ビパイプを通したことです。これにより液肥槽に直接液肥を入れらるようになりました。また液肥を全交換する際には、塩ビパイプに灯油ポンプを挿して抜き取ります。
2点目は液肥槽の構成をバケツ→黒ビニール袋→バケツの順に変更したことです。黒ビニール袋は遮光により藻の発生を防ぐものですが、灯油ポンプを使って液肥を抜こうとすると一緒に吸わてしまい、作業がやりにくくなります。そこでバケツを2重にし、間に黒ビニール袋を挟むことで、遮光と抜き取り作業の効率化を両立しました。
液体肥料
液体肥料には、微粉ハイポネックスを水道水で1000倍に希釈したものを使用します。
2023年5月4日 仮植え
こちらが購入した苗となります。品種名は「よくなる肉厚ピーマン」です。特徴は1個50gになる実で、収穫は6月中旬~10月までできるとのことです。
このピーマンは接木苗となっています。台木には病気や害虫に強い品種を、穂木には実が美味しい品種を使っています。接いでいる場所には固定のためのプラスチック製クリップが取り付けてあります。
ポットから外して、根の状態を確認します。根の量は多くないですが、今の苗サイズならば十分です。それでは栽培装置に定植するために、土を落としましょう。
バケツに水を張り、その中で土をほぐしていきます。
水を2回変えましたが、完全には土を落とすことはできませんでした。それでも特に問題はないので、次の工程に進みます。
本当は栽培装置に直接植えたいのですが、時間の関係上、一旦ポリポットに仮植えをしておきます。3号ポリポットに苗とバーミキュライトを入れて、液肥で湿潤させました。
これで仮植えの完了です。支柱としてストローを使い、苗が倒れるのを防止しています。このポットは明るい日陰に置いて、作業ができる日になるのを待ちます。
2023年5月7日 栽培装置へ定植(定植から0日目)
作業ができる日になりました。この数日間で少し成長したようです。本日はあいにくの雨なので、さっと定植を終わらせます。
これで栽培装置への植え付けが完了です。今後は太陽の光がよく当たる場所に置いて成長するのを待ちます。
2023年5月13日 蕾の発見(定植から6日目)
定植から1週間が経過しました。萎れや枯れはないので、上手く定着してくれたようです。
写真では小さくて分かりにくいですが、蕾が見えてきました。順調に成長していますね。
2023年5月20日 最初の分岐(定植から13日目)
トラブルなく育っているピーマンです。栄養の分散を防ぐために、伸びてくる脇芽は全て摘み取っています。
茎が太くなり、台木と穂木を繋げていたクリップが自然に外れました。
先端部は最初の蕾の位置から分岐をしました。今回はこの2本の枝を放任気味に育てていきます。もし内部が混んできたら、細い枝を剪定していく予定です。