料理の本を見ると、材料の量はgとmL(またはcc)となっています。mLで表される容量表記は醤油などの液体だけではなく、ケチャップの様な半固体でも使われています。
私が本のレシピを見ながら料理をする時は、まず最初にmL表記をg表記に変えることから始めます。容量に比重を掛けると重さになりますので、ネットで材料の比重を調べながら計算します。例えばトマトケチャップが大さじ2(30mL)でしたら、比重1.2なので重さは30mL✕1.2=36gを用意します。これを『g(グラム)換算法』と命名しています。
しかし、なぜわざわざ手間をかけてg表記に変換にするのでしょうか。それはできるだけ使う調理器具を少なくするため、つまり洗い物を少なくするためです。
この方法はお菓子を作り終わった時にひらめきました。お菓子が完成した後にシンクを見てみると、結構洗い物が溜まっていることが分かります。ボールに泡立器にペティナイフにまな板などです。できるだけ洗い物が少ない方が後片付けの気分が楽になりますよね。そこで思い付いたのが、mLをgで量り取ってしまう方法です。
例えばプリン作りのレシピをみてみると『卵と砂糖を混ぜて、そこに牛乳と生クリームを入れて加熱して完成』と書いてあります。この中で砂糖は重量(g)、牛乳と生クリームは体積(mL)となっています。ですので普通は砂糖をキッチンスケールで、牛乳と生クリームを計量カップで量り取ります。
牛乳と生クリームの比重をネットで調べてみると、大体「1」くらいと分かります。もし100mL使うならば、100gを入れれば100mLになるはずです。つまり計量カップを使わずに、卵と砂糖を混ぜたボールをキッチンスケールに乗せて、そこに直接牛乳と生クリームを入れるというわけです。こうすれば計量カップを使うことはありませんから、洗い物が1つ少なくなります。
この方法は料理にも応用できます。とあるソースのレシピ(マヨネーズ大さじ2、ケチャップ大さじ2、醤油小さじ1/2を混ぜる)があるとします。通常、作るのに必要な調理器具は、
・計量スプーン(大)1〜2本
・計量スプーン(小)1本
・混ぜるための容器 1個
の合計3〜4個必要となります。一方でg換算法はどうでしょうか。容器にマヨネーズ・ケチャップ・醤油を直接入れて量り取りますので、使う物は、
・キッチンスケール
・混ぜるための容器 1個
のみです。洗い物で言えば容器の1個だけとなります。
この様に、g換算法で作ると洗い物が減り、片付けの手間が少なくなります。無論、全てをgに変換する必要はないです。私は小さじ1杯、つまり5mL以下を量り取る場合は計量スプーンを使っています。それはgで測るよりも早くできますし、スプーン1本くらいなら洗い物の手間にはあまりならないからです。
自分の中ではg換算法は洗い物が少なくできる画期的な方法だと思っています。ですので今ではレシピをメモする場合、ほとんどをg表記にしています。例外なのは上記の様な少量の場合と、ニンニクを使う時です。ニンニクは一欠片を中途半端に使ってしまうと後で利用しにくくなってしまいます。ですので重さは気にせずに一欠片まるごとか、一欠片の1/2の量にしています。
料理を作る時に避けて通れないのが最後の後片付けです。この後片付けの量をできるだけ少なくするためにg換算法をつかっています。洗い物が1つ減るだけでもだいぶ負担が軽くなります。試しに一度、材料をキッチンスケールで量りながら直接容器に入れてみてはいかがでしょうか。
「g換算法」では計量カップなどを使わない代わりに、キッチンスケールを多用します。少量を量り取る場合には0.1g単位で表示できるスケールが便利です。今使っているものが駄目になったら、少量から量れるこの商品を買いたいと思います。