お菓子を作っているとよく生クリームが1/2箱、つまり100mL余ってしまうことがあります。その時には追加で別のお菓子を作るか、ゼラチンで固めてゼリーにしてしまいます。先日、とあるお菓子を作ったら生クリームが余ってしまいました。冷蔵庫を見てみると牛乳とプレーンヨーグルトがありましたので、これら3つを混ぜてヨーグルトゼリーを作ることにしました。
生クリーム、牛乳、プレーンヨーグルトを適当に混ぜて、そこにグラニュー糖を入れました。ところが液の温度が低くてグラニュー糖がなかなか溶けてくれません。そこで私は思いつきました。「加熱して温度を上げればグラニュー糖が溶けるな…それならば、ついでにゼラチンも一緒に溶かしてしまおう」 と。
しかし、この安易な考えが失敗への道の入り口だったのです。今思えば横着をせずにきちんと手間をかけていれば、食べられるものができていたのです…
グラニュー糖を入れた(生クリーム+ヨーグルト)液にふやかしたゼラチンを加えて、大体60℃位までに加熱をしました。これを容器に入れて、一晩冷蔵庫で固めました。翌日の朝、朝食の代わりに食べようと楽しみにしながらスプーンですくったところ、何故か2層に分離しています。上は白色層、下は透明層です。
上は生クリームの層だと思うけど、下の層はなんだろう...と思いながら、下の透明な層を口にしてみると、何の味がありません。頭の中では?マークが連続して出現しました。
まあ、ゼラチンの濃度を失敗したのかな?と考え、次に上の白い層を食べました。生クリームとヨーグルトのゼリーですから、ほどよい酸味とコクが...ない、全くない...美味しくない...舌触りが水に溶かした片栗粉の様な、ザラザラ感に満ちています。味も何とも言い表せなく、一言で言うと不味いです。あまりにも不味いです。
考えられる原因はただ一つ、加熱したことでしょう。パンナコッタを作った経験から、生クリームは加熱をしても大丈夫なことは分かっています。そうなると犯人はヨーグルトです。
ネットで調べてみると、どうもヨーグルトは加熱をすると固体と液体に分離してしまうようです。今回60℃くらいで加熱しましたが、この温度でもNGだったみたいです。下の透明層はホエーが固まったものでしょう。また舌触りの悪さは、熱でヨーグルトの成分が凝固してしまったのが原因かと思います。
確かにヨーグルトを使ったお菓子は加熱したことがありません。今回作ってしまった「加熱ヨーグルトゼリー」はあまりの不味さに、申し訳ないと思いながらゴミ箱に捨ててしましました。生クリームはそれほど安くないので、お財布にも軽いダメージです。
失敗は成功の母と言いますが、ヨーグルトは加熱してはならないと身体に刻み込まれました。加熱ヨーグルトゼリーの舌触りの悪さは決して忘れることはないでしょう。次からは正攻法で液を室温に戻してからグラニュー糖を入れて、そこに溶かしたゼラチンを入れて固めようと思います。美味しそうなヨーグルトゼリーが食べれなかったのが、自分の中ではかなりショックな一件でした。