水耕栽培の培地には「バーミキュライト」。種蒔きが終われば、あとは待つだけです

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 水耕栽培装置には植物を支えるための「培地」と呼ばれる部分があります。これがないと育てている野菜が液肥の中に沈んでしまいます。培地にはスポンジやロックウールなどが利用されていますが、私は《バーミキュライト》を使用して野菜を育てています。

 バーミキュライトで野菜を育てる時は、種を蒔く前に培地をカップに詰める作業が必要となります。少し面倒ですが、これさえ終えてしまえば、あとは種を蒔いて収穫まで待つだけです。

 色々な種類の培地がある中で、なぜバーミキュライトを選んで使っているのかについて今回は書こうと思います。

 

 

 

 その前に、バーミキュライトの作り方と使われ方について軽く説明します。バーミキュライトは「ひる石」と呼ばれる原料を、800℃の高温で加熱処理して作ったものです。

 保水性と通気性をあわせ持つため土壌の改良剤に、また無菌であるため挿し木や種蒔き用土としても利用されます。変わったところでは、使い捨てカイロにバーミキュライトが入っており、保水剤の役目をしています。

 それではここからが本題になります。私が水耕栽培の培地としてなぜバーミキュライトを使っているのかと言うと、

・苗の移植がいらない
・株元が安定する
・低価格 

だからです。それぞれの詳しい説明をしていきましょう。

 

《苗の移植がいらない》
 培地としてスポンジを使う場合、種を最初から水耕栽培装置に蒔くよりも、一度適当な容器で育ててから移植させることが多いです。こうすることで元気な苗を選ぶことができますし、種を無駄に蒔くこともなくなります。

 一方でバーミキュライトを使った種蒔きでは、装置にセットした培地に直接種を蒔きます。芽が出たら間引きをして、最終的に一番元気な株を残します。バーミキュライトを容器に詰める手間はかかりますが、移植の手間がないので栽培が楽になります。

 

《株元が安定する》
 スポンジ培地の場合、装置との接地面が小さいため風で株が傾きやすくなります。室内で育てる場合は良いのですが、野外では風が吹いています。日によっては強風になることもあるでしょう。そうなると接地面が小さくいスポンジ培地では野菜が傾いてしまいます。その点バーミキュライトを使うと根がガッチリと培地をつかみますので、傾くことは少なくなります。

 

《低価格》
 最後はやはり価格の話になります。私にとって水耕栽培で使う培地は、スポンジよりもバーミキュライトの方が合っていました。バーミキュライトをホームセンターで買うと十数Lの大袋になってしまうので、100円ショップで小袋のものを購入しています。

 100円ショップには同じような製品として、観葉植物を水耕栽培するために使う「ハイドロボール」が置いてあります。この商品の価格は1.2Lで100円です。バーミキュライトは同じ値段で2.0L入っていますので、容量の割に安くなります。やはりコストパフォーマンスを考えると、バーミキュライトを選んでしまいます。

 

 培地を色々と試した結果、私にとってバーミキュライトが一番使い勝手の良いものでした。種蒔き後は手間がかからないのに、野菜を支える仕事はしっかりとこなします。そのうえ価格が安い、と三拍子そろった良い培地です。

 今、バーミキュライトを超えるもっと高性能な培地がないか探していますが、まだ見つかっていません。あとは水耕栽培装置自体を改良して、スポンジ培地を使っても野菜が倒れないようにするしかなさそうです。この方式ならば、一番コストがかからないでしょう。ただ、移植の問題は解決できてませんので、まだ検討の余地ありです。

 私は植物を支える培地としてバーミキュライトを使っています。100円ショップで一袋買えば、3〜6回分は野菜を育てられるでしょう。安くて使いやすい培地ですので、これからも利用していこうと思います。