乾燥大豆から「豆もやし」を栽培。食用の種でも上手く発芽するでしょうか?

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 もやしは安くて美味しい野菜です。他の野菜と比べると天候に左右されずに栽培できますので、価格も安定しています。通常、もやしと言うと『緑豆』を発芽させたものを指します。栽培方法をウェブで調べてみると、今のような真冬でも育てることができるそうです。

 そこで今回は「もやし」作りにチャレンジすることにしました。何はともあれ、原料である緑豆を手に入れないと始まりません。そこでいくつかのホームセンターに行ってみましたが、どこにも種は売っていませんでした。

 緑豆は豆ですから、もしかしたらスーパーにあるかもしれません。しかしあまり売れない豆なのか、スーパーの乾物棚にもありませんでした。諦めかけたその時、目の前にあった『乾燥大豆』を見て思い付きました。「ナムルには確か大豆を発芽させたもやしを使っていたはず…」と。

 緑豆を使ったもやしは緑豆もやし、大豆を使ったものは豆もやし(大豆もやし)と呼ばれます。緑豆が手に入らなかったので、今回は大体品として大豆を発芽させて豆もやしを育ててみます。もやし作りにはもやし用の種を使うことが多いですが、食用の種でも栽培できるのでしょうか?確かめてみましょう。

 

 

 

 

大豆の種

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 今回購入した大豆の種は、普通のスーパーで売っていた食用の乾燥大豆です。直径は1cmで、球形をしています。もちろん加熱処理されていないものを選びましたが、発芽してくれるのか若干の不安があります。

 

栽培容器

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 栽培容器は100円ショップで買ってきました。これは電子レンジで温野菜を作るためのもので、内側には水切りかごがセットされています。この中にダイスの種を入れて育てようと思います。

 

2018年1月14日 種蒔き(種蒔きから0日目)

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 まずは大豆を容器の半分ほど入れます。この理由としては、大豆は水を吸うと大きさが倍に膨らみます。もし全面に敷き詰めてしまったら溢れかえってしまうでしょう。

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 次に水道水を豆が浸る程度まで入れて、30分間給水させます。豆もやしの作り方を研究した論文を読んだところ、給水時間が長いと発芽率が悪くなるとのことでしたので30分間としました。

《参考資料:大豆もやし製造技術に関する研究

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 給水した大豆は、表面の皮がシワシワになりました。その後この容器に蓋をして、暗所に置きました。明日からは1日2回水道水でゆすり洗いをして、清潔な状態を保ちます。また種は水に浸さずに、常に水を切った状態で育てます。

 

2018年1月16日 種が膨らむ(種蒔きから2日目)

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 最大限まで水を吸ったのか、大豆はパンパンに膨らんでいます。やはり種を容器の半分にして正解でした。ちょうど良い量となっています。

 

2018年1月17日 発根(種蒔きから3日目)

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 いつくかの種から根が伸びてきました。

 

2018年1月19日 根が伸びる(種蒔きから5日目)

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 ほとんどの種から根が出ており、その長さは2cmくらいとなっています。根は下の方に伸びようとしていますが、朝晩の水洗いの、せいでリセットされてしまいます。また根が太いためか、かごのスリットを抜けるのは難しそうです。

 

2018年1月21日 種の色がくすむ(種蒔きから8日目)

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 根は更に伸びて4cmになりました。今までは豆の部分がきれいなクリーム色をしていましたが、少し黒っぽくくすんできた感じを受けます。

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 数個の大豆の根元を見ると、紫色になっていました。もしかしたら光が漏れているのかもしれません。そこで箱に黒い布をかけて、できるだけ光が入らないようにしてみました。これで少しは改善するでしょうか?

 

2018年1月23日 種の色が緑っぽくなる(種蒔きから10日目)

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 前回から2日が経過しました。その間にも大豆はどんどん根を伸ばしています。

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 豆の部分は、くすんだクリーム色から緑色っぽく変わってきました。しっかりと遮光をしているつもりですが、完全にとまではいかないようです。

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 毎日2回の水洗いは欠かさず行っています。その作業中、種に付いていた薄皮が外れて浮かんでくることが多くなってきました。放置して腐ってしまうのも面倒なので、見つけたらその都度取り除くようにしています。

 

2018年1月25日 種が割れる(種蒔きから12日目)

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 写真では分かりにくいですが豆は少々黒ずんでおり、お世辞にも美味しそうには見えません。「もしかして腐っているのでは?」と思い臭いを確認しましたが、特に変な臭いはしません。腐敗で変色したのではなさそうですね。 

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 豆の部分が割れてきており、双葉になりたがっているようです。また根も長く太くなってきたので、明日収獲をしましょう。

 

2018年1月26日 収獲&調理(種蒔きから13日目)

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 大豆を発芽させてから2週間がたちました。十分に成長しましたので、本日収獲を行いたいと思います。と言っても特別な作業はなく、この状態で収獲完了です。

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 根を確認すると、側根が出てきそうになっていました。

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 収獲した豆もやしの長さは5~7cm、茎(根)の太さは約3mmでした。それでは早速これを使って、お浸しを作ってみましょう。

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 まずは豆もやしを綺麗に洗います。この際、種に付いている薄皮は口の中に残りそうだったので、できるだけ取りました。また明らかに傷んでいる豆が数個ありましたので、こちらも同じく取り除きました。  

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 次に、先ほど下処理をした豆もやしを茹でます。茹で時間は、豆の食感が残るように短めにしました。育てている時はやや黒ずんでいましたがが、加熱したらきれいな緑色になりました。

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 茹で上がったらお湯を切って、ポン酢・ゴマ・七味唐辛子を適当量混ぜて完成です。
 食べてみると緑豆もやしとは異なり、茎(根)の部分の食感はそれほどありません。しかしその代わりに豆の食感が強いです。言い表すならば、枝豆を食べているような感じです。豆自体は癖がなく、どんな味付けにも合うと思いました。

 

まとめ

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 それでは豆もやしを栽培したまとめを行いましょう。

 

  • 豆もやしは約2週間で収獲することができました。食用の乾燥大豆でしたが、ほぼ全ての種が発根しました。その後も順調に育ち、豆部分が緑色に、そして根から側根が出てくる頃に収獲をしました。

  • 茹でた豆もやしの味は枝豆に近かったです。豆部分の食感が強く、根の部分はそれに隠れてしまう印象を受けました。しかし癖のない味なので、どんな味付けにも合うでしょう。

  • 今回の栽培では1日2回の水洗い行ったこと、また気温が低かったおかげか腐る豆が少なかったと思います。他の方の栽培記録を見ると、気温が高かったせいか豆部分が腐ってしまう例がありました。夏に育てる時は、涼しい所に置いた方が良さそうです。

 

  緑豆もやしを育てられなかったので、今回は代わり「大豆もやし」を栽培してみました。食感はもやしと言うよりも枝豆だったので、少し拍子抜けをしてしまいました。しかし、これはこれで美味しかったのでOKです。実際に育ててみると、栽培期間が短く、また水だけで育てられるので初心者向きの野菜と感じました。

 最後になりますが、この記事が皆様の豆もやし栽培のお役に立てればと思います。