春や夏と比べると、冬は気温が低いので育てられる野菜の種類が少ないです。しかし、その中で「もやし」は冬でも育てられる野菜の1つです。もやしは室内で栽培でき、さらに収穫までの期間が短いことが特徴です。今年の冬はカイワレ大根・大豆もやし・豆苗を作りました。どれも簡単にできたので、次はどんな種をもやしにしようか?と考えていました。
ウェブで調べたところ、1番気になったのは「トウモロコシのもやし」です。長さは10cmくらいで、光に当てないため葉や茎は黄色をしています。このもやしを食べると最初は苦いですが、徐々に甘くなるとのことです。
早速、もやし用トウモロコシの種を買いにホームセンターまで行きましたが、売っている気配すらありませんでした。そこで思い出したのが、100円ショップに売っている『ポップコーン用のトウモロコシ』です。何かの記事で、この種を育ててトウモロコシを収穫した、というのを見たことがあります。発芽するならば、もやしにできるかもしれません。
そして買ってきたのが、この記事のトップ画像のものです。見て分かる通り、ポップコーン用の種です。上手く育つか分かりませんが、これを使ってトウモロコシのもやし栽培にチャレンジしてみたいと思います。
- トウモロコシの種
- 栽培容器&加温道具
- 2019年3月1日 種蒔き(種蒔きから0日目)
- 2019年3月3日 発根(種蒔きから2日目)
- 2019年3月4日 カビが生える(種蒔きから3日目)
- 2019年3月5日 栽培失敗(種蒔きから4日目)
- まとめ
トウモロコシの種
茹でて食べる一般的なトウモロコシは『スイートコーン(甘味種)』と呼ばれます。100円ショップで手に入れたこの種は『ポップコーン(爆裂種)』で、皮がかなり硬いことが特徴です。今回はもやしにしますが、これを加熱すれば皮が破裂して、ポップコーンになります。
栽培容器&加温道具
栽培容器は100円ショップで購入した、電子レンジで温野菜を作れる容器を使用します。写真のように内側にカゴがありますので、水換えが簡単にできそうなので選びました。
トウモロコシの最低発芽温度は10℃、最適温度は25~30℃です。今の室温は15℃くらいなので発芽はするでしょう。しかし成長スピードは遅くなりそうなので、ヒーターを入れて加温することを思い付きました。
使用するヒーターは薄い板状で、コントローラーで温度の調整ができるものです。育てている間はこのヒーターを使って常に加温しておきます。
2019年3月1日 種蒔き(種蒔きから0日目)
蒔く種の量は容器の2/3程度です。トウモロコシの種は水を吸ってもあまり膨らまないので、このくらいがちょうど良いと考えました。
この種を水道水で濡らしたキッチンペーパーの上に、均一となるように蒔きます。
そうしたら発根・発芽を促進させるために、ヒーターを入れた容器に入れます。
さらに保温と遮光をするために発泡スチロールを下に敷き、上に洋服を掛けます。1枚だけでは完全に光を防ぐことはできないので、まず濃い色のポロシャツの中に容器を入れて、その上にフリースの上着を乗せました。
ヒーターをオンにして中の温度を測ったところ、約27℃でした。発芽適温になっていますので、この状態で発芽するのを待ちます。
2019年3月3日 発根(種蒔きから2日目)
数個の種が発根しました。しかしまだ多くの種は動きがありませんので、引き続き様子を見ていきます。
2019年3月4日 カビが生える(種蒔きから3日目)
本日、栽培容器の蓋を開けたところ、何かが変なことに気が付きました。確かに種から根が出ているのですが、昨日はなかったものがあったのです。
近付いて確認すると、種の先端に緑色のふさふさしたものが伸びています。
他の種の表面には、雲状の白いものがへばり付いています。この白い何かは容器の中で数ヶ所に発生していました。
これらの状況から、トウモロコシの種にカビが生えてしまったことは明らかです。確かに27℃に加温していて、さらに湿度も100%ですから、カビが繁殖するには最高の条件でしょう。その他にも、種を洗わずにそのまま蒔いたことも原因だったかもしれません。ほぼ失敗は確定していますが念の為、明日まで待ってみようと思います。
2019年3月5日 栽培失敗(種蒔きから4日目)
24時間後、トウモロコシはこのような感じになりました。今度はキッチンペーパーに何かが増えたのか、写真下側の中央に紫色の染みができています。
白いモヤモヤの面積はさらに増え、今は白いフサフサも見えてきました。
発根した根の割合は、半分程度でしょうか。根が長く伸びている種と全く変化なしの、二極化しているように感じます。
この腐海の中で、なぜか1つの種だけは元気に発芽しました。
取り出してみると、思ったよりも根が伸びています。私の予定では全ての種がこのように発芽し、10cmくらいまで成長させてから食べるつもりでした。こんな結末となってしまい、とても残念です…
今回の栽培は、カビが生えて失敗となってしまいました。しかしこの経験を糧にして、次の栽培にチャレンジしたいと思います。
まとめ
それでは栽培のまとめになります。
- ポップコーン用の種でも発根することが分かりました。ですので上手く成長させれば、もやしにすることも可能だと思います。
- 高温多湿の環境だったせいか、種蒔きから3日目でカビが生えてしまいました。翌日にはさらに繁殖したので、ここで栽培を終わりにしました。
- カビが生えた原因としては、種に胞子が付いていたことが挙げられます。種の洗浄をしっかりと行っていれば、被害は無かったかもしれません。
今回のもやしの栽培では、ヒーターを使って発芽と成長を早めようとしました。しかし種の成長よりもカビが生える方が早く、菌糸が栽培容器内にはびこってしまいました。これにめげず、美味しいもやしが作れるようになるまで色々な方法を試したいと思います。