今年の春にミニ大根を牛乳パックで育てました (参考記事:ミニ大根を牛乳パックで栽培中。限られたスペースでどこまで成長するのか確かめます)。収穫自体は上手くできましたが、気になったのは栽培容器が少し小さかったことです。牛乳パックの寸法は7cm×7cm×20cmですので、これ以上のサイズになる大根は育てられません。また培地量が1Lとあまり多くないため、水やり回数が多いのも手間でした。そこで次回はもっと大きい容器を使って、大根を栽培することに決めました。
そして再び、大根の栽培時期がやってきました。今回は容器として、2Lのペットボトルを加工して使うことにします。牛乳パックと比べて2倍量の培地が入るので、より大きい大根を育てられたり、また水やりの手間が少なくなるはずです。育てる大根は前回と同じくミニ大根ですが、品種が異なります。選んだ品種は根が短く太くなるらしいので、2Lのペットボトルで育てるには丁度良さそうです。それでは種蒔きを始めましょう。
- ミニ大根の品種
- 栽培容器
- 液体肥料
- 2021年8月12日 種蒔き
- 2021年8月14日 屋外に移動
- 2021年8月15日 発芽(発芽から0日目)
- 2021年8月16日 伸びる茎(発芽から1日目)
- 2021年8月21日 間引き(発芽から6日目)
- 2021年8月29日 葉が茂る(発芽から14日目)
- 2021年9月5日 肥大化開始(発芽から21日目)
- 2021年9月11日 カップの取り外し(発芽から27日目)
- 2021年9月26日 根茎3.5cm(発芽から42日目)
- 2021年10月9日 あまり成長せず(発芽から57日目)
- 2021年10月23日 収穫(発芽から71日目)
- まとめ
ミニ大根の品種
今回育てるの「早太り大根(品種:グンボン)」です。栽培期間は種蒔きから40~50日であり、根長15cm 根径7cmになるミニ大根です。スーパーで売っているフルサイズの大根の根長は40cmなので、この品種は半分以下となりますね。
栽培容器
栽培容器には高さが必要なため、ペットボトルの上下を逆さまにして使用します。ペットボトルのサイズは、概ね幅11cm 奥行9cm 高さ30cmです。
構造は上のイラストとなります。2Lペットボトルの底の部分を切り、口の部分に土留めの不織布を入れます。そして培地であるバーミキュライトを入れて、液肥で十分に湿潤させます。最後に、直射日光による培地温度の上昇を防ぐために、外側にアルミ蒸着保温シートを巻いて完成です。今回はこの容器を3つ作成しました。
液体肥料
液体肥料には、微粉ハイポネックスを水道水で1000倍に希釈したものを使用します。
2021年8月12日 種蒔き
ミニ大根の種はそれぞれの容器に3個ずつを蒔き、厚さ5mmくらいとなるように覆土を行いました。
この栽培容器は高さがあるため、培地上面の水切れがかなり良いです。そのため屋外の出すと乾き過ぎる可能性があります。対策として、発根するまでは室内に置いて管理をします。もし培地が乾くようならば、水道水を霧吹きで与えて湿潤させます。
2021年8月14日 屋外に移動
培地を軽く掘ると発根した種が見えました。あと数日で地上に出てくるはずなので、本日から屋外に出します。
2021年8月15日 発芽(発芽から0日目)
無事に発芽したので、本日を「発芽から0日目」として記録をしていきます。
2021年8月16日 伸びる茎(発芽から1日目)
6個の種を蒔いて、6個が発芽しました。種は昨年に購入したものですが、発芽率は良好でした。思っていたよりも茎が伸びており、風で倒れてしまわないか心配です。
2021年8月21日 間引き(発芽から6日目)
案の定、強い風が吹いた日に、全ての株が倒れてしまいました。どうやら本葉が出てきて、重心がかなり上になってしまったのが原因のようです。立った状態で育てたいので、転倒防止策を施しましょう。
まず間引きをして1株にします。
転倒防止のために使うのが、底を切り取ったプラスチック製のカップです。
このカップを下の縁が2cmほど培地に埋まるように取り付ければ完成です。複数の葉がカップで支えられているので、倒れることはありません。もう少し茎が太くなるまでは、この中で育てていきます。
2021年8月29日 葉が茂る(発芽から14日目)
前回の報告では株がプラカップから少し出るくらいでした。それから1週間が経過すると立派に成長し、幅はペットボトルよりも広くなっています。
葉は若いためか、柔らかくて美味しそうです。
茎は太くなりつつありますが、まだ自立できそうな感じではないです。もう少しプラカップのサポートありで育てましょう。
2021年9月5日 肥大化開始(発芽から21日目)
地面から上に出ている部分が、明らかに太くなってきました。発芽から3週間目で肥大化が始まったようです。
2021年9月11日 カップの取り外し(発芽から27日目)
大根の葉が大きくなってきました。茎に靭やかさがないので、無理に曲げるとポキポキ折れてしまうので注意が必要です。
根は更に太くなっています。もう自立できるので、プラカップの2ヶ所をハサミで切って取り外します。
現在の太さは人差し指くらいです。種袋によると、この大根は種蒔きから40~50日で収穫できます。順調に育てば、あと2週間で採れるサイズとなるはずです。
2021年9月26日 根茎3.5cm(発芽から42日目)
前回の報告から2週間が経過しました。種袋の説明では、もう収穫できても良い頃合いです。しかしまだまだ小さいです。特に不調でもなさそうなので、ただ単に成長が遅いだけかもしれないです。
最初の頃の根は真っ直ぐでしたが、今では3株とも斜めになりながら成長をしています。修正するのは難しいため、このまま育てていきましょう。
現在の根茎は3.5cmほどです。目標は7cmのため、あと2倍の成長が必要です。もうしばらく待ちましょう。
2021年10月9日 あまり成長せず(発芽から57日目)
特に不調と言うわけではないですが、大根の成長が滞っています。
2週間前の根茎は3.5cmでした。そして本日測定すると4.0cmです。想定以上に太くなるスピードが遅いです。
また茎も若干細い気がします。様子を見て、もし成長しないようならば収穫をしてしまおうと思います。
2021年10月23日 収穫(発芽から71日目)
大根は今、イモムシによる攻撃を受けつつあります。食べられて穴が空いている葉が目立ってきました。
特に新葉の被害が大きく、面積の10%程度がなくなっています。裏をめくると体長1cmほどのイモムシがたくさんいました。1匹1匹は小さくとも数が多いと、さすがに食べられる量も多くなりますね。
肝心の根茎は若干太くなりました。と言っても直径は4.5~5cmに留まっています。根の肥大化は一段落しており、また虫の被害も拡大しているため、本日収穫をしてしまいましょう。
茎を持って上に引き抜きます。どのくらいが培地に埋まっているのか楽しみです。
割と簡単に抜けました。埋まっていた根の部分はあまり多くなかったです。地上に出ていた部分は光を浴びていたせいか緑色で、埋まっていた部分は白色です。それでは周りに付いている培地を洗い流します。
これにてミニ大根の収穫完了です。太さは不均一で、特に地中に入っていたところが大きくなっています。形はまるで靴下のようです。
1番太い部分の直径は7.5cmでした。上から下までこの太さを狙っていましたが、少し難しかったです。埋まっている部分が太くなっていることから、根全体を埋めておいたら均一に太くなったかもしれないです。
根の最下部は鋭角ではなく、平たくなっていました。種袋の写真を確認したところ、この品種は底部が急激に太くなるもののようです。
残りも2本も同様に収穫しました。やはり1本目と同様に、どちらも下膨れの形をしています。
それぞれ根長は15cm・14cm・13cmで、葉を除いた重さは364g・340g・314gでした。収穫した大根は味噌汁の具材や千切りにしてサラダ、そして煮物にして食べました。小さくても味・食感ともに、普通サイズの大根と同じです。これならば色々な調理方法で食べられるでしょう。
まとめ
今回はペットボトルを使ってミニ大根の栽培を行いました。下膨れの少々歪な大根になったとは言え、無事に収穫できて良かったです。バーミキュライトで育てると苗が倒れやすいので、プラカップを利用した支えをするのがポイントだと思います。今後は何らかの工夫をして、上から下まで同じ太さの大根を育ててみたいです。
この記事が大根栽培のお役に立てれば幸いです。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。