先日、何か新しいお菓子を作ろうと図書館でレシピ本を探していました。何冊か手に取った中で1番気になったのは、イギリスのお菓子を紹介している本です。魅力的なレシピがいくつも掲載されており、特に「アップルダッピー」と呼ばれるお菓子が美味しそうに見えました。
アップルダッピーとは1800年代から作られている焼き菓子で、食べる前にカスタードクリームをかけるのが特徴です。しかし、手軽に作れるものが好きな私にとって、お菓子だけではなくカスタードクリームも用意するのは少々面倒な気がしてきました。そこで使われている材料を確認したところ、少し甘めにアレンジすればカスタードクリームはいらなさそうな感じです。
カスタードクリームを添えないとなると、正確には「ダッピー」と言えなくなってしまいます。新しく名前を付けるとするならば、『煮リンゴのスコーン生地巻き』でしょうか。それでは早速作ってみましょう。
材料
煮りんご
- いちょう切りにしたリンゴ 1/2個分
- グラニュー糖 上記リンゴ重量の20%g
- 水 約50mL
- レモン汁 小さじ1
生地
- 薄力粉 90g
- グラニュー糖 12g
- 塩 1つまみ分
- ベーキングパウダー 2g
- 牛乳 50mL
- 無塩バター 25g
準備
- 煮りんごの材料を鍋に全て入れ、弱火~中火で水分がなくなるまで加熱する
作り方
- 薄力粉、グラニュー糖、塩、ベーキングパウダーを混ぜる
- バターを入れ、指ですり混ぜる
- 牛乳を入れて混ぜる
- 厚さ5mm程度に伸ばす
- 煮リンゴを乗せて巻く
- 食べやすい大きさに切る
- 180℃で約20分間焼く
- 完成
実際の作業とコツ
スーパーにて100円で売っていたリンゴは重さが約300gでした。このリンゴを縦半分に割って皮を剝き、いちょう切りにします。そうすると最終的には120g程度となりました。
上記のリンゴとグラニュー糖、水、レモン汁を鍋に入れて加熱します。グラニュー糖の量は、いちょう切りにしたリンゴの20%gです。例えばリンゴが120gでしたら、グラニュー糖は24g使用します。もし家にブランデーやラム酒があるならば、加熱する際に小さじ1杯程度を入れると香りが良くなります。
水分がなくなるまで加熱すると、リンゴはしなっとなります。これで煮リンゴは完成です。
次にスコーン生地を作っていきます。ボールに薄力粉とバターを入れて、
親指・人差し指・中指でこするようにして混ぜていきます。バターの塊がなくなるまで、根気よくすり混ぜていきます。
混ぜ終わったものがこちらになります。薄力粉のようにサラサラはせず、しっとりと湿ったような感じです。
この粉に牛乳を入れてこねる、と言うより粉っぽさがなくなるまで混ぜます。生地はかなり柔らかいので、手ではなくゴムベラを使った方が楽だと思います。
できた生地を薄く伸ばしていきます。伸ばす際には打ち粉をしながら作業をしましょう。そうしないと手やまな板にくっついて、やりにくくなってしまいます。私は伸ばす際に麺棒は使わず、手の平と指先で押して生地を広げました。きちっとした形に伸ばさなくても、写真のように何となく長方形になれば大丈夫です。
生地の厚みは2~3mmにします。もちろん手で伸ばしたので均一な厚さではないですが、全く問題ないです。
そうしたら煮リンゴを生地中央に置きます。
あとは手前から生地を巻いて、巻終わりの部分を下にします。生地が薄いので破けないように注意しましょう。巻けたら包丁で適当な大きさに輪切りにします。
これをクッキングシートを敷いた鉄板の上に乗せて、焼き色が付くまで180℃で焼きます。我が家のオーブンでは20分ほどかかりました。
焼き上がったら網の上に置き、粗熱を取ります。これで「リンゴのスコーン生地巻き」完成です。
焼き立てはサクッと、時間を置けばしっとりとした食感になり2度楽しめます。個人的には1日放置した中間くらいの状態が好きです。もしできるならば、生地の表面に溶き卵を塗ってから焼くと、見た目が良くなると思います。
簡単な材料で、甘く煮付けたリンゴとスコーン生地がマッチする、とても美味しいお菓子ができあがりました。私はこのお菓子を会社に持って行って、休憩時間に食べています。口に入れるとリンゴがふわりと香り、次も頑張ろうという気持ちになります。もし宜しければ、次の休日にこのお菓子を作ってみてはいかがでしょうか?