トウモロコシもやしの栽培3回目。無理やり収穫しましたが、まだまだ改善の余地ありです

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 トウモロコシのもやしを食べるため、過去に2回ポップコーン用の種を使って栽培を試みました。

《参考記事》

 

 しかし発根・発芽はするものの、すぐにカビが生えてしまい失敗となりました。おそらく種の隙間に菌がおり、これが多湿環境になると一気に活動しだすのだと思います。そこで今回の栽培では、食品添加剤として使われている殺菌剤『次亜塩素酸ナトリウム』を使って、種に付着している微生物を取り除くことを考えました。

 またカビ以外の問題として、以前行った栽培方法では種が固定されておらず、根や芽があらぬ方向に伸びてしまいました。これを解決するために、今回はバーミキュライトを使って成長させたいと思います。

 それでは殺菌剤とバーミキュライトを使って、3回目のトウモロコシもやし栽培に挑戦してみましょう。 

 

 

 

 

殺菌液

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 今回は種に付いている微生物を除去するために、「殺菌剤(次亜塩素酸ナトリウム)」を使用します。使用する次亜塩素酸ナトリウム溶液は『食品添加用』で、原液の有効塩素濃度が5〜6%のものです。
 殺菌液は有効塩素濃度が200ppm前後となるように、原液1mLと水250mLを混ぜて作りました。匂いを嗅ぐと、ほんのりプールの香りがします。

 

2019年3月18日 種蒔き(種蒔きから0日目)

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 適当な容器にトウモロコシの種を入れて、先程の殺菌剤を注ぎます。

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 そして時々かき混ぜながら30分間浸漬しました。

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 割れや変色など不具合のある種を見つけたので、このタイミングで取り除いておきます。

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 30分後、殺菌液を捨てて、水道水で3回程度洗いました。

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 この上にバーミキュライトを厚さ5〜10mmとなるように振りかけ、水道水で湿潤させました。もし容器の底が凸凹しているようならば、最初に薄くバーミキュライトを敷いてから種を置くと良いでしょう。

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 今回はシートヒーターを使って加温して育てます。5Lの容器の縁を加工して、電源コードが通るようにします。この容器に種とヒーターを入れて蓋をします。

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 この容器をポロシャツで包み、さらに発泡スチロールの板とフリースで挟み込んで保温と遮光をしました。容器内の温度は20〜30℃となるように、ヒーターで加温します。
 以前行った栽培より、加温すると数日で発芽することが分かっています。はたして上手く育てられるのか、3回目の正直といきたいところです。

 

2019年3月21日 発芽(種蒔きから3日目)

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 種蒔きをしてから3日目となりました。現在の状況はこのようになっています。

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 容器の端の所で、5mmくらいの芽が出てきました。

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 しかしトウモロコシの芽だけてはなく、白色カビも生えてきました。菌糸があるのはこの部分だけなので、スプーンですくい取って取り除きました。とりあえずこれで様子見です。

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 容器の下から見ると、発根している種の様子がよく分かります。根の長さは3cmくらいとなっており、カビは繁殖しているようには見えません。このまま順調に育ってほしいのですが、どうなるでしょうか?

 

2019年3月22日 カビは除去できず(種蒔きから4日目)

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 1日経過したら、まるでタケノコのように大量の芽が出てきました。その中にはなぜか上下を間違えて、根が地上に飛び出している株もあります。

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 残念なことに、昨日とは別の場所に白い菌糸が発生してしまいました。殺菌剤を使っても、種の菌は取り除けなかったのかもしれません。カビは生えていますが、このまま栽培を続けます。

 

2019年3月23日 もやしの成長(種蒔きから5日目)

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 発芽したトウモロコシは一気に成長し、今では高さ9cmほどとなっています。

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 今までは、もやしの先端にカバーのようなものが掛かっていました。本日それを突き破って葉が出てきました。収穫は近そうです。

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 もちろん、もやしだけではなくカビも成長しており、その範囲を徐々に広げています。以前の栽培では黄緑や赤色のカビも生えました。しかし今回は白色のもののみ増えているようです。

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 想定以上にもやしが伸びていますので、もう少しで容器の蓋に達してしまいそうです。そこで容器を縦にして使うことにしました。これならば上方向にまだまだ空間があるので大丈夫でしょう。

 

2019年3月25日 収穫&試食(種蒔きから6日目)

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 前回の報告のときと比べて、1.5倍ほど伸びました。光を全く当てずに育てているので、完全に徒長状態です。

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 白カビはさらにわしゃわしゃしています。霜柱でも立ったのかと思う見た目です。

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 ここまでカビが生えてしまったせいで、もやしに悪い影響が出てきています。菌糸が侵入したのか株元が茶色く変色したものや、完全にカビてしまったものもあります。この症状は株元が腐ってしまう「苗立枯病」と似ているような気がします。

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 それでも株の中には、カビに負けず葉が開いたものがあります。トウモロコシは単子葉類なので、双葉ではなくこの写真のように発芽します。暗所で育てているので、光合成をするための葉緑素ができていません。そのため葉の色は黄色となっています。
 ウェブで『トウモロコシもやし 販売』と調べると、この株のように1枚目の葉が開いた時に出荷されているようです。そこで私もこのタイミングで収獲することにしました。

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 収穫は指先で株元を千切って行います。ただあまりに下すぎるとカビがいるので、十分な距離を取った位置にします。

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 これで収穫は完了です。こう見ると、船のオールのような形にも見えなくもないです。もちろん収穫しただけでは目標の半分にも届いていません。これを食べてやっと任務完了です。
 集めた情報によりますと、トウモロコシもやしの味は、最初は苦くて後から甘くなるとのことでした。そこでまずは葉の部分をひとかじりです。
 食べた感想を正直に言うと、「美味しくない…」です。噛むと青臭さとは違った、軽い苦味があります。その苦味が減るとともに、ほんのりとトウモロコシの風味と申し訳ない程度の甘みを感じました。また葉の繊維は筋っぽく、言うなればトマトの皮がいつまでも口の中にあるような感じです。
 苦くて甘いのは確かでした。しかしこの味ですと、料理の彩りに使うパセリのような存在で、あくまでも食べられる程度です。残念に思いながら残りの「茎」をポイと口に放り込み、栽培容器を片付けようとしました。そうしたら、急に口の中がビックリするくらい甘くなってきたのです。この甘味は爽やで、長い間喉に風味が残りますが決して不快なものではありません。

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 葉を食べた時は甘くありませんでしたが、茎は非常に甘かったです。もしかしてと思い、先端にカバーの掛かった、葉が出る前の株を食べてみました。こちらも同じくらい甘かったです。この結果よりトウモロコシもやしの味は葉が苦く、茎が甘いと言うことが分かりました。これならば確かに前情報の味と合っていますね。
 本当はもっとトウモロコシもやしを作りたいのですが、先に書いたようにカビのせいで株がダメになりつつあります。念の為明日まで様子を見て、収穫できなさそうでしたら栽培を終了したいと思います。

 

2019年3月26日 葉先の変色(種蒔きから7日目) 

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 さらに24時間が経過しました。カビはさらに範囲を広げています。

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 それに伴い、株元が腐食するものの数が多くなってきています。特に芽が伸び始めた小さい株は全体が黒くなっており、おそらくもう死んでしまっています。

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 株元の変色だけではなく、葉先も茶色くなってき始めました。こうなってしまうと食べるには適さないでしょう。本日を持って栽培終了とします。

 

まとめ

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 それではトウモロコシもやしを育てた7日間のまとめを行います。

  • トウモロコシの種を有効塩素濃度200ppmの殺菌液に30分漬けましたが、完全には菌を除去することはできませんでした。

  • 収穫したトウモロコシもやしの味は葉が苦く、茎が非常に甘かったです。

  • カビの影響か、株元が茶色に変色する症状が見られました。また葉先の色も変わってきたので、種蒔きから7日目で栽培を終了しました。

 

 2回の失敗をして、何とか3回目で収穫まで持って行けました。しかしやはりカビは顕在で、種を殺菌液に漬けても繁殖してしまいました。殺菌液の濃度を上げたり、浸漬時間を伸ばせば、もしかしたら改善するかもしれません。

 トウモロコシもやしの栽培は、まだまだ問題点が多いです。これからも育て方を検討して、もしカビが生えない方法が見つかったらご報告したいと思います。