「ミョウガ」を半水耕栽培しています。スーパーで売っているミョウガは芽ではなく、実は花穂なのです

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 今年はショウガを栽培したいと思い、ホームセンターに種ショウガを買いに行きました。無事に目的は達成できたのですが、同じ陳列棚に「ミョウガの根(地下茎)」も一緒に置いてあったのです。この時期にあると言うことは、植え付けは今頃なのでしょう。ちょっと興味が湧いたので買って帰りました。

 スーパーで売ってるミョウガは芽ではなく、実は花の穂です。切ってみると分かりますが、中には花の蕾が十数個入っています。食べ方は刻んで冷奴に乗せたり、天ぷら、酢の物にします。我が家ではミョウガを縦に薄くスライスして、鰹節と醤油をかけて食べることが多いです。

 ミョウガ(花蕾)の大きさから考えて、私が普段使っているプラカップ式水耕栽培では育てられそうもありません。むしろ数年間かけて収穫できる野菜なので、土耕栽培が向いています。そこで思いつきました。土の代わりにバーミキュライトを使う半水耕栽培はどうでしょうか?この方法ならば長い期間育てることができそうです。

 今回の記事ではミョウガの根を半水耕栽培し、花蕾の収穫にチャレンジします。採りたてはきっと素晴らしい香りがするに違いありません。それでは買ってきた袋を開けて、植え付けましょう。

 

 

 

 

ミョウガの地下茎

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 ミョウガの花蕾はよく見ますが、ミョウガの大元は初めてです。球根みたいなものを想像していたので、面食らってしまいました。袋から取り出すと、木の枝をかき集めたようにしか見えなかったからです。

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 この中から1本を取り出しました。確かに根っぽいですね。長さはまちまちですが太さは5mmくらいで、所々の節から芽が出ているのが分かります。

 

栽培プランター

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 栽培容器にはプランターを使います。これは庭に放置されていたもので、長い時間太陽光に晒されたせいか、周りが白っぽく劣化しています。見た目はともかく、機能的には問題ないので利用します。大きさは幅32cm×奥行き15cm×高さ12cmで、容量は約5.5Lになります。

 

液体肥料

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 液体肥料には、微粉ハイポネックスを水道水で1000倍に希釈したものを使用します。

 

2020年3月21日 植付け(植え付けから0日目)

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 パッケージに印刷されている育て方を読むと、65cmサイズのプランターでは5株を植えるそうです。今回使うプランターは32cmですので2.5株…悩んだ末、ミョウガの根の山から比較的長い3本を選びました。

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 すでに芽が伸びているので早く育つでしょうか?

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 植え付けは簡単です。プランターの底に網を敷き、バーミキュライトをプランターの高さの半分ほど入れます。そして芽が上を向くようにミョウガの根を置きます。

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 あとは縁までバーミキュライトを入れ、液肥を十分に注げば植付け完了です。

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 ミョウガは陰性〜半陰性の野菜なので午後になると影になる家の東側に、そして栄養分が流れ出ないように雨が直接当らない場所にプランターを置きました。プランターが軽くなったら液肥を与えつつ、芽が地上に出てくるのを待ちます。
 ちなみに買ったミョウガの根は1袋200g入りです。その中から3本しか使わなかったので、大部分が残ってしまいました。残りは庭の片隅に植えて、それでも余った分は誰かに譲ろうと思います。もっと少ない単位で売ってくれると嬉しいですね。

 

2020年3月23日 芽が地上に出る(植え付けから2日目)

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 植え付けから2日目にして芽が出てきました。1週間くらいかかると思っていたので、非常に驚いています。
 昨日分かったのですが、今回使ったプランターの容量(約5.5L)に対して3株を植え付けるのは多かったようです。と言っても、もう芽が出てしまったので、このまま育てていきたいと思います。

 

2020年4月3日 もう1つ発芽(植え付けから13日目)

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 3月の終わりは寒い日が多かったせいか、あまり発芽はしていません。

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 現在出てきている芽は2つです。左側が新しい芽で、右側が最初に出た芽です。最初に出てきた方は5cmくらいに伸び、葉っぽいものが広がってきました。これからは暖かい日が続きそうですので、成長に期待しましょう。

 

2020年4月11日 葉が開く(植え付けから21日目)

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 日中は暖かい日が多く、とある日は動くと汗が出るくらいの時もありました。それに伴ってミョウガにも動きが出てきたようです。

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 3ヶ所から同時に新芽が出てきています。これで今のところ、地上に出ているのは5つになります。

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 最初に出てきた芽は葉が開きました。何となく笹の葉に似ています。ちなみに葉が付いている茎は、茎ではなく「偽茎」です。葉鞘が地上で何重にもなって茎っぽくなっているのです。何とも不思議な植物です。

 

2020年4月29日 葉を食べられる(植え付けから39日目)

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 葉が成長してきて、だんだんと充実してきました。しかし新しい芽が出てくる気配はなく、前回と同じ5本のままです。

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 ミョウガの葉は固くてあまり美味しそうに見えません。そのため虫は食べないだろうと勝手に思っていましたが、かじられた跡を発見しました。穴の状態から、まだ近くにいそうです。

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 葉を裏返すと、体調5mmほどのイモムシっぽいものが隠れています。見過ごすわけにはいかないので、近くに落ちていた枝で突いて取り除きました。このくらいのサイズで見つけられれば、被害が少なくて良いですね。

 

2020年5月10日 成長中(植え付けから50日目)

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 栽培場所について書き忘れていたことがあります。他の野菜を育てる関係で、4月中旬頃にプランターを東側→北西側に移動させました。日光が当たりにくい場所なっても、ミョウガは何事もなく成長中です。

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 最初の芽以外、新しく出てきたものはまだないです。最近は20℃を超える気温なので、そろそろ動き始めるはずです。

 

2020年6月14日 順調な成長(植え付けから85日目)

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 ミョウガは順調に成長をしています。新しい芽が1つ出てきたので、現在は6本となっています。

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 葉の縁が部分的に黄色くなっているのを発見しました。特に広がる様子もないので、直射日光が当たったことによる葉焼けかもしれません。

 

2020年7月4日 収穫(植え付けから105日目)

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 植え付けから100日が経過し、だんだんと葉が充実してきました。

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 新しい芽がチラホラと出てきています。

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 その奥を見ると、形の違う芽が2つありました。普通はツノみたいな1本の突起ですが、これは先端が分岐しています。気になるので掘ってみましょう。

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 するとまさかの花蕾でした!少し小さい気がしますが、ちゃんとミョウガの形をしています。調べると、ミョウガは夏と秋に収穫できるようです。

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 収穫方法は根本を掴んで捻る、とのことです。しかし上手く茎と根が切れなかったので、最終的にはハサミを使いました。

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 これで収穫の完了です。切り口からは爽やかな香りがします。右側のミョウガは収穫するには早かったかもしれません。次の収穫では焦らずに、もう少し太らせてから採りたいと思います。
 このミョウガは今浅漬にしているところです。明日には漬かりますので、どのような味・香りなのか楽しみです。

 

2020年8月8日 縄でくくる(植え付けから140日目)

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 前回収穫したミョウガは美味しく食べられました。小さくても味・香りはしっかりとしており、市販品に負けないものでした。
 収穫をした後も本体は成長し、枝がかなり暴れた状態になっています。

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 このままですと場所を取るので、ヒモで縛って広がらないようにしました。

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 夏を迎え、ほぼ毎日水やりをしています。バーミキュライトは土と比べると通気性が良いのか、このプランターサイズではすぐに乾いてしまいます。もっと大きなプランターを使うべきでした。

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 プランターの壁際で、3つ目の蕾が頭を出しています。前回の教訓を生かし、もっと太らせてから収穫をしたいと思います。

 

2020年8月12日 花が咲きそう(植え付けから144日目)

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 見た目はいつも通りのミョウガです。前回の蕾はどうなったでしょうか?

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 何と、まさかの花が咲きそうになっています。完全に時期を逃してしまいました。おそらく花が咲いても食べられると思うので、明日収穫しましょう。

 

2020年8月13日 収穫(植え付けから145日目)

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 花は1日でしぼんでしまいました。この花は取って、その下にある蕾(ミョウガ)を収穫しました。どのタイミングで採るべきか、まだ経験値が必要です。

 

2020年8月30日 茂る葉(植え付けから162日目)

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 このミョウガは北側の駐輪場に置いているのですが、予想以上に茂っているため少し邪魔です。

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 写真を撮っていたら、幸運なことに蕾を見つけました。早速採りましょう。

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 意外と大きくて嬉しいです。今のところ、収穫は1ヶ月あたり1~2個です。秋になれば蕾ができるペースが上がるでしょうか?

 

2020年11月1日 枯れ始める(植え付けから224日目)

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 前回の報告より2ヶ月が経過しました。ミョウガはちょこちょこと収穫でき、合計10個ほどを食べました。
 今年も11月になり、最近の朝は寒い日が多くなっています。それに伴って実は全く採れなくなり、また葉の縁が茶色く枯れ始めています。

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 ミョウガは暑さには強いですが、寒さには弱いです。栽培の終わりが見えてきたようです。

 
2020年11月15日 栽培終了(植え付けから238日目)

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 さらに2週間が経過しました。枯れは進行して、全ての葉が茶色になりました。数分前までは茎が立っていたのですが、写真を撮るために移動させたところ、ビックリするくらい簡単に倒れてしまいました。

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 こちらが倒れて取れた茎の断面です。面が滑らかなことから、折れたと言うよりも離層ができて自然に剥がれた感じを受けます。

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 それではプランターの中がどうなっているのか確認しましょう。大きな「てみ」を用意し、この中でプランターを逆さまにします。

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 バーミキュライトを崩さずに空けることができました。上面がプランターの下になっていた部分です。太い根が何本も伸びているのが分かりますね。

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 側面も同様に根がはびこっています。植え付けた時は3本の短い根だったので、ここまで増えているとは驚きました。

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 ミョウガは冬の間、休眠しつつ暖かくなるのを待ちます。今回育てた株は来年も育てようと思いますので、根をプランターに戻し、雨が当たるような場所に置いて春を待ちます。今回の栽培記録はここで終わりとしましょう。

 

まとめ

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 それでは栽培のまとめになります。

 

  • 春に根を植付け、地上部が枯れるまでの238日間育てました。収穫したミョウガは約10個で、1年目としては十分な量だと思います。

  • 栽培は建物の北側で行いました。プランターが小さかったせいで、夏は頻繁に液肥を与えていました。もう少し大きいプランターを使えば良かったです。

  • 最低気温が10℃くらいになると葉が枯れ始め、最終的には地上部と根が分離しました。

 

 今回はバーミキュライトを土代わりにしてミョウガを栽培しました。実際に育てて分かったのは、「土」を使った方が手間がかからないことです。地上部が大きくなるので、バーミキュライトの保水力では少し心許ないです。来年は土に植え替えて、2期目に備えたいと思います。

 この記事がミョウガ栽培のお役に立てれば幸いです。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。