見切りクレソンを再び水耕栽培。今回は水切りトレイ+プラグトレイで育てます

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 2年前の秋、見切り品のクレソンを培地に挿して水耕栽培をしました(参考記事:見切り品の「クレソン」を水耕栽培。挿すだけなので手軽に育てられます)。以外にも良く育ち、葉物野菜が少ない冬にサラダとして活躍してくれました。昨年は育てませんでしたが、今年は再び育ててみようと思います。

 前回の栽培と異なる点としては、装置に水切りトレイとプラグトレイを組み合わせたものを使い、ベランダに置いた4段棚で育てることです。もし葉が茂り過ぎたら、挿し木をして随時更新をしながら収穫をする予定です。

 育てるクレソンは種からではなく、スーパーの野菜コーナーで売っている茎を使います。今の時期(9月初旬)はまだ出荷が少ないのか、近くの店では売っていませんでした。そこで駅前のちょっとだけ高級なスーパーに行ったところ、やはり置いてありました。今回はこれを購入して増やしていきます。それでは栽培を始めましょう。

 

 

 

 

液体肥料

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 液体肥料には、微粉ハイポネックスを水道水で1000倍に希釈したものを使用します。

 

2020年9月10日 クレソンの購入&回復

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 こちらが今回育てるクレソンです。ラッキーなことに半額で売っていました。食べるわけではないので、少しくらい傷んでいても大丈夫です。

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 ちなみにこのクレソンは植物工場で栽培されたもの、だそうです。

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 早速植付けようと思ったのですが、封を開けると思った以上に状態が悪いです。葉だけではなく、茎もクタクタのシナシナになっています。そこで全体を水に漬けて、2時間ほど放置しました。すると見違えるくらいシャキッとしたので、水を入れた適当なコップに挿し、作業ができる週末になるを待ちます。

 

2020年9月13日 植え付け(植え付けから0日目)

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 週末がやってきました。半額クレソンは傷んでる葉が多かったので、その部分は切り落としています。枝の数は全部で6本となります。

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 節からは白い根が伸び始めています。ここを培地に埋めて育てていきましょう。

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 栽培装置は100円ショップで買ってきた水切りトレイと、4×5となるように切った50セルのプラグトレイを使います。セルの底には不織布を敷いて、後に入れるバーミキュライトが流れ出ないようにします。

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 各セルにバーミキュライトを入れて、液肥で湿潤させます。そしてクレソンの枝を植え付けていきます。長い枝は中心に向かって倒れる形で植えました。
 この栽培装置を明るい日陰に置いて、根がしっかりと張るのを待ちます。

 

2020年9月17日 1株脱落(植え付けから4日目)

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 植え付けから4日が経過しました。残念なことに、右奥の株が完全に萎れています。復活はできそうもないので、このセルは培地を抜いて空にしておきます。

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 こちらの茎の長いクレソンは少し調子が悪いです。株元の色が緑ではなく白っぽく変化しています。

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 確認のため掘り起こすと、バーミキュライトの中に埋めた茎が朽ち果ててなくなっていました。今は数本の根だけで耐えており、何かあったら枯れる可能性があります。

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 そこで白くなった茎を切り、正常な部分だけを水に挿しました。この状態で様子を見て、良さそうならば再び培地に植えましょう。

 

2020年9月19日  再植え付け(植え付けから6日目)

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 水に挿した株は大丈夫そうです。節からは新しい根が伸びています。

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 セルの培地を新しいものに交換し、根がたくさん出るように深めに植え付けました。上手く根付くことを祈りましょう。

 

2020年9月20日 液肥を入れる(植え付けから7日目)

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 本日プラグトレーの底を見ると、根が不織布を突き抜けていました。このタイミングで栽培装置に液肥を入れて育てていきます。その際、藻の増殖防止のために、水切りトレイの外側を黒い布で覆って光を遮断します。

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 プラグトレイと水切りカゴの隙間や、使っていないセルからも光が入るので、黒いビニール袋を適当に切って詰めました。もし風で飛んでしまうようならば、小石などを重り代わりに入れようと思います。

 

2020年9月27日 成長が始まる(植え付けから14日目)

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 前回と見比べると、かなり成長しています。右手前の刺し直した枝は無事に定着したようです。

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 クレソンは縦には伸びず、倒れながら地面を這うようにして育ちます。すでに1つの株がそうなっているので、他の株も近々倒れていきそうです。

 

2020年10月11日 急成長(植え付けから28日目)

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 今の気候はクレソンにとってちょうど良いらしく、一気に成長しました。もう少しで水切りトレイ全体が覆われてしまいます。このペースならば次の週末には初収穫ができそうですね。

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 最近、雨の日が多いせいか枝の節から大量の根が出てきています。しかし残念ながら、これらの根は晴れたら枯れる運命にあります。

 

2020年10月18日 最初の収穫(植え付けから35日目)

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 クレソンの枝はかなり伸びて、水切りトレイからはみ出てきました。

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 茎の太さは細くもなく太くもない、食べやすいサイズです。それでは収穫をしましょう。 

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 トレイの縁から出ている部分と、内部の混み合っている枝をハサミでカットしていきます。

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 これで初回の収穫が完了しました。重さは82gと、満足のいく量です。このクレソンは肉の付け合せとして食べました。ほのかな辛味と香りが肉と非常にマッチし、とても美味しかったです。

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 そしてこちらが収穫後の姿になります。今の季節ならば、2週間後には同じくらいの量が再び収穫できそうです。

 

2020年11月7日 2回目の収穫(植え付けから55日目)

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 最初の収穫から3週間が経過しました。虫に食べられた部分が少しありますが、概ね良好な成長です。

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 茎は長く伸び、トレイの外側には新芽や新葉が出てきています。葉は若いうちに取った方が柔らかいので、本日この分を採ってしまいましょう。

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 前回と同じく、今回も一掴みほどが収穫できました。サラダの具材にするには十分な量です。

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 収穫していて気付いたのですが、1株の調子が悪いです。枝の数は少ないですし、先端近くの葉は枯れてしまっています。もし病気だった場合、液肥を通して他の株にも感染する可能性があります。

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 そこで念のため元気な株の枝を切り取り、予備として育てることにしました。
 プラスチック製のカップにバーミキュライトを入れ、節が埋まるように枝を挿しました。これを「プラカップ式栽培装置(「黒色ビニール袋」を使って遮光仕様の水耕栽培装置を作製。液温上昇と藻の増殖を防ぎます)」で育てます。クレソンは簡単に増やせるのが良い点ですね。
 若干の気になる点はありますが、2回目の収穫も無事にできたので今回の栽培記録はここで終わりにしようと思います。今後は必要な時にちょこちょこ収穫しようと思います。

 

まとめ

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 それでは栽培のまとめになります。

 

  • 見切り品のクレソンを購入し、水耕栽培に挑戦しました。全体がシナシナだったので水に漬けて回復させ、状態の悪い部分を取り除いて挿し穂にしました。

  • 挿し穂は順調に成長し、1回目の収穫は35日目で、2回目は55日目でできました。このクレソンは79円で買ったので、十分に元が取れました。

  • 予備用として、育った枝を使って新しく栽培を始めました。順調に育てば収穫量が2倍となりそうです。

 

 この記事がクレソン栽培のお役に立てれば幸いです。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。