先日、『0次ポーチ(防災ポーチ)』なる言葉を知りました。災害が起きた際、避難時にすぐに持ち出すべき物を「1次持ち出し品」、数日間の避難生活を送る上で必要な物を「2次持ち出し品」と言います。それらに対して0次ポーチは、日常的に持ち歩く防災グッズをまとめた袋、と言う意味です。
私は職場まで電車で通っています。乗っている時間は45分、距離としては約30kmです。東日本大震災の時には自宅にいたので被害はなかったのですが、もし通勤途中だったら長距離を歩いて帰宅することになっていたでしょう。
もし通勤途中で災害が起きて強制的に降車させられた場合、最長15kmを歩いて帰宅または職場に避難することになります。歩くスピードを時速4kmとし、休憩する時間も考えると、到着するのに5~6時間かかる計算になります。この距離を準備なしで歩き切るのはかなり大変です。そこで必要なものを揃えた0次ポーチを作成し、携帯することにしました。
ポーチの中身は東日本大震災や熊本地震、また政府発信の情報を元にし、自分に必要な物を選びました。この記事ではそれらのアイテムをリスト化すると共に、実際に選んだ商品について紹介します。
アイテム選びについて
想定としては、通勤経路の中間地点で被災。15kmほどを歩いて自宅または職場に避難します。私は通勤に大きめのリュックサックを使っており、空きスペースが十分にあります。そのため被災した場合だけではなく、何か緊急事態が起きた時に使える物も一緒に入れておきます。
揃えたもの物
筆箱に収納
- シャーペン
- 紙
- ライト
- 電池
- トゲ抜き(ピンセット)
- カッター
- 笛
- ヒモ
- 爪切り
チャック付きビニール袋に収納
- 絆創膏(普通・大判)
- 食べ物(カロリーメイト・食塩)
- お金(札1000円札×2枚 500円硬貨×1枚 100円硬貨×1枚 10円硬貨×5枚)
- マスク
- 使い捨て手袋
- ビニール袋
- ハンカチ
- ポケットティッシュ
- 使い捨てカイロ
- デンタルフロス
- 耳栓
リュックサックに直接収納
- レインポンチョ
- 折りたたみ傘
- 飲み物(水・500mLペットボトル)
アイテムの詳細
ここからは私が揃えたアイテムの中で、これはと思うものを紹介していきます。
ライト・電池
帰宅時に被災した場合、移動するのは夜になります。停電が発生し街灯が点かない可能性があるためライトは必要です。携帯電話のライトでも良いのですが通信機器は重要なので、別途ライトと電池を用意しました。
今回選んだライトはGENTOSの「DM-131B」です。コンパクトでありながら、単3電池1本で10時間点灯します。これならば帰宅するには十分です。小型でありながら、夜道も照らせるほど明るいです。
カッター
ハサミも入れようと思いましたが、カッターで代用できるので0次ポーチでは見送りました。紐や紙だけではなく、もしかしたら洋服を切るような状況に活躍するでしょう。
笛
エレベーターや電車内に閉じ込められた場合、大声で助けを求めると体力を消耗します。その際には何かを叩いて音を出すか、笛を吹きましょう。購入したのは軽くて小さい「冒険倶楽部 危険防止ホイッスル HS-4」です。取り出しやすいようにファスナーの引き手に付けています。
食べ物(カロリーメイト)
5〜6時間歩くとなると、途中で補給が必要です。どこでも手に入り、個人的に美味しいと思っているカロリーメイト(チーズ味)を選びました。
食べ物(食塩)
夏は立っているだけでも汗をかきます。汗とともに塩分が流れ出てしまうので、塩を舐めることで熱中症を予防します。
お金
被災した人の話を調べると、携帯が使えず公衆電話て連絡を取ったそうです。そこでお札だけではなく、硬貨も何枚か準備しておきます。
マスク
震災が起きると建物の倒壊などによって、粉塵が発生します。できるだけ吸わないようにするために、マスクを着用して移動します。
使い捨てカイロ
冬の屋外は寒いので、暖かいカイロがポケットの中にあるだけで安心します。首筋に当てると効率良く体を温められます。
飲み物
飲料水には「水」を選びました。飲むだけではなく、傷口を洗うことにも使用できるからです。水は重いので、500mLのペットボトル1本としています。しかし夏場は絶対に足らなくなるので、補給できる場所があると良いのですが…
レインポンチョ
レインポンチョは雨の時や、防寒対策として入れています。しっかりとした商品はかさばるので、ビニール製の使い捨てが良いでしょう。ジャケットとズボンを別々に用意しても良いですが、リュックサックの容量を圧迫するので、一体型のポンチョを選びました。
耳栓・デンタルフロス・爪切り・ピンセット
この4つは私の好みです。デンタルフロスは日常の食事をしていて、歯に食材が挟まった時に使います。耳栓は仮眠時に、爪切りは爪が伸びているとすごく気になってしまうので入れました。ピンセットはささくれやトゲを取る時用です。
これらは災害用ではなく、日常用として使っています。もちろん0次ポーチに入れなくても全く影響ありません。
おわりに
今回は電車通勤中に起きた災害を想定してアイテムを選びました。車通勤ではまた状況が異なるので、自分に合ったものを調べて組み合わせましょう。できれば半年に1回は中身を確認して、食品の賞味期限が切れていないか、電池は液漏れしていないか、ライトは点灯するかなどの確認をすると良いですね。
想像する限りでは、このリストのアイテムを持っていれば、どこかしらには歩いて到着できそうです。本当は災害がないのが一番ですが、いつ何時くるかは神様にしか分かりません。できるだけの備えをして、これらの道具が活躍しないことを祈るばかりです。
商品紹介
今回紹介したアイテムから、いくつかをピックアップして購入サイトのリンクを貼りました。もし良かったら参考にして下さい。
GENTOS(ジェントス) LED 懐中電灯 【明るさ55ルーメン/実用点灯10時間/防塵/防滴】 単3形電池1本使用 DM-131B ANSI規格準拠
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0次ポーチに入れるライトは、明るさよりもサイズと点灯時間を優先しました。と言っても、夜に道路を歩くくらいならば十分に照らすことができます。もっと安い外国製品もありましたが、緊急事態に使うことから国内メーカーであるGENTOSのライトを選びました。
冒険倶楽部(BOHKEN CLUB) 携帯ストラップ付山菜採り危険防止ホイッスル HS-4
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万が一閉じ込められた場合には、音で自分がいることを知らせましょう。短いストローほどの大きさですが、室内で吹くと耳が痛くなるほど高音が出ます。
JTENG レインコート 8枚セット 使い捨て ポンチョ 旅行 スポッツ観戦 通勤 通学 緊急用
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レインポンチョは軽量なビニール製の使い捨てを選びます。雨で体が濡れることによる体力の低下を防げますし、冬には冷たい風をシャットアウトしてくれる防寒具にもなってくれます。ポンチョは大きいゴミ袋でも作れます。しかし混乱している現場で作れるかは分からないので、既製品を使うのが良さそうです。
BAND-AID(バンドエイド) 救急絆創膏 快適プラス アソート 20枚
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絆創膏はサイズが大と小を揃えておくと安心です。商品によっては1つの箱に数種類のサイズが入っているので、それを買うと一度に揃います。災害だけではなく、ちょっとした怪我の時にも役立ちます。