野菜を育てるには『光』が必用です。まれにホワイトアスパラガスの様に遮光して栽培するものもありますが、ほぼ全ての野菜は光がないと大きくなりません。光について調べると、植物の成長は太陽光でなくても、人工的な光でもするらしいのです。そこでたまたま家にあったLEDデスクライトを使って、水菜を少しだけ育てる実験をしました。
・参考記事
《LEDライトで水菜の苗作りに挑戦。意外とこの方法は良いかもしれません》
《発芽から7日間光を当て続けた水菜。光が当たる時間が長いほど早く育つようです》
上の2つの記事から、LEDの光でも野菜は育てられそうなことが分かりました。さらに深く調査すると、植物が育つのに必要な色は青と赤でOKらしいのです。この光を出すライトは『植物栽培ライト』として売られています。そこで物は試しと、栽培用ライトを購入してみました。この記事では購入したライトのレビューと、実際に野菜を育てた結果について書こうと思います。
これが私の購入した栽培用LEDライトになります。発光部分が2箇所あり、それぞれが独立しています。ライトにつながっているアームは蛇腹になっているので、写真の様に自由に曲げることができます。
ライトの部分はLEDが剥き出しではなく、透明なプラスチックのカバーで保護されています。
この商品はクリップでの固定となっているので、平らな面には置けません。もし床に置きたい場合には、木の板を挟んだりして接地面積を大きくすれば安定すると思います。
電源ケーブルの途中にはコントローラーがありますのでライトのONOFFだけではなく、光る条件も設定できます。上から 光の強さの調節、ライトを1本光らせるか2本光らせるか、タイマー、電源のONOFFのボタンとなっています。
タイマーは3時間・9時間・12時間の3種類です。タイマーボタンを押すと電源ボタンの色が青(3時間)→緑(9時間)→赤(12時間)→無色(連続点灯)に変わります。私が使っているのは赤色の12時間モードです。このモードは点灯と消灯を12時間ずつ交互に繰り返します。
1つ不便なのは、設定できる時間はこの3種類で固定されていることです。もしこれ以外の時間で点灯させたい場合には、別途コンセントタイマーを用意する必要があります。
それではライトを点灯させましょう。電源ボタンを押すとピンク色に光ります。しかし実際はピンク色の光が出ているのではなく、赤色と青色が混ざってこの色になっています。
次に、植物にライトを当てるとどう見えるのか実験してみましょう。用意した野菜は豆苗です。太陽光や白色光の元では、葉はきれいな緑色に見えています。では植物成育ライトを当てます。
光が当たった豆苗は、何とも言えない色になっていました。茎の白い部分はピンク色になっていますが、葉の部分は黒っぽいような茶色いような…細かい凹凸が分かりにくいような色調になっています。
植物が育つためには光合成をする必要があります。光合成には全ての色の光が必要ではなく、特定の色があれば良いらしいのです。その色が青と赤です。一見育ちそうもない感じですが、理論上ではこれで育ちます。
そこでこのライトを使って実際に野菜を育ててみました。できるだけ光を効率よく使うため、一斗缶の中にライト部分を入れた栽培装置を自作しました。そしてこの装置の中でミニチンゲンサイを種から育てます。もちろん栽培中は太陽の光には一切当てません。
・参考記事
《一斗缶で水耕栽培装置を自作。穴開け工具費込みでも3000円台でできました》
《自作の水耕栽培装置で「ミニチンゲンサイ」を栽培。上手く育つか心配です》
1日12時間ピンク色の光を当てて2ヶ月、収穫できたミニチンゲンサイがこちらになります。十分に食べられるサイズのものとなりました。
この写真が育てている最中のものです。直径1mmほどの種からボウル一杯分のチンゲンザイにまで成長しました。赤と青の光で収穫まで行けるとは恐れ入りました。
半信半疑で植物栽培ライトを購入してみましたが、本当に野菜を育てることができました。工場で大規模に野菜を作る場合は、LEDライトの数は膨大になるでしょう。しかし小範囲使う分には、私の購入した商品で十分と感じました。もし植物栽培ライトの購入を考えている方ならば、まずはこの商品を買ってみてはどうでしょうか?色々な発見があるかもしれませんね。
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私の購入したものがこれになります。アームを自由に動かせるので様々な角度から光を当てることができます。価格も思ったより高くはないので、実験として買ってみるのも良いですね。
ちなみに上記の商品はライトが2本でしたが、3本バージョンのものもあります。こちらの方がより広範囲に光を当てられます。もし、2本では照らせる範囲が狭い…と思っている方がいれば、こちらを選ぶと良いでしょう。
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光を自分の好きな時間当てたい場合には、コンセントタイマーを使いましょう。アナログ式とデジタル式がありますが、分単位で設定ができるデジタル式がおすすめです。