バーミキュライトと液肥でラベンダーの苗作りに挑戦します。無事に夏を越すことができるでしょうか?

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 会社の花壇の一角にはラベンダーが6株ほど植えられています。植え付けたのは2年前で、今ではそれぞれが一抱えほどの大きさに成長しています。今年の春には数多くの花を咲かせて、良い香りを敷地内に漂わせていました。花壇の日当たりや土質は決して良い条件ではないのですが、予想外にも立派に成長中です。そこで残りの空いているスペースにもラベンダーを植えて、一面を紫の絨毯にしようと計画しました。

 ラベンダーの増やし方ですが、今育っている株の枝を切って、挿し木にするのが1番簡単でしょう。しかし、あえて今回は種から育ててみようと思います。種は花壇には直接蒔かずに、一旦ポリポット育苗します。そして暑さが落ち着いた秋に植え付けをする予定です。育苗には土と水の代わりに、バーミキュライトと液肥を使います。バーミキュライトは保水力が良い上に清潔なので、種蒔き時に良く使っている資材の1つです。

 さすがに会社の花壇に植え付けるところは紹介できないため、この記事では種蒔きから発芽、そして植え付け直前までを記録していきます。育てる期間が真夏と被ってしまうので、暑さで枯れないように注意したいと思います。それでは栽培を始めましょう。

 

 

 

 

ラベンダーの種 

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 ラベンダーの種は長辺が2mmほどの楕円形をしています。品種は書いてありませんが、種袋の写真から考えると「イングリッシュラベンダー」系統でしょう。

 

液体肥料

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 液体肥料には、微粉ハイポネックスを水道水で1000倍に希釈したものを使用します。

 

2021年7月2日 種蒔き

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 ポリポットにバーミキュライトを入れて、液肥で湿潤させました。この上にラベンダーの種を5〜6個を置き、厚さ3mmとなるように覆土を行いました。
 ラベンダーの発芽には時間がかかるらしいので、乾燥防止のために室内に置いて管理をします。

 

2021年7月10日 発芽(発芽から0日目)

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 先日発根が確認できたため、室内から屋外に移動させました。そして芽が出て双葉が開きましたので、本日を「発芽から0日目」として記録をしていきます。
 発芽率は約80%と、想定していたよりも高い数値となりました。ただ、暑さのためか徒長している株がいくつかあります。他の株も同じように茎が伸びてしまうでしょうか?少し心配です。

 

2021年7月17日 増し培地(発芽から7日目)

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 昨日に猛烈な夕立があり、多くの雨粒がポットに当たりました。これにより徒長している株がバランスを崩して倒れてしまっています。 

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 このまま育てても大丈夫そうですが、念の為に横になった茎の部分に培地を足して固定します。

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 この増し培地の結果、見た目上は徒長もなくなり、かなり良い感じとなりました。
 成長が早い株では、もう本葉が出てきています。もう少し成長すればラベンダーらしい姿となりそうです。

 

2021年7月22日 1回目の間引き(発芽から12日目)

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 現在、2セット目の本葉が大きくなりつつあります。局所的に混み合っている場所がありますので、間引きをしてスペースを開けましょう。

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 徒長している株や、葉が触れ合っている株を中心に切り取っていきます。

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 1ポットあたり3〜4株を残して1回目の間引きの終了です。間引いた株からはラベンダーの香りがフワリと漂ってきます。液肥だけでも香り成分は作られることに驚きです。

 

2021年8月13日 2回目の間引き(発芽から34日目)

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 小さかった芽も大きくなってきました。写真で見ても、緑色の面積が増えているのが分かりますね。

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 前回間引きをしましたが、時期遅れで発芽した種がちらほら出てきました。これらを切り取ると共に、1ポットあたり2株となるように再度間引きます。

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 間引きをした後に、バーミキュライトを足して株元のグラつき防止をしておきました。夏の終りまであと1ヶ月です。今のところ順調な苗作りです。
 

2021年8月29日 脇芽が出る(発芽から50日目)

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 強烈な日差しのためか、数株の葉が少し焼けてしまいました。それでも全体としては順調に成長しています。

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 株元からは脇芽が出始めています。暑さもピークを過ぎましたので、これからさらに枝葉が伸びてくるでしょう。

 

2021年9月26日 苗の完成(発芽から78日目)

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 前回の報告より約1ヶ月が経ちました。夏の暑さも一段落し、かなりのスピードで枝を伸ばしています。

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 被害は大きくないですが、葉の一部が食べられて穴が開いてしまっています。犯人は体調5mmほどのイモムシです。葉の裏側に潜んでいたので、指で掴んで取り除いておきました。少し疑問に思ったのは、ラベンダーを食べていたイモムシはラベンダーの香りがするのでしょうか?

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 12個のポットから平均的に育っているものを取り出しました。これだけ育っていれば定植ができそうですね。

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 現在、1ポットにつき2株となっています。定植予定の会社の花壇は、あまり土の状態が良くないです。場合によっては植え付け後に枯れる恐れもあります。そのため保険として1ポットに2株としています。
 今後はタイミングをみて会社に持って行き、植え付けをしたいと思います。順調に育てば来年の春にはたくさんの花を咲かせてくれるでしょう。今からワクワクしてしまいますね。

まとめ

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 今回、ラベンダーを種から育てて苗を作りました。最高気温が40℃近くになる暑い夏だったにも関わらず、枯れることなく秋を迎えることができました。発芽した時には徒長が起きてどうなるかと思いましたが、立派に育ってくれて良かったです。

 この記事がラベンダー栽培のお役に立てれば幸いです。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。