昨年の秋に種を買ったものの、栽培スペースの関係で放置していた野菜があります。それは「葉大根」です。葉大根とは根が太くなる大根とは異なり、文字通り葉を食べるための品種となります。根は太くならず、また通常の大根よりも葉のゴワゴワ感が少ないのが特徴です。
水耕栽培では、根が太く長くなる大根の栽培は非常に難しいです。そこで雰囲気だけでも味わおうと、葉大根を育てることにしました。ベストな気候だと1ヶ月ほどで収穫できるそうですが、4月上旬の現在ですと1.5〜2ヶ月かかるような気がします。
葉大根はアブラナ科の野菜なので、途中でアオムシの猛攻を受けるはずです。それに対しては不織布で防御をしつつ、薬を使って耐えようと思います。それでは種蒔きを始めましょう。
- 葉大根の種
- 栽培装置
- 液体肥料
- 2021年4月10日 種蒔き
- 2021年4月15日 発芽(発芽から0日目)
- 2021年4月24日 間引き(発芽から9日目)
- 2021年5月1日 急成長(発芽から17日目)
- 2021年5月7日 アオムシ対策薬の散布(発芽から23日目)
- 2021年5月15日 収穫(発芽から31日目)
- まとめ
葉大根の種
種は直径3~4mmの球形です。品種については、種袋に記載がなかったため不明となります。
栽培装置
栽培装置はこの記事《「黒色ビニール袋」を使って遮光仕様の水耕栽培装置を作製。液温上昇と藻の増殖を防ぎます 》を参考にして組み立てました。
液体肥料
液体肥料には、微粉ハイポネックスを水道水で1000倍に希釈したものを使用します。
2021年4月10日 種蒔き
種は1つのプラカップあたり3つを置き、厚さ5mmくらいとなるように覆土を行いました。その後、栽培場所である2階のベランダに出して、発芽するのを待ちます。
2021年4月15日 発芽(発芽から0日目)
無事に発芽しましたので、本日を「発芽から0日目」として記録をしていきます。ほぼ全ての種から葉が出ました。良好な結果です。
2021年4月24日 間引き(発芽から9日目)
発芽から1週間が過ぎると双葉も大きくなり、また本葉も見えてきました。このままですと窮屈なので、間引きをしてスペースを開けましょう。
間引きはハサミを使い、成長を遅い株を切り取っていきます。
1カップ1株にして作業の完了です。この後、上から不織布を被せて、チョウなどの害虫が寄ってこないように防御を行いました。あとは収穫できる大きさになるのを待つだけです。5月中には採れるでしょうか?
2021年5月1日 急成長(発芽から17日目)
前回の写真を見ると、本葉は双葉よりも小さかったです。しかし1週間が経過した今、本葉はカップから飛び出すくらいのサイズとなりました。
葉を触るとしっとりとした張りがあります。普通の大根にある短い毛はなく、触り心地が非常に良いです。このペースで成長するならば、5月中旬には収穫ができそうですね。
2021年5月7日 アオムシ対策薬の散布(発芽から23日目)
成長スピードが落ちる気配はなく、どんどん新しい葉が出てきています。それに伴い葉が横に広がってきたので、栽培装置に取り付けていた支柱を外しました。
しかし支柱がなくなると、チョウ避けの不織布が被せられなくなります。このままでは卵を産み付けられ放題になってしまうでしょう。そこでアオムシ対策として「ゼンターリ顆粒水和剤」を1000倍に希釈して散布しました。ゼンターリ顆粒水和剤とはアオムシ系に効く薬で、以前使った時にはその威力に驚きました。収穫する時には、虫食いのない綺麗な葉でしたいですね。
2021年5月15日 収穫(発芽から31日目)
前回と比べて2倍くらいの大きさとなりました。日当たりの関係なのか、右側の株の成長があまり良くないですね。
葉大根は根が太くならないと思っていましたが、プラカップの上から見た感じだと肥大化していそうです。培地の中にはミニミニ大根があるのでしょうか?
ハモグリバエの被害が少々あるとは言え、葉は概ね綺麗な状態です。全長も20cmほどですので、収穫するには一番良い時です。それでは抜いていきましょう。
葉をまとめて持って上に引き上げます。
抜いたら根に付いた培地を洗い流して、収穫の完了です。立派な葉大根が採れました。
意外にも根は太くなっており、二十日大根ほどの大きさはありそうです。ちょっと得をした気分です。
収穫した葉大根の半分を味噌汁の具として使いました。お椀の中に綺麗な緑色が浮かぶかと思いきや、軽く煮たらくすんだ緑色になってしまいました。どうやら加熱に弱いようなので、残りの半分は漬物にして食べたいと思います。
まとめ
葉大根の成長は早く、発芽から1ヶ月で収穫ができました。今回の栽培ではアオムシの被害は受けませんでしたが、きっちりとした防除は欠かせないでしょう。
この記事が葉大根栽培のお役に立てれば幸いです。最後まで読んで頂きまして、ありがとうございました。