自宅に帰ると、キッチンのテーブルに野菜切れ端が置いてありました。何かの株元で、パッと見た感じでは水菜のようでした。最初はゴミかと思いましたが、お皿に入れられており、明らかに扱いが違っています。どうやらサラダに使った「ミニセロリ」の余りで、再生栽培ができるかもしれないからと取り置いてくれたようです。
ミニセロリとは名の通り、通常サイズのセロリと比べて小さく育つ品種です。使い方としてはサラダに入れたり、パスタやスープの彩りとしたりします。もちろんセロリ特有の香りもあり、料理のアクセントとして使われるものです。
切り取られた株元を観察すると、茎が細く、白色をしています。通常のセロリは茎が緑色です。これよりこのセロリは〈ホワイトセロリ〉な気がします。ホワイトセロリの姿はミツバに近く、繊維が柔らかいことが特徴です。
今回の記事では、取り置いてくれたミニセロリの切れ端を再生栽培しようと思います。まずはポリポットに入れたバーミキュライトで体調を回復させ、根が伸びてきたら水耕栽培装置に移植する予定です。大半の葉がなくなった状態から新芽が出てくるでしょうか?それでは栽培を始めましょう。
- 液体肥料
- 2021年10月3日 植付け(植付けから0日目)
- 2021年10月9日 半分以上が脱落(植付けから6日目)
- 2021年10月23日 屋外に出す(植付けから20日目)
- 2021年11月6日 植え替え(植付けから34日目)
- 2021年11月20日 試食(植付けから48日目)
- 2021年12月12日 収穫&土に植え替え(植付けから70日目)
- まとめ
液体肥料
液体肥料には、微粉ハイポネックスを水道水で1000倍に希釈したものを使用します。
2021年10月3日 植付け(植付けから0日目)
今回育てるのはミニセロリの株元2個です。根にスポンジが付いていることから、このセロリは水耕で栽培されていたと思われます。
これらの株をポリポットに入れ、バーミキュライトで周りを埋めます。その後、液肥を注いで湿潤させました。2つのポットは室内の明るい窓辺に置いて様子を見ます。
2021年10月9日 半分以上が脱落(植付けから6日目)
植付けから1週間が経過しました。枯れたり腐ったりした茎葉を取り除いていったら、半分以上がなくなってしまいました。最初は液肥ではなく、栄養のない水道水の方が良かったかもしれません。
嬉しいことに、生き残った株からは新芽が出てきました。あと1〜2週間は今のように窓辺で養生し、根が十分に育つのを待ちます。
2021年10月23日 屋外に出す(植付けから20日目)
前回の報告から2週間が経過しました。新たに枯れてしまったものはないので、以降はこれらの株を育てていくことになりそうです。
株元からは次々と新芽が出てきています。順調に育っている証拠ですね。
今までは写真のように窓際で育てていました。しかしもう屋外に出しても大丈夫でしょう。
と言っても、直射日光に当たる環境では不安が残ります。まずは木漏れ日程度の光が当たるところに置いて様子を見ます。
2021年11月6日 植え替え(植付けから34日目)
屋外に出してから数日は木漏れ日の下で育てていました。しかし問題がなかったので、直射日光が当たる場所に移しています。太陽の日差しを浴びて、かなり大きくなりました。
分岐の数が増えた他にも、1本1本の茎が太くなっています。
ちなみに根はしっかりと張っており、非常に元気です。
セロリの栽培に使っているポットは直径8cmのものです。このサイズでは少し小さくなってきましたので、植え替えたいと思います。用意したのは直径15cmの大きなポリポットです。今育てている2つのポットをこのポットにまとめます。
根を軽く崩して入れ、周りをバーミキュライトで埋めます。そして十分な量の液肥を注いで湿潤させました。
これで植え替えの完了です。根の伸びるスペースが増えたので、さらに育ってくれることでしょう。
2021年11月20日 試食(植付けから48日目)
植え替え後のセロリは順調に成長しています。前回の写真と見比べると、1回り大きくなっていることが分かりますね。
今のところ、まだ料理に使う予定はないです。しかしどんな味がするのか確かめたくなったので、試食をしたいと思います。一番育っている葉をハサミで切り取ります。
こちらが収穫したセロリになります。食べてみると思った以上にしっかりとしたセロリの味がします。また繊維が少し口の中に残る感じがしました。これより、サラダにするよりもスープの具材として使う方が良さそうです。本格的な収穫は、もう少し大きくなってからしたいと思います。
2021年12月12日 収穫&土に植え替え(植付けから70日目)
12月の寒さの中でもゆっくりと成長しています。前回と比べると、確実に一回りは大きくなりました。
新芽がどんどん出てきたため、中心部の風通しが少し悪そうです。そこで大きくなっている茎や葉を中心に収穫をして、茎の数を減らしましょう。
収穫はハサミを使って1本ずつ切り取っていきます。今思うと、あの小さなあの切れ端から良くぞここまで成長したものです。
今回は手の平に乗るくらいの量を採りました。このセロリは顆粒コンソメと一緒に煮て、セロリスープにしました。セロリの香りが良くて美味しかったです。
ところで、ポリポットの底を見ると、排水穴から多くの根が出てきています。もっと大きい鉢に植え替えれば、さらに成長するかもしれないです。早速、植え替えましょう。
用意したのは鉢(直径20cm 高さ20cm)と培養土です。培養土とバーミキュライトの価格を調べると、
バーミキュライト:30円/L
培養土 :12円/L
でした。今回はコストを抑えるために、培養土を使って植え替えます。
植え替えるためにポットを抜いたところ、やはり底部にかなりの根が回っています。この根を軽く崩して鉢に入れ、回りを培養土で埋めます。
最後にたっぷりと水を与えて、鉢への植え替えは終わりです。今後は、大きくなった葉や茎を順次収穫していくことになります。特に代わり映えしない作業ですので、栽培記録は本日で終わりにしたいと思います。
まとめ
今回はスーパーで売っていたミニセロリの切れ端を再生栽培しました。植え付けから1週間で、半分以上の株が脱落してしまいました。しかし生き残った株はその後元気に成長し、70日目には本格的な収穫ができるサイズとなりました。鉢に植え替えたミニセロリは使いたい時に少しずつ収穫をして、大切に育てていきたいです。
この記事がミニセロリの再生栽培のお役に立てれば幸いです。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。