2021年秋〜2022年春にかけて、ネモフィラを水耕栽培しました。あまり期待はしていなかったのですが、最終的には十分に見応えのある姿に成長し、大満足の結果となりました(参考記事:ネモフィラの水耕栽培に再挑戦。セルトレイ→ポリポット→栽培装置の順で大きくしていきましょう)。この経験に味を占めて、今年も花を水耕栽培したいと思います。
秋蒔きできる品種から今回選んだのは「ビオラ」です。ビオラは花が次々と咲くため、冬〜春にかけて長い間楽しめると思い選びました。購入した色はオレンジなので、ドーム状にこんもりと茂れば、見た目が非常に華やかになるはずです。
ビオラの種蒔きは酷暑が過ぎた頃に行います。と言っても最高気温は30℃を超えてきますので、できるだけ直射日光が当たらない場所で発芽を待ちたいと思います。それではビオラの水耕栽培を始めましょう。
- ビオラの種
- 栽培装置
- 液体肥料
- 2022年8月28日 種蒔き
- 2022年9月5日 発芽(発芽から0日目)
- 2022年9月11日 もう1つ発芽(発芽から6日目)
- 2022年9月21日 本葉が出る(発芽から16日目)
- 2022年10月1日 ポリポットへ移植(発芽から26日目)
- 2022年10月16日 成長中(発芽から41日目)
- 2022年10月31日 蕾を発見(発芽から56日目)
- 2022年11月7日 開花間近(発芽から63日目)
- 2022年11月14日 開花&植え替え(発芽から70日目)
- 2022年11月22日 3輪が開花中(発芽から78日目)
- 2022年12月6日 一回り大きくなる(発芽から93日目)
- 2023年1月2日 大きな変化なし(発芽から120日目)
- 2023年2月12日 成長の停滞(発芽から161日目)
- 2023年3月5日 成長の開始(発芽から182日目)
- 2023年3月14日 ドーム状の株(発芽から191日目)
- 2023年4月2日 花が小さくなる(発芽から210日目)
- 2023年4月16日 最盛期(発芽から224日目)
- 2023年4月29日 栽培終了(発芽から237日目)
- まとめ
ビオラの種
ビオラの種は長さ1.5mmほどの涙型をしています。種袋に入っている種の数は少なく、20粒ほどでした。
栽培装置
栽培装置はこの記事《「バケツ&収穫コンテナ」を使った大型野菜用の水耕栽培装置の作り方。本体と支柱を分けることで強度を確保しています》を参考にして組み立てました。
液体肥料
液体肥料には、微粉ハイポネックスを水道水で1000倍に希釈したものを使用します。
2022年8月28日 種蒔き
72区画のセルトレイに培地であるバーミキュライトを入れ、液肥で湿潤させました。各区画に種を1個蒔き、厚さ3mm程となるように覆土を行いました。このセルトレイを屋外の明るい日陰に置いて発芽するのを待ちます。
2022年9月5日 発芽(発芽から0日目)
小さな双葉が開きました。そのため本日を「発芽から0日目」として記録をしていきます。今のところ、蒔いた種4個のうち1個のみの発芽です。他はもう少し時間がかかるようです。
2022年9月11日 もう1つ発芽(発芽から6日目)
1個目の発芽に遅れること6日。やっと2個目の芽が出てくれました。種蒔きからの日数を考えると、もしかしたら残りは発芽しないかもしれないです。
2022年9月21日 本葉が出る(発芽から16日目)
どちらの株も小さな双葉の間から、本葉が出てきました。セルトレイから移植できるサイズになるまでには、まだまだ時間がかかりそうです。
2022年10月1日 ポリポットへ移植(発芽から26日目)
本葉が出てからの成長は意外と早く、幅がセルと同じくらいまで育ちました。
本当はもう少し成長させてからポリポットに移植をしたいのですが、天気予報を確認すると来週再来週は雨の日が多いようです。そのため晴れている本日、植え替えを行います。
余談ですが、今になって発芽してきた種があります。この株は別途で育てようと思います。
それでは作業を始めます。フォークを使って株をセルトレイから抜きます。
やはり早かったのか、根はあまり伸びていませんでした。底の方の培地がボロボロと崩れてしまいます。
ポリポットは直径9cmのものを用意し、培地には同じくバーミキュライトを使います。根を切らないように中心に置き、周りを培地で埋めて液肥で湿潤させました。
これで移植の完了です。培地の上面に取り付けているのは、ドーナツ状に切ったアルミ蒸着保温シートです。このシートを乗せることで、培地からの水分蒸発を最小限に抑えることができます。
暦の上では秋ですが、まだ直射日光が強い日が多々あります。そのため涼しくなるまでは、半日陰の場所に置いておきます。
2022年10月16日 成長中(発芽から41日目)
ビオラは病気や虫の被害を受けることなく、順調に大きくなっています。まだ蕾は見えません。もう少し成長するのを待ちましょう。
2022年10月31日 蕾を発見(発芽から56日目)
最近は朝の気温が10℃近くになる日もあります。それでもビオラは新しい葉を伸ばしています。
株の中心を見ると、蕾らしき物を発見しました。開花は近いです。
2022年11月7日 開花間近(発芽から63日目)
蕾から花びらが出てきました。しかし色が黄色っぽいです。確かオレンジ色の品種を買ったはずなので、何か手違いがあったのでしょうか?
2022年11月14日 開花&植え替え(発芽から70日目)
無事に開花しました。やはり成長具合の良かった左側の株が早く咲きましたね。
開花したところ、花の色は綺麗なオレンジとなっていました。もしかしたら太陽の光に当たると色付くのかもしれないです。
花も咲きましたので、このタイミングで栽培装置に植え替えをしましょう。2株のうち、開花しているこちらの株を使います。
根の張り具合を確かめるために、ポリポットから抜きました。側面には根は回っておらず、底面に少し見えるくらいです。植え替えは来週か再来週でも良かったかもしれません。
苗を栽培装置の中心部に置いて、周りをバーミキュライトで埋めます。この際、根は崩さないようにしました。
最後に液肥をたっぷりと与えて、植え替え作業の終了です。これからどのように育ってくれるのか楽しみです。
2022年11月22日 3輪が開花中(発芽から78日目)
植え替えは無事に成功したようで、今は3つの花が咲いています。いつもは野菜ばかり育てていますが、鮮やかな花があると良い気分になりますね。
2022年12月6日 一回り大きくなる(発芽から93日目)
植え付けから約1ヶ月が経過しました。順調に成長しており、株は一回り大きくなりました。
咲き終わった花を軽く突くと、花びらがバラバラに取れてしまいました。このような花は摘んでおき、次の蕾に養分が行くようにします。
2023年1月2日 大きな変化なし(発芽から120日目)
晴れていても最高気温が10℃前後しかないせいか、成長が滞り中のビオラです。1月2月中はこの姿のままでいそうですね。
2023年2月12日 成長の停滞(発芽から161日目)
2月となり、非常に寒い日が続いています。花の数は増えていますが、やはり株の成長はゆっくりです。暖かくなるのが待ち遠しいです。
2023年3月5日 成長の開始(発芽から182日目)
3月になり、やっと暖かい日が出てきました。それに伴って、ビオラの成長が始まってきた様に感じます。
花の数も多くなり、鮮やかなオレンジ色が美しいです。
株の直径は手の長さと同じくらいの20cmです。3〜4月が1番成長する時だと思いますので、栽培装置に使っているザルを隠すくらいのサイズになってほしいです。
2023年3月14日 ドーム状の株(発芽から191日目)
花の数が一気に増えてきて、こんもりとしたドーム状となってきました。鑑賞するには十分なサイズです。ビオラの花を見ていると、春の到来感がして好きです。
真上から株を見ると、培地を覆い隠す勢いで成長しているのが分かります。次の報告ではもっと綺麗な姿になると思うので、楽しみにして待ちましょう。
2023年4月2日 花が小さくなる(発芽から210日目)
最近は最高気温が20℃を超える日が出てきました。それに伴って茎が伸びて、さらに花芽の数も増えています。
花の数が増えたことは喜ばしいですが、1つ1つのサイズは小さくなったように感じます。やはり栄養が分散しているようですね。
花ばかりに目が行きますが、葉の方も観察しましょう。葉には小さな白い殻と、綿のような黒い斑点が多々見えます。白い殻は恐らくアブラムシの脱皮殻です。ただ殻の数に対して、生きているアブラムシの数が極端に少なかったです。どこかに行ってしまったのでしょうか?
また、葉にある黒い斑点は病気の可能性があります。そこで念のため、 殺虫殺菌剤であるベニカXファインスプレーを撒いておきました。この薬はアブラムシにも効くので一石二鳥です。葉の量も増えていますし、これからは液肥を吸うスピードも上がってくると思います。水切れに注意しながら育てていきましょう。
2023年4月16日 最盛期(発芽から224日目)
薬のおかげでアブラムシは全滅し、黒い斑点も消えました。すごい効果です。
ビオラは穏やかな天候の下ですくすくと育っており、現在はきれいなドーム状になっています。4月中はこの美しい花を楽しめるでしょうか。
2023年4月29日 栽培終了(発芽から237日目)
ここ数日、風の強い日が続いています。風が弱まったタイミングでビオラを見に行くと、株が見事に半分に分かれてしまっていました。まるでモーゼの海割りのようです。
原因としては、最近の高温が考えられます。日によっては半袖でも大丈夫な場合もあり、この暑さのため茎が間延びして倒れた感じです。また新しい蕾もないので、もうビオラの時期は終わりですね。本日で栽培を終えましょう。
ちなみに、栽培を通して根腐れは全くしませんでした。今まで主に野菜を栽培してきた経験から、水耕栽培での根腐れは、なる時はなる、ならない時はならない、です。いつの日か根腐れをしないような栽培方法を見つけたいものです。
まとめ
今回の栽培では、ビオラの水耕栽培にチャレンジをしました。昨年の8月に種蒔きをして冬を越し、翌年の3~4月にはオレンジ色の花がたくさん咲きました。最盛期にはドーム状となり、見応えたっぷりの株となりました。いつもは野菜を栽培していますが、花を育てるのも楽しいですね。
この記事がビオラ栽培のお役に立てれば幸いです。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。