イタリアンパセリのセル苗を水耕栽培装置に定植。土を洗い流して、バーミキュライトと液肥で育てます

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 父親がイタリアンパセリの苗を買ってきました。話を聞くと、ポット苗は売っておらず、10連のセルトレイ、つまり10株セットでしか買えなかったようです。プランターで育てるには数が多く、このままでは使い切れないとのことでした。そこで3株を私が引き取って水耕で育てることにしました。

 野菜を苗から育てるメリットは、収穫までの期間が短くなることです。種から育てた場合、セル苗の大きさになるまでに少なくもと1ヶ月はかかります。この期間をショートカットできますので、初収穫は植え付けから数週間後にできるでしょう。

 今回の栽培では、店舗で購入したイタリアンパセリのセル苗を水耕栽培してみます。順調に育てば、父親のプランターと私の栽培装置で大量のパセリが採れるはずです。使い道は後で考えるとして、早速植え付けの準備をしましょう。

 

 

 

 

栽培装置

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 栽培装置はこの記事《「黒色ビニール袋」を使って遮光仕様の水耕栽培装置を作製。液温上昇と藻の増殖を防ぎます 》を参考にして組み立てました。

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 追加した機能としては、お茶パックの底に穴を開けて化学繊維でできた布を通したことです。この布を通してカップ内の培地に液肥を供給します。

 

液体肥料

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 液体肥料には、微粉ハイポネックスを水道水で1000倍に希釈したものを使用します。

 

2021年10月3日 定植(定植から0日目)

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 こちらが今回使うイタリアンパセリです。10連のセルトレイで育てられています。

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 イタリアンパセリは葉がカールする品種ではなく、平たい葉となります。ミツバのように、1本の茎の先端に3枚の葉が開いています。

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 セルトレイ1区画に対して1株ではなく、2〜3株が育っているようです。

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 根はしっかりと張っています。どの株も葉の枯れや病気はなく、とても元気な状態です。

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 それでは栽培装置に定植をしましょう。セルトレイから抜いた株には、土が付いています。まずはこれを水で洗い流していきます。

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 できるだけ根が切れないように、水中で揺すりながら土を落としました。土を完全に取り除くのはできないので、写真の程度までとします。

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 この株を栽培装置のプラカップに入れて、周りをバーミキュライトで埋めます。そして液肥を注いで湿潤させました。

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 同じ作業をあと2回行い、全部で3株をセットしました。これで定植作業は完了です。
 根を洗った影響により、株は水を吸う能力が低くなっていると思われます。そのため1週間は明るい日陰に置いて養生します。

 

2021年10月9日 定植成功(定植から6日目)

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 定植した株は枯れることなく1週間が経過しました。定植は成功したようです。心なしか少し大きくなった気がします。

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 お茶パックからはまだ根が出てきていません。しかしカップの側面を見ると、新しく伸びた白い根が見えてます。そのため定植後の養生期間は本日で終わりとし、これからは太陽光が当たる場所で育てていきます。

 

2021年10月23日 順調に成長中(定植から20日目)

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 パセリは順調に成長中です。今までは防虫対策の不織布をかけていましたが、狭くなってきたので先日から取り外しています。

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 株元の分岐はかなり増えてきました。

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 根はカップの中を縦横無尽に伸びています。パセリの根は細くはなく、太めのようです。この調子ならば、あと2週間ほどで初収穫ができそうです。

 

2021年11月13日 十分に大きくなる(定植から41日目)

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 イタリアンパセリは滞りなく成長しています。前回と見比べると、葉の密度が上がったように感じます。

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 気になるのは、ところどころの葉が黄色くなっていることです。これは不調なのか、それとも気温が下がってきたせいなのか判断が難しいところです。もう少し様子を観察しましょう。

 

2021年11月21日 収穫(定植から49日目)

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 最近は寒い日が多いせいか、あまり成長してくれません。

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 葉の黄変は起きていますが、そのスピードが上がったり、他の葉に伝染している様子はないです。おそらく問題はないので、黄色くなった葉は見つけ次第取り除いておきます。

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 葉や茎の数が増えていますので、このタイミングで収穫を行いたいと思います。株を引き抜くのではなく、成長した葉を必要な分ハサミで切り取ります。

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 これで収穫の完了です。茎の断面からは、ほのかにパセリ独特の香りが漂ってきました。

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 収穫したパセリは、適当な大きさに刻んでトマトスープに入れました。パセリの爽やかな香りがトマトの酸味とマッチして、とても美味しかったです。

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 収穫後の株がこちらの写真です。大分すっきりしました。

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 株元からは新芽がいくつか見えています。これらが大きくなれば再び収穫できるようになるはずです。ただ、我が家で作る料理ではイタリアンパセリを大量に消費することはありません。そのため今後は使う時に少量を収穫していきたいと思います。

 

2021年12月26日 栽培記録を終了(定植から84日目)

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 前回の報告から1ヶ月が経過しました。霜よけもせずに雨風に当たる屋外に出していますが、ぐんぐん成長しています。これだけ茂っていると、我が家では使い切れない量です。

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 株元からは新芽が多く伸びています。鮮やかな緑色がきれいですね。

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 液肥槽では太い根がヒゲの様に伸びています。地上部にある葉と同じくらいの量がありそうです。
 これからのイタリアンパセリは必要な時に収穫しながら、栽培していくことになります。そのため、今回の栽培記録は本日で終わりにしたいと思います。

 

まとめ

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 今回の記事では、余っていたイタリアンパセリのセル苗を水耕栽培装置で育てました。特に手間がかかることもなく成長して、立派な株となってくれました。野菜の栽培は種蒔き~苗までが一番時間がかかります。この期間をショートカットできるセル苗は、意外と使い勝手が良かったです。

 この記事がイタリアンパセリ栽培のお役に立てれば幸いです。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。