2021年に100円ショップで購入したミニパプリカの種を水耕栽培しました。2回目の収穫ができた頃からネズミの食害に合い、最終的には葉が1枚もない、壊滅的な状態となってしまいました《「ラブリーパプリカ」の水耕栽培に挑戦します。実の色が緑→オレンジ→赤に変わる面白い品種です》。
本来であれば栽培を終了し、株を廃棄します。しかし先日、興味深いことを知りました。それは「ピーマンは多年草である」ことです。日本の冬は寒すぎて枯れてしまいますが、暖かい地域では越冬して、再び実を付けるそうです。パプリカはピーマンの親戚なので、おそらく同じ様に多年草なはずです。そこでネズミに食べられてしまった今回のパプリカの株を越冬させてみたいと思います。
越冬させるパプリカは水耕栽培をしていたものです。そのため栽培装置から取り外し、鉢に植え替えます。その後は室内で春になるまで管理し、もし上手く冬を越せたら、庭に植えて実がなるのを待ちます。商業ベースだと全く採算が合わないですが、家庭菜園では室内に置けるスペースさえあれば、翌年の苗を買う費用を抑えることができるかもしれません。それでは早速、植え替えの準備をしましょう。
- 2021年11月3日 植え替え(植え替えから0日目)
- 2021年12月12日 屋内に取り込み(植え替えから39日目)
- 2022年1月30日 変化なし(植え替えから88日目)
- 2022年3月12日 まだ変化は見られず(植え替えから129日目)
- 2022年4月9日 成長開始(植え替えから157日目)
- 2022年4月30日 節から出る葉(植え替えから178日目)
- 2022年5月6日 植え替え(植え替えから184日目)
- まとめ
2021年11月3日 植え替え(植え替えから0日目)
こちらが冬越しをするミニパプリカの株です。ネズミの被害にあってしまい、全ての実と葉が食べられてしまいました。
また、ネズミは株元の皮も半周ほどかじっています。表皮がなくなった影響が出ないか少し心配です。
このパプリカは水耕で育てていました。今回は土に植え替えて越冬を行います。部屋の中に入れるに際して、枝が広がっていると邪魔なので、5節目から上の枝を切り落としていきます。
おおよそ1mの丈となりました。次は根の処理を行います。
液肥槽に伸びている根は全て取り除きます。
そしてザルから取り外します。
土留めとして敷いていた不織布を剥ぎ、移植ごてを用いて外側の根と培地(バーミキュライト)を切り崩して、ある程度の大きさにまとめます。
この株を我が家で余っていた適当な鉢に入れて、周りを庭の土で埋めます。
最後にたっぷりと水を与えて、植え替えの完了です。遠目から見ると、何の野菜だったのか全く分からないですね。
今は11月上旬のため、まだ暖かい日が多いです。そのためこのパプリカは屋外に置いておき、霜が降りるくらいに寒くなったら室内に取り込む予定です。
2021年12月12日 屋内に取り込み(植え替えから39日目)
パプリカは全く変化がありません。植え替えた時のままです。
節のところに小さな芽がありますが、特に大きくなる兆候はないです。さすがに気温が低すぎるのでしょう。
パプリカの変化はないですが、なぜか「わさび菜」が芽を出して成長してきました。思い起こせば、数年前に庭でわさび菜を育てたことがあります。その時のこぼれ種がたまたま鉢に入り込んだのでしょう。折角なので育てて収穫したいと思います。
予報では明日は雪が降る天気となっています。そのためパプリカを南向きの暖かい部屋に取り込みました。以降はこの場所で冬を過ごすことになります。
2022年1月30日 変化なし(植え替えから88日目)
1月も終わりとなりました。パプリカは前回の報告時と同じ状態です。枯れるわけでもなく、新しい葉が出てくるわけでもないです。その代わりに、わさび菜は良い具合に成長しています。もう少し大きくなったら収穫しましょう。
2022年3月12日 まだ変化は見られず(植え替えから129日目)
3月になり、ようやく暖かい日がやってきました。しかしパプリカにとってはまだ適温から外れているのか、動きは見られません。
この節には直径数mmの小さい葉が1枚あります。しかし大きくなる気配は全くないです。
パプリカとは対象的に、わさび菜は葉を広げて美味しそうな姿となっています。大きさも程良いので、収穫をしましょう。
大きな葉をかき取りました。この葉は湯がいて刻み、手巻き寿司の具として食べました。シャキシャキとした食感で美味しかったです。
2022年4月9日 成長開始(植え替えから157日目)
遠目では全く変化がありません。しかし変化は着実に訪れています。
1つ目は複数の節から小さな葉が出てきたことです。
2つ目は、以前から付いていた葉が明らかに大きくなったことです。ここ数日間の最高気温は20℃、最低気温は10℃です。やっとパプリカの再成長が始まったようです。今までは室内に置いていましたが、本日からは屋外に出して栽培を続けます。
2022年4月30日 節から出る葉(植え替えから178日目)
最近は暑い寄りの暖かい日が多く、中には気温が25℃になる時もあります。パプリカの成長温度に達したのか、色々な節から葉が出てきました。
このように新しい葉が次々に広がっています。すでに蕾も付いていますので、次の週末に大きな鉢に植え替えたいと思います。ちなみに、わさび菜は抽苔が始まったので株ごと収穫してしまいました。美味しかったです。
2022年5月6日 植え替え(植え替えから184日目)
前回よりも葉が少し大きくなりました。新芽は主に4箇所から出てきています。
小さかった蕾は膨らみ、今にも咲きそうになっています。久しぶりのパプリカの花を見れそうですね。
パプリカの冬越しは成功したので、予定通り新しい鉢に植え替えましょう。鉢は容量21Lの丸型で、土には市販の培養土を用意しました。
株を鉢から抜くと、新しい根が伸びているのが分かります。ただ取り出す途中で、結構な数の根を切ってしまった気がします。大丈夫でしょうか?
根を広げるように新しい鉢に入れて、周りを培養土で埋めれば作業の完了です。数日間は半日陰で養生をし、その後に日の当たる場所に移動します。今後はパプリカの2年目の栽培をしていきたいと思います。
まとめ
今回はパプリカの冬越しにチャレンジをしました。冬でも室内に取り込めば枯れることなく年を越し、十分に暖かくなった4月下旬から新芽が出始めました。取り込み前の剪定で枝を長め、数を多めに残しましたが、もっとコンパクトにしても大丈夫です。むしろ部屋の中に入れるので、短く切り詰めた方が取り扱いが楽になるのでお勧めです。
この記事がパプリカ(ピーマン)の冬越しのお役に立てれば幸いです。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。