グラパラリーフの葉挿しに挑戦。キッチンペーパーの上に置いて明るい窓辺で変化するのを待ちます


 何の媒体だったかは忘れましたが、多肉植物の中には食用の品種がある、という記事を読んだことがあります。いつか食べてみたいと思って数ヶ月が経過し、この度やっと見付けて購入してきました。その多肉植物の名前は「グラパラリーフ」です。

 手に入れたグラパラリーフを食べると、皮はパリッとしており、甘みはありませんがフルーツのような酸味を強く感じます。例えるならば、甘くないプラムのような感じです。個人的には蜂蜜を付けて食べるのが1番美味しかったです。

 調べると、このグラパラリーフは多肉植物の『朧月』を品種改良したものらしいです。経験はないのですが、朧月は簡単に増やせると聞いたことがあります。と言うことは、グラパラリーフも簡単に増やせるのではないでしょうか?そこでランダムに選んだ10枚の葉を使って、葉挿しにチャレンジしてみようと思います。もし本当に育つのであれば、新しく購入せずとも好きな時に収穫ができそうです。それではグラパラリーフの葉挿しをやってみましょう。

 

 

 

 

2022年9月25日 葉挿しの準備(0日目)


 こちらが購入したグラパラリーフです。全部で250gが届きました。


 葉の大きさは一般的な朧月と同じです。発注日から考えると、収穫から2〜4日がたっていると思います。


 葉の根本はハサミで切った形跡はなく、ポロッと取った感じです。


 それでは葉挿しの準備をしましょう。まず、数ある葉からランダムに10枚を取り出し、乾いているキッチンペーパーの上に乗せました。そして室内の明るい場所に置いておきます。
 朧月は適当に放置しても芽や根が伸びてくるらしいので、グラパラリーフも同じでしょう。もし根や葉が出てくる個体があったら、土に植えていく計画です。ちなみに水は全く与えないで放置します。

 

2022年9月30日 突起の発見(5日目)


 葉の断面から直径1mmほどのクリーム色の丸い突起が出てきました。

 

2022年10月2日 葉が出てくる(7日目)


 クリーム色の突起から王冠状のものが出てきました。形を考えると、葉のような気がします。

 

2022年10月5日 土に植え替え(10日目)


 今のところ、水を一滴も与えていませんが、萎れるものは見当たりません。また程度に差はあれども、全ての葉に変化が起きています。


 成長の早い1個体から赤い根が出てきました。思った以上に赤味が強かったので驚きです。このまま空気中で伸びっぱなしにするのも忍びないので、土に植えようと思います。


 50区画のセルトレイを適当な大きさに切り出し、培養土を詰めました。そして発根した部分が区画の中心となるように置き、様子を確認していきます。もし他にも根が出てきた葉があれば随時置いていきます。
 なお、このセルトレイは室内の窓際で管理します。培養土が乾くようであれば、水道水を与えて湿潤させます。

 

2022年10月9日 全て発根(14日目)


 結局、全ての葉で発根しましたので、10枚が土の上に乗りました。


 これらの葉の中で何故か1枚だけ、根が上方向に向かって伸び始めました。そのためこの個体は裏表を逆にして置いています。


 芽は明らかな葉の形となってきました。更に成長するのを待ちましょう。

 

2022年10月17日 屋外に出す(22日目)


 前回報告をした裏表を反対にして置いた葉ですが、今度は下から芽が出てきてしまいました。そのため正規の表面を上にして置き直しています。


 芽は明らかに大きくなり、この株に関しては3方向に向かって伸びているようです。


 出てきた根からは根毛が見えてきています。
 これまでは明るい窓辺で育てていましたが、今後は葉も大きくなってくるでしょう。そのため本日からは、ベランダにある半日陰の場所に出して成長を見守ります。

 

2022年10月31日 色が変化(36日目)


 10月も最終日となりました。屋外に出した影響か、新芽の色が緑→ブロンズに変化しています。


 成長点からは次々と新しい葉が出てきています。どこまで大きくなるのか、観察を続けましょう。

 

2022年11月13日 順調な成長(49日目)



 新芽は2週間で指先ほどのサイズになりました。目に見える変化があると面白いですね。

 

2022年12月25日 根張り良好(91日目)



 前回の報告から1ヶ月以上が経過しました。寒いにも関わらず、かなり成長しているのが見て取れます。


 このサイズならば「芽」ではなく「株」と言って差し支えないでしょう。株の幅はセルトレイと同じくらいになっています。


 鉢底から出ている根は少ないですが、抜いて確認するとセルトレイ内に根はしっかりと張っているようです。この感じならば、近い内にポリポットへの植え替えができると思います。

 

2023年1月8日 ポリポットへ植え替え(105 日目)



 見た目は前回とほぼ同じですが、少し赤みが掛かっているように感じます。


 真上から見ると、まるで金平糖のようにトゲトゲしていますね。


 10株の中から平均的に成長しているものを引き抜いてみました。用土が崩れることなく、しっかりと根が張っているのが分かります。本日は天気が良く暖かいので、植え替えを行いたいと思います。



 用土は花や野菜用の培養土を使います。元肥入りなので初期成長が早くなることを期待して選びました。


 株をセルトレイから抜き、根は崩さずに2.5号ポリポットに入れます。そして周りを培養土で埋めます。



 全ての株を植え替えて作業の完了です。根の伸びる容積が増えたので、枝葉がさらに成長するはずです。次回はどのような姿になっているのか楽しみですね。

 

2023年1月29日 植え替え成功(126 日目)



 植え替えから2週間が経過しました。枯れる株もないので、植え替えは成功したようです。


 やはり1年で最も寒い時期だと成長が見られませんね。暖かくなるのを待ちましょう。

 

2023年3月6日 葉をかじられる(162 日目)



 やっと寒さの峠を超えたようで、最近は暖かい日が続いています。気温の上昇に伴い、葉の色がピンク→灰緑へと変化してきました。



 トレイに入っている株を見ると、2枚の葉でネズミらしき動物がかじった跡がありました。ただあまり美味しくなかったのか、少しだけ食べて止めてしまったようです。確かにグラパラリーフは甘みがなく、やや酸味がある植物です。きっとネズミにとっては美味しくなかったのでしょう。諦めてくれて、ある意味ラッキーでした。

 

2023年4月1日 試食(188 日目)



 この1ヶ月間で、かなり成長しました。葉が大きくなり、隣の株と触れ合っているものが出てきています。2.5号ポットでは手狭になっていますので、近々植え替えが必要になるでしょう。


 ちなみに株によっては、複数の脇芽が伸びてきています。


 ポットを移動させていたら、葉が取れてしまいました。捨てるのはもったいないので、この葉を試食することにします。
 軽く洗ってかじると、パリッとした食感は以前と同じです。しかし味は全く感じず、酸味もありません。自己主張がなくなっているので、食べやすいと言えば食べやすいです。株がもっと大きくなったら味が変わるのでしょうか?栽培を続けてみましょう。

 

2023年4月22日 プランターに植え替え(209日目)



 葉の枚数がさらに増え、トレイ内の密度がかなり高くなっています。ポットを取り出す際には、葉がもげないように気を使っています。


 親葉の色がくすんだオレンジとなり、そしてシワシワとなってきました。栽培が200日を超え、とうとう役目が終わったようです。


 最近は水やりの頻度がかなり多くなっており、世話に手間がかかってきました。なのでこのタイミングでポリポットからプランターに植え替えます。10株の中から育ちの良いものをいくつか選んで脇に置いておきます。


 準備した用土は市販の培養土です。プランターは100円ショップで購入したもの(サイズ:42cm×17.5cm×19.1cm)を使います。


 ポットから抜いて根を確認しましょう。根は細くて見えにくいですが、土が崩れていないため、十分に張っているようです。



 2株を植え付けた後は、たっぷりと水やりをしました。本当は3株を植えたかったのですが、今後成長した時に窮屈となりそうだったので断念しました。このプランターは良く日の当たる場所に置いて、さらに大きくなるのを待ちます。