水耕栽培のモロヘイヤを『土に移植』しました。はたして環境の変化に対応できるのでしょうか?

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 モロヘイヤを水耕で育て始めてから、約2ヶ月がたちました。モロヘイヤの成長は早く、枝を半分以下になるように切っても2週間後には元の大きさまで戻っています。もし枝を切って収穫しなかったらそのまま伸び続け、背丈を超える高さになってしまうでしょう。

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 しかしあまりにも元気よく成長し過ぎて、水耕栽培装置の蓋部分が2ヶ所破損してしまいました。恐らく地上部分が重いためと、背が高いので風であおられ無理な力が加わったせいだと思います。

 このままにしておくと、株が液肥層に落ちてしまいます。そのため新しい装置に移植して育てることも考えましたが、同じ理由で再び破損してしまうでしょう。

 そこで以前から気になっていた『水耕栽培をしている野菜を、土耕栽培に移したらどうなるのか?』を試してみることにしました。これが成功すれば、株がどんなに大きくなっても大丈夫です。早速、移植をしましょう。

 

 

 

 

2018年8月16日 移植作業(移植1日目)

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 まずは破損してしまった蓋を取り除きます。3株のモロヘイヤの根が複雑に絡み合っていて抜けませんでしたので、ハサミで切って株を取り出しました。

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 モロヘイヤの根は写真のようになっていました。地上部が大きいので、それに伴って根の量も多くなっています。これを土に移植します。

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 我が家の庭の開いているスペースに、軽く穴を掘りました。そこにモロヘイヤをプラカップごと入れます。3株ありますが根を切り分けることなく、水耕栽培をしていた時の状態で植え付けます。

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 あとはそのまま土をかぶせて、手で軽く押さえます。

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 この後水やりをして、土の乾燥対策に引き抜いた雑草を株元に広げてマルチとしました。これで移植作業は完了です。
 モロヘイヤを移植した場所は庭の中でも一番日当たりが良い場所なので、もし根付いたならば結構な速さで育つと思います。今までは水や栄養が豊富にある環境で育っていたので、土への移植はモロヘイヤにとって天変地異が起きたに等しいでしょう。この状態に耐えられるかどうか少し心配です。

 

2018年8月19日 下葉の不調(移植から3日目)

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 移植をしてから3日が経過しました。水は初日にあげただけで、それまでは1回も行っていません。水耕栽培の時ならば1〜2回は液肥の補給をしていましたので、土耕栽培は水やりの手間がかからなくて楽ですね。

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 早くも水耕から土耕にした影響が出てきました。モロヘイヤの下葉が黄色く変色しています。 

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 アップにして確認すると、水分が足りないのか葉が丸まったり、しなびているものもあります。しかし幸いなことに、葉の調子がおかしいのは株の下1/3程度です。これからの回復に期待したいです。
 移植後3日目では、まだ根が成長しておらず、思ったように水を吸えていないように感じられました。環境に適応するまでは葉への影響が出てきそうですね。

 

2018年8月25日 根付く(移植から9日目)

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 先週、あまり調子の良くなかったモロヘイヤはどうなったでしょうか?早速確認をしましょう。

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 前回は下の方の葉が黄色っぽくなっていましたが、今では濃い緑色になりました。周りを見る限りでは、枯れ落ちた葉もなさそうです。

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 葉が緑色になっただけではなく、株元から新しい枝も伸びてきています。

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 今度は株の上を見ましょう。上の葉は元気で、どんどん新しい葉を出してきています。これならば近いうちに収穫できそうです。
 モロヘイヤの状態は良い方向に向かっていますので、土の環境に適応したようです。下葉のしおれもなくなっていることから、新しい根を伸ばして水分を吸っているのでしょう。念のため来週まで様子を見てから、移植が成功したかどうか決めたいと思います。

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 ちなみにベランダ水耕栽培から地面での土耕栽培にしたら、虫に葉を食べられ始めました。丸く穴が開いたものや、

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 半分くらい食べられているのもあります。ベランダで育てている時は葉をかじられたことはありませんでした。地面から3m高いだけで、虫の被害がかなり減るようですね。

 

2018年9月2日 移植成功(移植から17日目)

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 モロヘイヤは先週と比べて、かなり大きくなりました。これは移植に成功したと言って良いでしょう。

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 新しい葉がどんどん伸びてきており、十分な栄養を取り込めているようです。

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 移植直後は調子の悪かった下葉ですが、いまでは新しい枝を伸ばしています。

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 このまま放置すると大きくなりすぎてしまうので、葉の剪定も兼ねて収穫をしました。味噌汁の具として使うならば、この量で4人前くらいです。湯がいて叩いてご飯に乗せて食べる場合には1人前になります。味も水耕栽培のものと変わらず、美味しく食べることができました。
 モロヘイヤを水耕で育てると、2週間に1回収穫できました。土耕栽培でも約2週間で採れましたので、育つスピードはあまり変わりがないようですね。

 

まとめ

 それではモロヘイヤを水耕栽培から土に移植した結果をまとめます。

  • 水耕で育てていたモロヘイヤを土に植え替えてもしっかりと育ちました。植え替え後の1週間は葉の調子が悪かったですか、その後は順調に育ちました。
  • 移植から約2週間で収穫できました。成長速度は水耕栽培の時とあまり違いはない気がします。
  • 土に植え替えたところ、ところどころの葉が虫に食べられてしましました。ベランダで育てていた頃には被害はなかったので、やはり地面にはたくさんの虫がいるようです。

 

 自分の中では「いつか水耕栽培している野菜を土へ移植してみたい」と思っていました。丁度良いタイミングでモロヘイヤの水耕栽培装置が壊れたので、思い切って土に植え替えてみました。結果は意外にも普通に根付き、2週間くらいで収穫までできました。育つ環境が水から土へと大きく変わっても、野菜は柔軟に適応するようです。非常に面白い知見が得られました。

 水耕栽培から土耕栽培に切り替えることはほぼないと思いますが、少なくともモロヘイヤに関しては大丈夫でした。もしかしたら他の野菜でも同じような結果となるかもしれません。チャンスがあったらまた試してみたいです。