今年の春は何を育てようかなと思いながら種コーナーを眺めていたところ、面白そうな野菜を見つけました。その野菜は「ふだん草(別名:スイスチャード)」です。茎が白くて葉がツヤツヤしており、とても美味しそうです。早速購入して育てることにしました。
家に帰ってから改めてふだん草について調べると、この野菜はホウレンソウと同じヒユ科であることが分かりました。見た目からアブラナ科だとばかり思っていたので、少し驚きです。確かに今思えば、葉に艶のあるアブラナ科は見たことがないです。また高温に強い特性があるとのことで、葉物野菜が少なくなる真夏に収穫ができるのは嬉しいポイントです。
今回の記事では、ふだん草の水耕栽培にチャレンジをします。収穫は株ごとではなくかき取りをして、長期間の栽培をしたいと思っています。それでは種蒔きを始めましょう。
- ふだん草の種
- 栽培装置
- 液体肥料
- 2022年4月24日 種蒔き
- 2022年4月30日 発芽(発芽から0日目)
- 2022年5月8日 間引き(発芽から8日目)
- 2022年5月19日 栽培装置へ移植(発芽から19日目)
- 2022年5月29日 順調な成長(発芽から29日目)
- 2022年6月4日 初収穫(発芽から35日目)
- 2022年6月8日 2回目の収穫(発芽から39日目)
- 2022年6月18日 葉が黄色っぽい(発芽から49日目)
- 2022年7月3日 再収穫(発芽から64日目)
- 2022年7月17日 再生完了(発芽から78日目)
- まとめ
ふだん草の種
種は五角形のような形で、中には数個の種がまとまっているものもあります。ふだん草の茎は白色だけではなく、赤・黄・オレンジと様々なものがあります。そのため食用だけではなく、園芸用としても利用されているそうです。
栽培装置
栽培装置はこの記事《「黒色ビニール袋」を使って遮光仕様の水耕栽培装置を作製。液温上昇と藻の増殖を防ぎます 》を参考にして組み立てました。
追加した機能としては、お茶パックの底に穴を開けて化学繊維でできた布を通したことです。この布を通してカップ内の培地に液肥を供給します。
液体肥料
液体肥料には、微粉ハイポネックスを水道水で1000倍に希釈したものを使用します。
2022年4月24日 種蒔き
ふだん草は一旦セルトレイに種蒔きをして、十分に成長したら栽培装置に植え付けようと思います。
まず72区画のセルトレイを適当な大きさに切り出し、その9区画にバーミキュライトを入れました。そして液肥で湿潤させた後に、種を1区画あたり3個を置き、厚さ5mmとなるように覆土を行いました。
種蒔き後のセルトレイはベランダに設置した簡易ビニール温室の中に入れて、芽が出るのを待ちます。ふだん草の発芽は揃いにくいそうなので気長に待ちます。
2022年4月30日 発芽(発芽から0日目)
まずは第一陣が発芽してきました。本日を「発芽から0日目」として記録をしていきます。購入したふだん草の茎は白色のはずですが、発芽した株の茎は赤いです。これから色が抜けてくるのでしょうか?
2022年5月8日 間引き(発芽から8日目)
発芽から8日が経過しました。双葉は大きくなり、中には本葉が見えてきている株もあります。残念ながら、手前中央の区画は1つの種も芽が出ませんでした。
大きくなった双葉が触れ合っていますので、間引きを行います。成長の遅い株をハサミで切り取ります。
1区画1株にして作業の終了です。本葉が大きくなったら、栽培装置に植え替える予定です。
2022年5月19日 栽培装置へ移植(発芽から19日目)
前回の写真と見比べると、かなり成長したのが分かります。本葉は3~4枚出てきており、艶も出てきました。また茎の赤みも取れつつあります。
根の成長を確認するために、培地をセルトレイから抜きました。根は程よく培地に回っています。それでは栽培装置に移植をしましょう。
セレトレイで育っている8株からサイズの大きい3株を選び、プラカップに植え付けました。今後の成長に期待しましょう。
2022年5月29日 順調な成長(発芽から29日目)
定植から1週間が経過しました。葉の数も増えており、順調に成長をしています。
大きくなった葉は厚くなり、さらに艶も出てきました。こうして見るとホウレンソウの葉と似ていますね。
根はお茶パックを突き抜けて、液肥槽に達しています。このペースで進めば、2週間後に最初の収穫ができそうです。
2022年6月4日 初収穫(発芽から35日目)
思っていたよりも株の成長スピードが早いです。太陽の光を浴びた葉は十分に大きくなっています。来週収穫する予定でしたが、本日に初回の収穫を行いましょう。
今回は株ごとの収穫ではなく、大きくなった葉を1枚ずつ採っていきます。茎は固くなく、ハサミで簡単に切れました。
初回の収穫では中サイズの葉が10枚ほど採れました。この葉を刻んでチャーハンの具材として入れたところ、中華だしの風味に負けてしまい全く味が分からなかったです。次回はもっとシンプルな食べ方をしたいと思います。
収穫後の姿はさっぱりした感じとなりました。次回の収穫はいつ頃になるでしょうか?
2022年6月8日 2回目の収穫(発芽から39日目)
前回の報告から4日が経過しました。葉は予想以上の成長をし、すでに2回目の収穫ができるくらいとなっています。
2回目の収穫では4枚の葉が採れました。今回はシンプルに温野菜にして食べました。筋っぽさは全くなく、またクセも感じられません。これより、ふだん草はどんな料理でも使える便利な葉物野菜であると言えますね。
2022年6月18日 葉が黄色っぽい(発芽から49日目)
やはりフダンソウの成長は早いです。もう収穫できるサイズとなっています。
一点気になっているのは、色が少し黄色くなってきた葉があることです。
念の為、根を確認しましょう。真っ白ではなく多少くすんだ色ですが、許容範囲内だと思います。根腐れが起きないことを祈るばかりです。
2022年7月3日 再収穫(発芽から64日目)
根の不調で成長が滞るのではないか…と思っていましたが、特に何も起きずに葉は大きくなっています。杞憂だったようです。
根の色は前回の写真と見比べると、黒ずんでいるように見えます。ただ、普通に成長しているため、フダンソウの根はこの色なのかもしれないですね。
雨が少ないせいか、ハダニが発生してしまいました。葉の艶がなくなり、点々ができてしまっています。
そのためリセットの意味を込めて、大半の葉を収穫しました。
これで新葉だけになったので、今後は綺麗なツヤツヤした葉になることでしょう。今後も暑い日が続きます。水切れに注意しながら栽培を続けたいと思います。
2022年7月17日 再生完了(発芽から78日目)
前回大きな葉をほぼ全て取り去りました。そして2週間が経過した現在、十分に回復しています。
葉の表面は再びツヤが出てきており、もう少し大きくなれば収穫ができるでしょう。
今後のふだん草は、収穫と成長を繰り返していくことになります。そのため栽培記録を本日で終了したいと思います。
まとめ
今回はふだん草の水耕栽培にチャレンジをしました。発芽や成長は特に問題なく、簡単に初収穫まで行けました。葉を採ってもすぐに再生をするので、かき取り収穫に最適な野菜だと感じました。これからも栽培を続けていきたいと思います。
この記事がふだん草栽培のお役に立てれば幸いです。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。