ベランダ水耕栽培の利点と欠点。ベランダだと害虫被害が少ないのがメリットです

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 水耕栽培はどのような場所でもできるのが一番良い点です。もちろん直接土の上に栽培装置を置いてもできますし、光源さえ用意すれば押入れでも栽培可能です。栽培場所を自由に決められる中で、私は『ベランダ』で野菜を育てています。今回は水耕栽培をベランダで行うメリットとデメリットについて書こうと思います。

 

 

 

  

利点

害虫被害が少ない

 水耕栽培は書いて字のごとく、栄養が溶けている水を使って植物を育てます。土を全く使わないので、害虫が少ないのが一番の利点です。例えば夜に葉を食べるヨトウムシや朝方に株を切り倒すネキリムシ、そして植物の根に寄生して障害を起こす線虫も発生することはありません。これらの虫は土に潜んでいますので、水耕栽培では被害を受けることはないのです。
 しかし全ての害虫を見ないかと言われたら、答えはノーです。地面からの虫には強いですが、空からの虫に対しては防御力が弱いです。アブラムシやハダニ、カナブンなどは風で流されてきたり飛んできます。モンシロチョウは葉に卵を産み付け、その幼虫が葉を食べてしまいます。
 空からやってくる大きい虫については、不織布と呼ばれる通気性のある薄いシートを被せれば大丈夫でしょう。アブラムシなどの小さい虫に対しては手作業で取るか薬を使うのが良いと思います。このようにベランダ水耕栽培では、害虫の被害をかなり抑えることができます。

 

すぐに収穫や観察ができる

 水耕栽培はベランダでできますので、ドアを開ければすぐに収穫できます。料理をしている最中に「野菜が足りないな…」と思ったら、ベランダに出て野菜を採ってくれば簡単にサラダを作れてしまいます。
 また夜遅くに帰ってきてもライトさえあれば、野菜が今どうなっているのか確認しやすいです。これによって病気の早期発見がしやすくなるメリットがあります。

 

重労働が少ない

 土を使って野菜を育てる時には、ホームセンターなどで培養土とプランターを買ってくる必要があります。培養土は20Lで約10kgあります。これを2階以上のベランダまで持ち運ぶのは大変です。ベランダではなく庭で育てる場合には、種を蒔く前に土を耕したり、雑草を抜いたりの作業があります。
 一方で、水耕栽培の中で一番重いものは液肥でしょうか。それも1回に運ぶ量は多くても3Lなので、持つのは苦になりません。また水耕栽培では土を耕す代わりに液体肥料を注ぐだけの簡単な作業ですし、雑草もほとんどと言って良いほど生えません。土を持ち運んだり、耕したりする重労働は水耕栽培にはないのが良い点です。

 

欠点

水やりが頻繁にある

 真夏のベランダは特に暑い場所で、40℃を超える気温になります。そのため野菜が水を吸うスピードがかなり早く、液肥を満タンに入れても数日間しか持たないです。対策としては、水耕栽培装置を大きくして液肥をたくさん入れられるようにすることです。しかし我が家のベランダは広くないので、栽培装置の大型化は諦めました。今は液肥の補充頻度を多くする方法で対応しています。
 夏には1~2日に1回の液肥補充が欠かせなく、忘れてしまった時には会社で「野菜は大丈夫だろうか...」と気になってしまいます。夏限定になりますが、水やりの頻度の多さが欠点です。

 

大量収穫ができない

 これはベランダの面積的な問題ですが、畑のように大量には収穫できません。ベランダ水耕栽培は盆栽のように、植物が日々大きくなるのを楽しむものだと思っています。もしたくさんの野菜が必要ならば、素直に畑を借りて育てた方が良いでしょう。

 

ツル性の野菜は難しい

 ベランダは水耕栽培をするためではなく、洗濯物を干すためにあります。この場所にツルを伸ばす野菜、例えばニガウリなどを育ててしまうと、はびこるので洗濯物を干すスペースが狭くなってしまいます。また隣の家にも伸びて行ってしまい、トラブルの元になってしまいます。
 大きい栽培面積を必要とする野菜は、きちんと管理して育てなければなりません。特に集合住宅の場合には、ツル性野菜をベランダで育てるは難しいと感じています。
 
 
 育てられる野菜が限られるのと大量に収穫できないことを除けば、ベランダでの水耕栽培は簡単に野菜を育てられる良い環境です。家庭菜園カテゴリー1つに「一坪菜園」がありますが、それをさらに小さくしたものがベランダ菜園です。

 ベランダで野菜を育てることで、新鮮な野菜をいつでも食べられるようになります。特に水耕だと育てる手間が少ないので、おすすめの栽培方法です。春と秋は野菜を育てる良い季節です。種を買ってきて水耕栽培にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?