おすすめ野菜の「わさび菜」をトレイ栽培します。サラダ用に柔らかく育てます

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 わさび菜は初心者におすすめの野菜です。種を蒔ける期間が長い上、アオムシなどの害虫被害が少なく、さらに食べて美味しいからです。私は毎年育てており、サラダの具材やお浸しなど、少し緑が足りない時に重宝しています。

 わさび菜の栽培は2年前が水耕、昨年が土耕でした。今年は再び水耕にチャレンジしようと思います。その際に使う栽培装置は「水切りトレイ」と「プラグトレイ」を組み合わせたものです。A4用紙サイズの面積で、一度に23株を育てる密植え多収方式です。

 先日、この栽培装置で水菜を育てたところ、結構な量が採れました(参考記事:プラグトレイで水菜を水耕栽培しています。夏なので小株採りを目指します)。きっとわさび菜も同様に育ってくれるはずです。美味しい葉を長い期間楽みたいので、株は抜かず、葉をかき取りながら収穫していきます。それでは栽培のスタートです。

 

 

 

 

わさび菜

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 わさび菜はからし菜の一種で、葉が細かく分岐するのが特徴です。生で食べると名前の通り、ピリッとしたワサビの辛味があります。少しゴワゴワしているので、単体でサラダにするよりも、レタスなどと一緒に入れるのがおすすめです。

 

液体肥料

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 液体肥料には、微粉ハイポネックスを水道水で1000倍に希釈したものを使用します。

 

栽培場所

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 9月になったとは言え、まだ日光が強い日があります。このような時は遮光率22%の寒冷紗を設置し、その内側に栽培装置を置きます。涼しくなってきたら寒冷紗は外す予定です。また栽培は南側のベランダに置いた4段の棚で行い、栽培装置を1日ごとに1段動かして日当たりを均一化させます。

 

2020年9月12日 種蒔き

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 栽培装置はこの記事《カブのトレイ栽培に挑戦中。水耕栽培を応用して土の代わりにバーミキュライトを使ってみます》を参考にして作りました。右奥のセルには培地を入れずに、液肥の水位確認用として使います。
 培地に深さ3mmほどの穴を開けて、種を4〜5個蒔きました。水切りトレイに液肥はまだ入れず、ある程度育ってから溜める予定です。この栽培装置を屋外に置いて発芽するのを待ちます。

 

2020年9月15日 発芽(発芽から0日目)

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 双葉が開いたので、本日を「発芽から0日目」として記録をしていきます。蒔いた種の数は正確にはわかりませんが、9割ほどが発芽したように感じます。

 

2020年9月17日 1回目の間引き(発芽から2日目)

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 双葉が大きくなってきたので、1回目の間引きを行います。

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 発芽に失敗している種や葉の欠損がある株を中心に間引きます。

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 1セルにつき2〜3株が残るようにしました。次の間引きは、本葉が出てきた頃に行う予定です。

 

2020年9月21日 2回目の間引き(発芽から6日目)

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 双葉は大きくなり、本葉も見えてきました。

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 しかし横から見ると少し徒長気味です。地面から双葉の付け根までを測ると2.5cmあります。

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 株同士が競合してさらに伸びることを避けるため、2回目の間引きをして密集度を下げました。これで以降の徒長は少し収まるはずです。

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 またこのタイミングで水切りトレイに液肥を入れ、遮光のための黒い布を取り付けました。あとは収穫まで待つだけです。

 

2020年9月27日 順調な成長(発芽から12日目)

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 順調に成長をしているさわび菜です。葉の縁がギザギザしているので、小さな歯車がたくさんあるように見えますね。

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 今のところ害虫の被害はありません。このまま無農薬で育てられるでしょうか?

 

2020年10月11日 茂る葉(発芽から26日目)

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 熱すぎず寒すぎずの良い気候のためか、一気に成長しました。葉がかなり茂っており、下にあるプラグトレイが見えないです。

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 わさび菜は茎が太くなる野菜ですが、今のところは細いままです。もっと大きく育ちそうですね。

 

2020年10月18日 1回目の収穫(発芽から33日目)

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 葉が大きくなり、水切りトレイを完全に覆ってしまいました。素晴らしい成長です。

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 葉の切れ込みも数が多く、わさび菜らしくなりました。

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 株元は混み合っており、光が届きにくくなっています。このまま育てると、株同士の競合で徒長が起きるかもしれません。そこでスペースを開けるために、半分を収穫することにします。

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 収穫はトレイの右半分だけや左半分だけ…ではなく、交互(千鳥型)となるようにします。

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 久しぶりのわさび菜が採れました。発芽から30日ほどなのでまだ小株ですね。その分、葉は柔らかそうです。

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 今回は11株を収穫して、その重さは87gでした。

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 採ったわさび菜を見ると、1株にだけイモムシがいました。写真中央の茶色くて細長いものがそれです。
 わさび菜は害虫に強い野菜と思っていましたが、それでも食べられてしまうことがあるようですね。このイモムシは新芽ごと取り除いておきました。

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 こちらが収穫後の姿となります。スペースが空いて下の黒いプラグトレイが見えるくらいになりました。
 10月も半ばになり、これから気温が徐々に下がっていくでしょう。そのため次の収穫は2〜3週間後になりそうです。

 

2020年10月31日 2回目の収穫(発芽から46日目)

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 1回目の収穫から2週間がたちました。新しい葉が出てきてトレイが見えなくなっています。

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 中心部の新葉はモサモサしており、ここだけをサラダにしたら非常に美味しそうです。

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 新しい葉が出てきた代わりに、古い葉が黄色くなって枯れてきています。このあたりが2回目の収穫タイミングでしょうか。今回も株元をハサミで切って採っていきます。

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 枯れかけている葉を取り除いた量は12株で117gでした。1株あたりの重さを計算すると、

1回目:7.9g
2回目:9.8g

になります。2週間で25%ほど成長したようですね。
 収穫したわさび菜はサラダの具材として使いました。若採りしているので葉は柔らかく、またわさびの風味もあり美味しく食べられました。

 

まとめ

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 それでは栽培のまとめになります。

 

  • わさび菜の種は数日で発芽し、収穫まで大きなトラブルなく育ちました。

  • 1回目の収穫は発芽から33日目に、2回目は46日目でできました。秋栽培の葉物野菜としては標準的な栽培期間だと思います。

  • わさび菜は害虫の付きにくい野菜ですが、それでも何匹かのイモムシに葉を食べられてしまいました。定期的な薬剤散布を欠かさないようにしましょう。


 わさび菜は美味しいので、何回育てても飽きませんね。この記事がわさび菜栽培のお役に立てれば幸いです。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。