わさび菜は初心者におすすめの野菜です。種を蒔ける期間が長い上、アオムシなどの害虫被害が少なく、さらに食べて美味しいからです。私は毎年育てており、サラダの具材やお浸しなど、少し緑が足りない時に重宝しています。
わさび菜の栽培は2年前が水耕、昨年が土耕でした。今年は再び水耕にチャレンジしようと思います。その際に使う栽培装置は「水切りトレイ」と「プラグトレイ」を組み合わせたものです。A4用紙サイズの面積で、一度に23株を育てる密植え多収方式です。
先日、この栽培装置で水菜を育てたところ、結構な量が採れました(参考記事:プラグトレイで水菜を水耕栽培しています。夏なので小株採りを目指します)。きっとわさび菜も同様に育ってくれるはずです。美味しい葉を長い期間楽みたいので、株は抜かず、葉をかき取りながら収穫していきます。それでは栽培のスタートです。
- わさび菜
- 液体肥料
- 栽培場所
- 2020年9月12日 種蒔き
- 2020年9月15日 発芽(発芽から0日目)
- 2020年9月17日 1回目の間引き(発芽から2日目)
- 2020年9月21日 2回目の間引き(発芽から6日目)
- 2020年9月27日 順調な成長(発芽から12日目)
- 2020年10月11日 茂る葉(発芽から26日目)
- 2020年10月18日 1回目の収穫(発芽から33日目)
- 2020年10月31日 2回目の収穫(発芽から46日目)
- まとめ
わさび菜
わさび菜はからし菜の一種で、葉が細かく分岐するのが特徴です。生で食べると名前の通り、ピリッとしたワサビの辛味があります。少しゴワゴワしているので、単体でサラダにするよりも、レタスなどと一緒に入れるのがおすすめです。
液体肥料
液体肥料には、微粉ハイポネックスを水道水で1000倍に希釈したものを使用します。
栽培場所
9月になったとは言え、まだ日光が強い日があります。このような時は遮光率22%の寒冷紗を設置し、その内側に栽培装置を置きます。涼しくなってきたら寒冷紗は外す予定です。また栽培は南側のベランダに置いた4段の棚で行い、栽培装置を1日ごとに1段動かして日当たりを均一化させます。
2020年9月12日 種蒔き
栽培装置はこの記事《カブのトレイ栽培に挑戦中。水耕栽培を応用して土の代わりにバーミキュライトを使ってみます》を参考にして作りました。右奥のセルには培地を入れずに、液肥の水位確認用として使います。
培地に深さ3mmほどの穴を開けて、種を4〜5個蒔きました。水切りトレイに液肥はまだ入れず、ある程度育ってから溜める予定です。この栽培装置を屋外に置いて発芽するのを待ちます。
2020年9月15日 発芽(発芽から0日目)
双葉が開いたので、本日を「発芽から0日目」として記録をしていきます。蒔いた種の数は正確にはわかりませんが、9割ほどが発芽したように感じます。
2020年9月17日 1回目の間引き(発芽から2日目)
双葉が大きくなってきたので、1回目の間引きを行います。
発芽に失敗している種や葉の欠損がある株を中心に間引きます。
1セルにつき2〜3株が残るようにしました。次の間引きは、本葉が出てきた頃に行う予定です。
2020年9月21日 2回目の間引き(発芽から6日目)
双葉は大きくなり、本葉も見えてきました。
しかし横から見ると少し徒長気味です。地面から双葉の付け根までを測ると2.5cmあります。
株同士が競合してさらに伸びることを避けるため、2回目の間引きをして密集度を下げました。これで以降の徒長は少し収まるはずです。
またこのタイミングで水切りトレイに液肥を入れ、遮光のための黒い布を取り付けました。あとは収穫まで待つだけです。
2020年9月27日 順調な成長(発芽から12日目)
順調に成長をしているさわび菜です。葉の縁がギザギザしているので、小さな歯車がたくさんあるように見えますね。
今のところ害虫の被害はありません。このまま無農薬で育てられるでしょうか?
2020年10月11日 茂る葉(発芽から26日目)
熱すぎず寒すぎずの良い気候のためか、一気に成長しました。葉がかなり茂っており、下にあるプラグトレイが見えないです。
わさび菜は茎が太くなる野菜ですが、今のところは細いままです。もっと大きく育ちそうですね。
2020年10月18日 1回目の収穫(発芽から33日目)
葉が大きくなり、水切りトレイを完全に覆ってしまいました。素晴らしい成長です。
葉の切れ込みも数が多く、わさび菜らしくなりました。
株元は混み合っており、光が届きにくくなっています。このまま育てると、株同士の競合で徒長が起きるかもしれません。そこでスペースを開けるために、半分を収穫することにします。
収穫はトレイの右半分だけや左半分だけ…ではなく、交互(千鳥型)となるようにします。
久しぶりのわさび菜が採れました。発芽から30日ほどなのでまだ小株ですね。その分、葉は柔らかそうです。
今回は11株を収穫して、その重さは87gでした。
採ったわさび菜を見ると、1株にだけイモムシがいました。写真中央の茶色くて細長いものがそれです。
わさび菜は害虫に強い野菜と思っていましたが、それでも食べられてしまうことがあるようですね。このイモムシは新芽ごと取り除いておきました。
こちらが収穫後の姿となります。スペースが空いて下の黒いプラグトレイが見えるくらいになりました。
10月も半ばになり、これから気温が徐々に下がっていくでしょう。そのため次の収穫は2〜3週間後になりそうです。
2020年10月31日 2回目の収穫(発芽から46日目)
1回目の収穫から2週間がたちました。新しい葉が出てきてトレイが見えなくなっています。
中心部の新葉はモサモサしており、ここだけをサラダにしたら非常に美味しそうです。
新しい葉が出てきた代わりに、古い葉が黄色くなって枯れてきています。このあたりが2回目の収穫タイミングでしょうか。今回も株元をハサミで切って採っていきます。
枯れかけている葉を取り除いた量は12株で117gでした。1株あたりの重さを計算すると、
1回目:7.9g
2回目:9.8g
になります。2週間で25%ほど成長したようですね。
収穫したわさび菜はサラダの具材として使いました。若採りしているので葉は柔らかく、またわさびの風味もあり美味しく食べられました。
まとめ
それでは栽培のまとめになります。
- わさび菜の種は数日で発芽し、収穫まで大きなトラブルなく育ちました。
- 1回目の収穫は発芽から33日目に、2回目は46日目でできました。秋栽培の葉物野菜としては標準的な栽培期間だと思います。
- わさび菜は害虫の付きにくい野菜ですが、それでも何匹かのイモムシに葉を食べられてしまいました。定期的な薬剤散布を欠かさないようにしましょう。
わさび菜は美味しいので、何回育てても飽きませんね。この記事がわさび菜栽培のお役に立てれば幸いです。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。