春色ソレイユ

水耕栽培や料理、買って良かったものを公開

カブの一種「もののすけ」を水耕栽培。物珍しさに惹かれたので育ててみます

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 カブと言えば普通、スーパーに売っている拳くらいの白い野菜を想像します。確かにホームセンターの種コーナーを見てもやはり白い色が中心で、少数ではありますが赤カブも売られています。しかしそんな中で普通のカブとは違う種を発見してしまいました。そこれが『もものすけ』と呼ばれる品種です。

 もものすけはカブの一種で、サラダなどにしても食べられるそうです。このカブの特徴的な点は、その色と皮です。色は赤カブのように真紅ではなく、爽やかなピンク色をしています。また皮は桃のように手で剥けるらしいのです。こんなカブは見たことがありませんでした。

 あまりにも変なカブですので、この種を買ってみることにしました。種袋を手に取ると、残念なことに種は少ししか入っていないようです。次に値札を見たのですが、これにはかなり驚きました。なんと1袋で400円もしているのです。私は今までにこれほど高価な種を購入したことはありません。しばらく悩んだ末、結局は物珍しさに勝てずに買ってしまいました。はたして本当に桃のようなカブができるのでしょうか?それでは、もものすけを水耕栽培で育ててみましょう。

 

 

もものすけの種

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 もものすけはカブですので、アブラナ科の植物になります。そのため直径が1mm程度の球形をしています。同じアブラナ科である大根の種を買った時には、育てきれないほどの種が入っていました。しかし、もものすけは指先程度の容量しかありません。きっとそれほど貴重な品種なのでしょう。
 収穫は実の直径が5〜12cmになったらできるとのことです。今回の栽培ではできるだけ太らせてから採りたいと思います。

 

水耕栽培装置&液体肥料

今回使用する水耕栽培装置はこの記事《底面給水式の水耕栽培装置を改良。水面が低下しても液肥が供給されるようにしました》のものを使用しました。
 この装置のカップの直径は約6cmとなっています。このままですと、あまり大きいカブにすることはできません。そこで今回はバーミキュライトをカップの上の方まで入れて、カップの縁より上で太らせることにしました。上手できるかは不明ですが、実験も兼ねてやってみます。
 ちなみに液体肥料は微粉ハイポネックスを水道水で1000倍に希釈して使用します。

 

2018年9月8日 種蒔き

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 バーミキュライトの培地に種を1カップあたり3〜4個蒔きました。発芽するまでは室内に置いて管理をします。アブラナ科の発芽は早いので、数日後には芽が見えると思います。

 

2018年9月10日 発芽(発芽から0日目)

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 双葉が開きましたので、本日を発芽から0日目とします。普通のアブラナ科の茎は白いのですが、もものすけは既に少しだけ赤い色をしています。

 

2018年9月13日 双葉が大きくなる(発芽から3日目)

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 発芽してすぐの苗はひ弱な感じでした。しかし今では双葉が大きくなり、しっかりとした姿になってきています。

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 双葉の間から本葉が見えてきています。もうあと数日で開きそうですね。

2018年9月16日 本葉が開く(発芽から6日目)

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 前回見えていた本葉が開いてきました。それぞれの株の本葉が触れ合ってきたので、もう少し育ったら間引きをしようと思います。

 

2018年9月21日 間引き(発芽から11日目)

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 もものすけの本葉もかなり大きくなってきましたので、本日間引きを行います。できるだけ葉の成長が良く、茎が太いものを選び、それ以外の株は根元からハサミで切り取りました。

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 間引きをしたら見た目がスカスカになってしまいました。しかしあと1週間もすれば今よりも葉が増え、見違えるような姿になるでしょう。

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 根元を観察すると、見事に茎だけががピンク色になっています。まだどの株も上から下まで同じ太さで、部分的に太いところはありません。いつ頃から肥大化するのか楽しみです。

 

2018年9月24日 株元が裂ける(発芽から14日目)

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 根元が裂けている株を3つ発見しました。これは外からの力によるものではなく、内側の部分が太くなり割れた感じがしています。週末にはもう少し変化をしていそうですね。

 

2018年9月30日 株元が太くなり始める(発芽から20日目)

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 この1週間は雨続きで、太陽はほとんど顔を見せませんでした。それにもかかわらず、もものすけは順調に育っています。

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 ベランダで育てているせいかまだ虫の被害は受けていません。もし今が春だったら、モンシロチョウが卵を産みに来ているかもしれませんね。

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 株元はだんだんと太くなってきています。表皮は完全に裂けて、内側の部分がはっきりと見えています。このペースで育つと、来週末にはカブらしい膨らみができていそうです。

 

2018年10月6日 アオムシの発生(発芽から26日目)

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 今週は晴れの日が多かったので、光を十分に浴びたもものすけは一気に葉を成長させてきました。

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 実の部分は膨らみと言うよりも、単に太くなったと表現する方が適切かと思います。その部分は今、小指の先くらいの太さになっています。

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 先週は何ともなかった葉ですが、今週になると何者かによって穴だらけにされていました。この葉だけではなく、

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 こちらもやられています。こんな食べ方をするのはアオムシしかいないでしょう。今まで見かけなかったので、てっきり時期は過ぎたのかと思っていました。葉を裏返して探してみます。

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 やはりいました。大きさは5~8mmのアオムシです。このままにしていると葉を全部食べられてしまいますので、ピンセットで摘んで退治しました。
 もちろんこの1匹だけというわけではなく、最終的には21匹も見つけてしまいました。大部分はやっつけたと思いますので、あとは残党のみです。また明日探してみます。

 

2018年10月7日 色々な虫に食べられる(発芽から27日目)

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 昨日は葉を食べていたアオムシをたくさん捕まえました。今日改めて観察すると、数はそれ程多くないですが「ハモグリバエ」にも葉を食べられていました。
 ハモグリバエは別名 絵描き虫と呼ばれており、葉の内側をかじりながら線状の跡を残します。特に害はないので放置しますが、葉の見た目が悪くなってしまうのが残念です。

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 この葉は、右側半分が大胆にかじり取られてしまっています。犯人は分かりませんが、きっと大型の虫でしょう。気候が涼しくなってくると、人間だけではなく虫の活動も活発になってくるようですね。

 

2018年10月14日 盛大に葉を食べられる(発芽から34日目)

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 もものすけは今週、一気に成長しました。現在は1つの水耕栽培装置で5株を育てていますが、この調子で大きくなるとかなり狭くなりそうです。欲を出さずに4株にしておけば良かったな、と今更ながら思っています。

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 根の部分は前回よりも一回り大きくなり、人差し指の太さを超えています。このペースで成長すれば、数週間後にはプラカップと同じくらいの大きさになっていそうです。

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 今一番問題となっているのは、アオムシによる葉の食害です。もう50匹は駆除したと思いますが、取っても取ってもまだ取りきれません。もものすけの他にビーツとからし菜も育てているのですが、これほどアオムシがいるのはもものすけだけです。あまりにも多いので、他の2つからアオムシが引っ越しているのではないかと疑うほどです。

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 このままでは葉を全部食べられてしまうので、素直に薬を使って退治することに決めました。使うのは「STゼンターリ顆粒水和剤」です。この薬は微生物が作る毒でできており、これをアオムシが食べるとお腹を壊して死んでしまうのです。ちなみに人間には効かない毒なので、収穫前日まで使える安全性の高い農薬です。

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 これを1000倍希釈して、滴る程度に葉に散布しました。即効性はないので、結果は数日後に分かります。これで駆除できれば良いのですが、果たしてどうなるのでしょうか…

 

2018年10月21日 アオムシがいなくなる(発芽から41日目)

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 最近、朝晩は涼しいですが、日中は暑い日があります。もものすけは暑さにあまり強くないのか、葉が少し萎れ気味です。

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 先日、アオムシ退治の薬を散布しました。その効果はかなりあり、葉を食べられることは全くなくなりました。それだけではなく、どの葉を見てもアオムシの姿形さえありません。こんなに効くならばもっと早く使っていれば…と少し後悔しています。

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 カブの部分は更に成長しています。先週は指先くらいの大きさでしたが、今は指2本分くらいの太さになりました。

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 一気に大きくなったせいか、1つの株に割れができてしまいました。あまり広がらないと良いのですが、今後どうなるのでしょうか?成長を注意深く見守っていきたいと思います。

 

2018年10月28日 そろそろ収穫時期(発芽から48日目)

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 本日の天気は晴れ、気温は20℃を超えるくらいの暑い日でした。そのせいか、もものすけの葉は萎れ気味となっています。

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 根本は日ごとに太くなっているのが分かります。直径は5cmを超えて、小カブとしてならば食べられるほどの大きさに成長しています。

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 一番大きなものは成長しすぎて、カップの外側にバーミキュライトを押し出してしまっています。
 使っている水耕栽培装置の仕様上、カブをプラカップの大きさ以上に育てることは難しそうです。もうそろそろ限界となりつつありますので、来週あたりに収穫したいと思います。

 

2018年11月2日 収穫(発芽から53日目)

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 先週予告した通り、十分に大きくなったもものすけを収穫しましょう。

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 実の部分はさらに大きくなり、カップの直径ぎりぎりサイズになってしまっています。これ以上待つと、内圧でカップが壊れてしまうかもしれません。

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 アオムシの被害は落ち着き、新しい葉はどこもかじられることなく成長しました。
 もものすけを育てているベランダから庭を見下ろすと、モンシロチョウがブロッコリーの葉に卵を産み付けている姿が見えます。こちらには気付かなくて良かったです。今回の一件から、私にとって蝶は恐怖の対象です。

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 実が赤いので根も赤くなるかな?と思いましたが、普通の野菜と同じく白い色でした。

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 それでは収穫をしていきましょう。ここまで大きくなったので茎を引っ張っても、簡単には抜けてくれません。片方の手でカップを押さえながら上方向に引き抜きます。

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 スポンスポンと抜いて収穫完了です。思っていたよりもずっしりとした重さがあります。このままキッチンに持って行くとバーミキュライトで汚れてしまうので、洗い流してしまいましょう。

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 一番大きいものはカップの口径と同じ、直径7cmの立派なカブになりました。 

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 実の色は赤に近いピンクといった感じです。地上に出ていた部分は少し肌がザラザラしています。全部が埋まっていればきれいな肌になるのですが、私の水耕栽培装置ではスペースの関係で少し難しいですね。
 もものすけの特徴は「皮を手で剥ける」ことです。事前に仕入れた情報によると、コツは前もって切れ込みを入れておくとらしいです。私もその例にならって、包丁で縦に軽くスジを入れました。そして皮を引っ張ってみると…

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 本当に剥けてしまいました!ミカンよりも簡単に、言うなればライチの皮を剥く時の感覚に似ています。ヌルヌルっときれいに剥けるので、やっていてすごく気持ちが良かったです。
 皮の赤色とは異なり、実は真っ白です。香りはカブ特有の匂いがしますが、決して主張するものではありません。ほのかに香る程度です。

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 実を縦に切ってみると、中は真っ白ではなく、所々に赤色が入っているのが分かります。特に上端と下端に色が着いているようですね。 

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 皮の断面図をアップにしてみました。皮の赤い部分と実の白い部分は線のようなもので仕切られています。皮はこの部分から剥けましたので、きっと細胞の結合が弱いのでしょう。

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 では早速、何も付けずにそのまま食べてみます。こうして持ってみると、種袋に書いてあったように桃のように見えなくもないです。
 そのままかぶりつくと、実はみずみずしくて柔らかいです。また軽く甘みも感じます。スーパーで売っている普通の株と比べると、香りの主張が少なく、生食でも十分に食べることができます。
 シャリシャリと口を鳴らしながら食べて思ったことは、もものすけの味と食感は「甘みの少ない固めの柿」にそっくりという事です。癖がないのでサラダに入れても、他の野菜と合うことでしょう。

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 生のまま食べるのも良いですが、薄く切って酢漬けにもしてみました。もものすけの赤色が酢の効果で、さらに鮮やかな色になりました。実が柔らかいので酢が染み込みやすく、漬かり時間が短くても美味しく食べることができました。

 

まとめ

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 それでは、もものすけを育てたまとめを行いましょう。

  • もものすけは発芽してから約50日で収穫できました。今回は栽培装置の都合で直径6~7cmでの収穫となってしまいましたが、もっと成長させることも可能だと思います。

  • カブの葉は美味しいのか、とんでもない数のアオムシが付いてしまいました。素直に薬を撒いて駆除することをおすすめします。

  • 味は癖がなく、サラダでも十分美味しく食べることができます。酢の物にすると、酸の効果で赤色がさらに鮮やかになります。

 

 今回は水耕栽培で、皮が剥ける珍しいカブ「もものすけ」を育てました。栽培装置の都合で大カブにはできませんでしたが、それでも中サイズまで成長してくれました。アオムシの被害以外は病気にもならず大きく育ちますので、かなりオススメの野菜です。ぜひチャレンジしてみではいかがでしょうか?

 

もものすけの種は高価ですが、その分スーパーで売っているようなカブとは異なります。ぜひ手で剥けるカブを体験してみて下さい。

 

数十匹のアオムシに葉が食べられてしまったので、農薬で退治することにしました。この薬は微生物から抽出した成分でできているので、化学農薬のように使用回数の制限がないのことが特徴です。効き具合もバッチリですので、アオムシ対策におすすめの薬です。