11月になると気温が低くなるため、育てられる野菜の種類がだんだんと減ってきます。しかし寒いことは必ずしも悪いことではありません。寒くなると野菜を食べる害虫が減るのです。ほんの数ヶ月前、9~10月に野菜を育てた時は、アオムシの総攻撃を受けました。今の季節ならばその被害は少ないはずです。
そこで晩秋でも種まきをできる野菜を探してみました。いくつか見つかった中で今回は「サラダ菜」を育ててみようと思います。サラダ菜とはレタスの一種で、通年栽培ができる野菜です。普通のレタスのように結球するらしいのですが、その具合は緩く、中心部分だけとのことです。
今までの経験より、葉物野菜は育つのが早いです。今の時期は少し寒いので、長くても2ヶ月後には収穫できるのではないかと予想しています。それではサラダ菜を水耕栽培してみましょう。
- サラダ菜の種
- 水耕栽培装置&液体肥料
- 2018年11月3日 種まき
- 2018年11月10日 もうすぐ発芽
- 2018年11月17日AM 発芽に失敗
- 2018年11月17日PM 再種蒔き
- 2018年11月18日 いくつか発根
- 2018年11月20日 植物用ライトを当てる
- 2018年11月23日 2カップで発芽
- 2018年11月26日 ほぼ成長せず
- 2018年12月1日 カビが生える
- まとめ
サラダ菜の種
サラダ菜の種は、長さが4mmほどの両端が尖った形をしています。初めてレタス系の種を見ましたが、痩せている籾殻のような印象を受けました。
水耕栽培装置&液体肥料
今回使用する水耕栽培装置はこの記事《底面給水式の水耕栽培装置を改良。水面が低下しても液肥が供給されるようにしました》のものを使用しました。また液体肥料は、微粉ハイポネックスを水道水で1000倍に希釈して使用します。
2018年11月3日 種まき
種は1カップにつき、1つまみ分をバーミキュライトの上に撒きました。そしてごく薄く覆土を行い、発芽するまで明るい屋外の日陰に置いておきます。
サラダ菜の種は「好光性種子」に分類されます。明るい方が発芽しやすい性質ですので、覆土は厚くし過ぎないことがポイントです。
装置に入れている液肥の水面は、カップの底よりも下にしています。他の種類の野菜になりますが、以前に培地の水分が多すぎて発芽率が悪くなったことがあります。その対策として、双葉が開くまでは液面を下の方にしています。
2018年11月10日 もうすぐ発芽
種を蒔いてから1週間が経過しました。双葉が見えてきており、もうすぐで葉が開きそうです。
2018年11月17日AM 発芽に失敗
先週、サラダ菜の双葉は地上に出かかっていました。このまま成長すれば今頃は本葉が見えているはずです。しかし残念なことに、順調に育っているとは言えない状態となっています。
本葉が出てきた株は2つありますが、なぜか双葉が開き切る前に大きくなってきました。また多くの種は先週から見た目の変化がなく、成長が止まっているように感じます。
その他にも、双葉が種の殻をかぶっており未だに緑色が見えてこないものもあります。種はひとつまみ分を蒔いたのですが、その数と比べると発芽している数があまりにも少なすぎます。
この発芽不良の原因は、気温が低すぎたためだと思っています。サラダ菜の種蒔きは10月中旬までですので、11月中旬の気候では発芽ための温度が足りなかったのかもしれません。今回は一旦終了とし、対策を立てた後に再度種蒔きをしたいと思います。
2018年11月17日PM 再種蒔き
最初の種蒔きでは発芽が上手くいきませんでした。これは気温が低すぎるためと考えられたので、今回は室内で発芽をさせた後、屋外に出す方法で育ててみます。
より確実に発芽をさせるために、種を一旦別の場所で発根させ、発根したもののみを培地に移植しようと思います。まずは蓋付きの容器にティッシュペーパーを入れ、水道水で適度に濡らします。ここにサラダの種を蒔き、蓋をして発根するまで待ちます。
2018年11月18日 いくつか発根
翌日には2個の種が発根していましたので移植作業していきます。液肥を入れたトレーに培地入りプラカップを並べ、この上に根が出た種を乗せていきます。
種は小さくので指でつまむことは困難です。そこで爪楊枝の先端に種をくっつけて、移動させます。種は培地の表面に置くだけで、特に埋めることはしませんでした。
この日は2個の種を移植しましたが、明日以降に発根する種も順次培地の上に移動させていきます。
2018年11月20日 植物用ライトを当てる
サラダの種は一緒のタイミングで発根するわけではなく、1日に数個ずつ根が出てきている状況です。もしかしたら部屋の気温でも、発芽には少し低いのかもしれませんね。それでも全てのカップに4~5個の発根した種を蒔くことができました。
最初に移植した種を見ると、根から細かいヒゲのようなものが生えてきました。また茎も伸びてきており、もう少しで双葉が出てきそうな雰囲気です。
以前実験をして分かったのですが、室内で野菜を発芽をさせると光不足で徒長してしまいます。そこで今回は徒長防止策として「植物用ライト」を当てて育てます。購入した製品はLEDを使っており、消費電力が少ないことが特徴です。また光源が2箇所ありますので、効率良く光を当てることができます。
ライトの光を有効活用しようと考えた結果、一斗缶を利用することにしました。一斗缶は金属でできているので光を反射するはずです。この中に種とライトを入れれば光の漏れを最小限にできるはずです。
実際にはこんな感じで使っています。光は1日のうち12時間当てるようにしています。理想を言えば一斗缶の開口部も蓋をしたいのですが、とりあえずこれで運用してみて上手くいくようでしたら改造したいと思います。
植物用ライトの色は白ではなくピンク色なので、本当に育つのか若干の疑問があります。徒長せずにしっかりと育つのか、これから観察していきたいです。
2018年11月23日 2カップで発芽
植物用ライトを当ててから3日間がたちました。発芽具合はどうでしょうか?
まずは成長が良いものから紹介します。このカップの種が最も育っており、双葉が十分に開いているのが分かるかと思います。実はこの3株は一番早くに発根した種たちです。根が出るのが早いと、その分早く成長するようです。
次点ではこの種になります。双葉は開いてはいますが、上の写真と比べるとかなり小さいことが分かります。
最後に上記4つ以外の種ですが、まだ葉が出てきません。茎が伸びて立ち上がってはいるものの、双葉の部分は殻をかぶった状態です。とは言っても、光を当ててからまだ数日しか経過していませんので、もう少し様子を見ていきましょう。
2018年11月26日 ほぼ成長せず
前回の報告より3日間が過ぎました。水菜のような成長の早い種であれば、もう本葉が出てくることでしょう。しかしながら、サラダ菜の種は全く動きがありません。
屋外で育てた時とは違い、今回は室内ですので気温は低くないはずです。もしかしたらサラダ菜の種は、根が出てから双葉が開くまでにかなり時間がかかるのかもしれません。私の力ではどうすることもできないので、とりあえず発芽するまで気長に待とうと思います。
2018年12月1日 カビが生える
現在、植物育成用ライトで育てているサラダ菜。さらに1週間が経過した結果、右下の一番育ちの良いカップのものは本葉が出てきました。その他のカップではちゃんと発芽をしているでしょうか?
困ったことに今回も前回と同じく、あまり成長が見られません。それどころか発芽途中にも関わらず、カビが生えてしまっています。これ以上待ったところで成長は見込めないでしょう。残念ですが、サラダ菜の栽培はここで諦めようと思います。
まとめ
今までの経験から、葉物野菜の栽培は簡単だと思っていました。しかし今回栽培したリーフレタスでは育たないどころか、発芽も満足にできませんでした。
この理由としては、発芽気温が関係しているのかなと思っています。種袋によるとリーフレタスの種まき時期は9月下旬までです。これを11月上旬に蒔いたのですから、さすがに発芽は難しかったようです。室内で発芽を促してもうまくいかなかったので、もしかしたらヒーターなどを入れて加温する必要があったのかもしれませんね。
今回のリーフレタスの栽培は失敗してしまいました。しかし、種蒔きには適当な時期があり、それから外れると発芽しにくくなるということが分かりました。次回は適切な時期に種を蒔いて、しっかりと育ったリーフレタスを収穫したいと思います。