ふと、思ったことがあります。履歴書の趣味欄に「お菓子作り」と書いた場合、どんなお菓子が作れたら受け良いのでしょうか。ゼリーなどの簡単なものでは、へぇ~くらいとなってしまうでしょう。かと言って、プロが作るような味も見た目も完璧なケーキを作るのは、技術面で難しいです。
受けが良く、比較的簡単に作れるお菓子を自分なりに考えた結果、それは『シュークリーム』であると結論が出ました。誰もが知っているお菓子ですし、恐らく料理をしない人にとっては、作るのがかなり難しいお菓子だと感じているはずです。
そこでシュークリームを上手に作るべく、色々と研究してみました。毎週末に作ること2ヶ月…やっと納得のできるものが完成しました。決してすごく美味しいレシピではないですが、特別な材料を使わない作りやすいシュークリームに仕上げています。それではそのレシピを紹介しましょう。
シュークリームの作り方
カスタードクリーム
材料
- 牛乳 200g
- 卵黄 2個
- グラニュー糖 55g
- ふるった薄力粉 15g
- バター 10g
- バニラエッセンス 5振り
準備
- 牛乳は電子レンジなどで人肌程度に温めておく
作り方
- 卵黄とグラニュー糖をよく混ぜる
- 薄力粉を入れて混ぜる
- 温めた牛乳を入れて、ダマが消えるまで混ぜる
- 弱火~中火で加熱する
- 粘りが出てきたら加熱を止める
- バターとバニラエッセンスを入れて混ぜる
- ラップを密着させる
- 氷水などを使って急冷する
- 裏ごしをする
- 完成
シュークリーム(5個くらい)
材料
- 水 28g
- 牛乳 28g
- グラニュー糖 3g
- 塩 ひとつまみ
- バター 30g
- ふるった薄力粉 38g
- 溶いた卵 2個
- カスタードクリーム 適量
準備
- 溶き卵は常温にしておく
作り方
- 水・牛乳・砂糖・塩・バターを加熱し、完全に沸騰させる
- 薄力粉を入れて一塊になるまで混ぜる
- 弱火〜中火で数分加熱する
- 生地がモッタリするまで少しずつ溶き卵を入れる
- 絞り袋に詰める
- 1つあたり約30gを絞り出す
- 180℃で35分間焼く
- 粗熱を取る
- カスタードクリームを詰める
- 完成
実際の作業とコツ
カスタードクリーム
カスタードクリームの素である、牛乳・グラニュー糖・卵黄・薄力粉を加熱していくと、
サラサラ
↓
とろとろ
↓
明確なとろみ
↓
ダマができてくる
↓
ねっとりとする
のように液の性状が変化していきます。カスタードクリームを作るコツは「常に混ぜる」ことです。特に完成に近くなると粘度が高くなるので焦げやすくなります。火力を調節しつつ、しっかりと底の方から混ぜましょう。
完成の目安としては、写真のようにヘラで底をさらった時に鍋肌が見えるくらいの粘度です。この状態になったら火から下ろしてバターを加えます。バターを入れることでコクがでるので、ぜひとも入れてほしいです。
加熱が終わったカスタードクリームはバットに広げて冷やします。この時、空気と触れないようにラップを密着させます。こうすることで表面の乾燥を防ぎ、ダマのない均一なクリームとなります。私はより早く熱を取るために、保冷剤を乗せて急冷しています。
作る量が少ない場合は、鍋ごと冷やすと洗い物が少なくてすみます。もちろんこの時にも表面にラップを置きましょう。
最後にクリームを裏ごしすることで、卵白の塊やカラザを取り除くことができます。この作業により口当たりの良いクリームとなります。
シュー
シュー作りの最初は牛乳とバターを沸騰させることから始めます。しっかりと沸騰させたら火から下ろして、すぐに薄力粉を加えて混ぜます。滑らかな一塊になるまで混ぜたら、再び火にかけます。
生地は焦げやすいので、弱火でこねながら加熱していきます。数分たつと鍋の底に薄い膜が張ったような状態になるので、火から下ろします。この膜はテフロンコーティングされた鍋よりも、アルミやステンレスでできた鍋の方が分かりやすいです。火加減にもよりますが、このレシピの分量で1~2分ほどの加熱時間になります。
加熱が終わった生地は、冷める前に溶き卵を混ぜていきます。少しずつ混ぜていき、生地の固さが写真のように三角形の形に落ちるくらいになったら終了です。もし卵を入れすぎてしまったら、元に戻すことはできません。慎重に入れましょう。ちなみに使う卵の量を計量したところ約60gでしたので、参考にしていただければと思います。
できあがった生地を約30g絞り出し、オーブンで焼きます。レシピによっては霧吹きで水分を与える場合がありますが、特にやらなくても大丈夫でした。 何度がシュー作りをチャレンジした結果、我が家のオーブンでは180℃で35分間焼くのが良かったです。これは絞り出す生地の量やオーブンの機種などにより変わると思いますので、このくらい程度に考えて下さい。
ちなみに膨らんでいる途中でオーブンの扉を開けると、シューがしぼんでしまいます。こうなると再び膨らむことはないので、ある程度焼けるまでは決して扉を開けてはならないです。焼き上がりの目安ですが、焼いているとシューに含まれているバターが小さな泡となって出てくるのが見えると思います。これが収まり、シューの割れた部分にも焼き色が付いていれば取り出しても大丈夫でしょう。
シューの膨らみを制御するのは難しく、時折このように歪な形になってしまいます。何となくの傾向ですが、生地を絞り出す時に表面にできる段差が少なければ、変に膨らむ確率が下がる気がします。
微妙に生地が余ってしまったら、棒状に絞り出してミニエクレア風にしましょう。
まとめ
シュークリーム作りを研究して分かったのは、シュー作りを何回か「練習」した方が良いということです。作業自体は難しくないのですが、オーブンの癖を知る必要があるのです。設定温度との差や温度のムラなど、癖さえ分かれば意外と簡単に焼くことができるようになります。
シュークリームを作るには高度なテクニックが必要だと思われていることでしょう。しかしコツさえ掴めば意外と簡単に作れてしまいます。サッと作ってみんなを驚かせてみませんか?