先日、ティラミスの材料を使用したミルクレープを作りました(参考記事:「ティラミス風ミルクレープ」の作り方を紹介。ココアとマスカルポーネの風味が美味しいです)。これはこれで美味しいのですが、クリームが重たいので夏場にはあまりフォークが進まない感じとなってしまいました。そこでもっと味の軽いミルクレープを作ってみることにしました。
いくつかの試作品を作った結果、クリームに酸味と塩気のある「クリームチーズ」を入れると、さっぱりとした口当たりになることが分かりました。今回の記事では、クリームチーズを使ったミルクレープの作り方を紹介したいと思います。
ミルクレープのレシピ
(直径15cm高さ5cmセルクル1個分)
クレープ生地(約14枚分)
材料
- ふるった薄力粉 100g
- グラニュー糖 18g
- 牛乳 300g
- 溶いた全卵 2個分
- 溶かしバター 15g
- 塩 ひとつまみ
準備
- 材料は常温に戻しておく
作り方
- 薄力粉、グラニュー糖、塩を混ぜ合わせる
- 溶き卵を3回に分けて入れ、その都度混ぜる
- 牛乳を入れて混ぜる
- 目の細かい網を通す
- 溶かしバターを入れて混ぜる
- 弱火で薄く焼く
- 直径15cmの円形に切る
ミルクレープ
材料
- クリームチーズ 200g
- 生クリーム 200g
- グラニュー糖 80g
(60gと20gに分ける) - 上記のクレープ生地 適量
準備
- 生クリームにグラニュー糖20gを入れ、角が立つ程度まで泡立てる
作り方
- クリームチーズとグラニュー糖60gを混ぜる
- 泡立てた生クリームを混ぜる。
- ラップを張った型にクレープ生地→上記のクリーム→クレープ生地…と重ねる
- 冷蔵庫で冷やす
- 型から抜く
- 完成
実際の作業とコツ
薄力粉・グラニュー糖・塩を混ぜ、ここに1/3の量の溶き卵を入れて練ります。水分が粉に吸われパラパラになってきたら、残りの溶き卵を2回に分けて入れ混ぜます。
最初の方は大量のダマができるかと思いますが、根気よく混ぜているとなくなります。
次に牛乳を入れて溶かします。この時も先程と同じ様に、3回くらいに分けて入れると混ざりやすくなります。
この溶液を茶こしなどの目の細かい網で濾します。これにより溶けきれなかったダマや卵のカラザが取り除かれ、なめらかな生地となります。
最後に電子レンジで溶かしたバターを混ぜて完成です。溶かしたバターは混ぜても浮いてきてしまいますが、この状態で大丈夫です。
それでは焼いていきましょう。用意するものは底面の直径が17cmのテフロンコーティングがされたフライパンと濡れ布巾です。火力は弱火にし、フライパンを温めます。
フライパンが十分に温まったら、濡れ布巾の上に置いて『ジュー』といった音が収まるまで温度を下げます。
生地を入れたらすぐにフライパンを回し、均一の厚さとなるようします。このフライパンの大きさですと、30g強の生地を入れると丁度良い具合になります。足りなかったからと言って、後から生地を入れると不格好なクレープになってしまいます。一発で流し込みましょう。
生地に火が通ってくると表面がマット状に変化し、光を反射しなくなります。それを超えるとフツフツと大小の膨らみができてきます。さらに加熱すると縁が茶色になってきますので、そのタイミングで端の方を少し上げて焼け具合を確認します。焼色が付いていたら裏返します。もし焼き色が付いていないようでしたら、元に戻してもう少し焼きます。
裏面は20秒ほど焼きます。焼くと言うよりも「乾かす」方が近いかもしれません。焼き終わったクレープは網の上に乗せて冷ますとともに、余分な水分を蒸発させます。今回のレシピの分量で14枚くらいのクレープを作れます。
焼いたクレープを4枚くらい重ね、その上に直径15cmのセルクル型を乗せます。そして包丁の先を使って円形に切り抜きます。
これで使うクレープ生地が完成です。次はクリームを作りましょう。
ホイップクリームの固さの目安は、角が立つくらいです。ハンドミキサーがあれば数分で完成しますので、持っていない方はぜひ購入しておきましょう。
このホイップクリームとクリームチーズを混ぜます。繰り返しになりますが、まずホイップクリームの1/3をクリームチーズとしっかりと混ぜ、固さを調整します。その後残りのホイップクリームを入れて、均一になるように混ぜます。これでクリームの完成です。私はゴムベラで混ぜましたが、泡立て器を使った方が短時間でできます。
最後にクレープ生地とクリームを積層していきます。型にラップを張り、クレープ生地を置きます。この上にクリームを塗って、クレープ生地を乗せます。これを型が一杯になるまで繰り返します。その後、冷蔵庫で一晩冷やし固めます。
ちなみに今回のレシピではクレープ生地・クリーム共に余るので、適当におやつとして食べましょう。
食べる前に型から抜いて、切り分ければ完成です。
断面図はこんな感じになっています。一晩しっかりと冷やすことでクリームチーズが固まり、フォークの背で切っても崩れにくくなります。
味は塩味が少し効いており、生クリームの脂肪分を抑えてくれています。またクリームチーズは酸味があるのですが、ミルクレープにするとなくなってしまいました。消えたわけではないと思うので、これも口の中をさっぱりとさせてくれる裏方的な働きをしているのかもしれません。
ミルクレープのクリームはホイップクリームが主流ですが、クリームチーズを入れることで夏でも食べられるさっぱり系になります。クレープ生地を焼くのに時間がかかるのと一晩冷やし固めなくてはならないので、作ってもすぐには食べられません。しかし、それを差し引いても美味しい出来となりました。変わり種のミルクレープを作ってみたい方は、このレシピでチャレンジしてはいかがでしょうか?