以前、バスクチーズケーキのレシピを紹介しました(参考記事:真っ黒なバスク風チーズケーキ。勇気をもって煙が出るまで焼き続けます)。この作り方は最初に土台用のクッキー生地を焼く必要があり、少々難易度の高いレシピでした。そこでもっと手軽で簡単にバスクチーズケーキを作る方法を研究することにしました。
目標としては、焼く時間を除いて1時間ほどの作業ででき、そして材料は使い切ることです。特に後者はとても重要です。中途半端に材料を余らせてしまうと、使い道がなくなり、忘れられ、傷み、最終的には廃棄…なことになってしまいます。
材料の配合や作り方を何度か変えながら試作をした結果、納得のいくものができあがりました。一般的なバスクチーズケーキのレシピは、クリームチーズ200gに対して生クリーム100gの割合で作ります。しかし今回は生クリームを200gに増やすことで、コクのあるしっとりとしたバスクチーズケーキになりました。それではレシピを紹介しましょう。
材料(直径15cmの型1つ分)
- クリームチーズ 200g
- グラニュー糖 70g
- ふるった薄力粉 7g
- 全卵 2個(正味100g)
- 生クリーム 200g
準備
- 材料は室温に戻しておく
- クリームチーズは電子レンジで人肌程度まで加熱して柔らかくする
- 丸めたクッキングシートを水で濡らして広げ、型に敷く
作り方
- クリームチーズとグラニュー糖を混ぜる
- 卵を入れて混ぜる
- ふるった小麦粉を入れて混ぜる
- 生クリームを入れて混ぜる
- こし器を通す
- クッキングシートを敷いた型に入れる
- 250℃で25分程度焼く
- 粗熱を取る
- 冷蔵庫で一晩冷やす
- 完成
実際の作業とコツ
バスクチーズケーキでは、型に入れるクッキングシートは綺麗に敷きません。クシャッとした状態で型に被せます。まずはキッチンペーパーを適当に丸め、水の中で揉み、軽く広げた後に水気を切ります。
型には底取れ式(直径15cm 高さ5cm)を使います。この中に広げたクッキングペーパーを敷き込みます。余った分は外側に折ります。この型の場合、使うクッキングシートの幅は30cmがおすすめです。25cmだと余裕があまりなかったです。
それでは生地を作りましょう。まずクリームチーズを電子レンジで人肌程度になるまで加熱し、柔らかくします。
このクリームチーズにグラニュー糖を加えて混ぜます。写真ではホイッパーを使っていますが、この工程ではゴムベラの方が使い勝手が良いです。
次に全卵を混ぜます。卵は事前に溶く必要はなく、そのままボウルに割り入れてOKです。ここからはホイッパーを使うと良いでしょう。
卵が混ざったら、ふるった薄力粉を入れて再び混ぜます。
さらに生クリームを入れて混ぜます。
口当たりを良くするために、生地を目の細かいザルに通します。これで生地の完成です。
できた生地を型に流し込み、軽く叩いて気泡を抜きます。
表面に大きな気泡があると、焼いている途中で跡が残ってしまいます。爪楊枝で突いても消せない時は、ライターの火を当てると簡単になくすことができます。
250℃で25分ほど焼きます。焼いている途中で生地が盛り上がってきますが、冷めると元に戻ります。バスクチーズの特徴は、表面に強い焼き色があることです。焼き加減の目安としては、カラメルの香りがして、オーブン内に煙が少し充満するくらいです。
こちらが焼き上がった直後の写真です。揺らすとプルプルします。
オーブンから出したらケーキクーラーなどに置いて冷まします。使っている材料の関係か、触れるまでの温度になるまでは1時間以上かかります。完全に冷めたらラップを掛け、冷蔵庫に一晩置きます。
一晩たったら型から外し、クッキングペーパーをゆっくりと取ります。焼いた直後は上面がマット状態ですが、時間をおくと油を吸うのかツヤが出てきます。
切り分けの際は、包丁に付いた生地を1カットずつ拭き取ると、綺麗な見た目となります。
作ったバスクチーズケーキの味は、濃厚でどっしりとしています。また口に入れると上面の焦げの香りが鼻に抜け、甘味とのバランスが非常に良いです。焼いた当日でも食べられますが、個人的には1〜2日目のものの方が味がまとまって美味しいと思います。
まとめ
今回は作りやすい分量でのバスクチーズケーキを紹介しました。特徴は生クリームを多めに入れることによって、生地がしっとり柔らかな食感になっている点です。材料を混ぜるだけで簡単に作れますので、ぜひチャレンジしてはいかがでしょうか?