ミツバを育てるために各場所の「照度」を測定。日陰や木陰がちょうど良い明るさでした

f:id:haruirosoleil:20190901065937j:plain
 野菜、もとい植物が育つには太陽の光が必要です。もし光がなければ徒長したり、光合成ができずに枯れてしまうこともあります。しかし反対に非常に強い光を浴び続けると、今度は葉焼けを起こしてしまいます。

 適切な光の強さは植物によって異なっており、直射日光が好きな「陽性植物」、日陰が好きな「陰性植物」、その中間の「半陰性植物」に分類することができます。野菜で例えるならば、トマトは陽生植物、ミョウガは陰性植物、レタスは半陰性植物となります。

 個人的な話になりますが、私は味噌汁にミツバを入れるのが好きです。風味が良く、ついおかわりをしてしまいます。ミツバを育てようと思い調べると、この野菜は陰性植物でした。光が当たりにくい所で育てるのですが、どの辺りが適切なのでしょうか?陰性というくらいですから、部屋の中でも育てられるのかもしれません。

 そこで空間の明るさを調べるために、「照度計」を借りてきました。今回の記事では各場所の照度を測定し、どの場所が一番ミツバの栽培に適しているか調べてました。 

 

 

 

 照度を測る前に、少し難しい話をします。植物には、これ以上強い光が当たっても意味がない、という『光飽和点』があります。逆にこれ以下だと光が足りなくて成長できない、という『光補償点』があります。つまり植物の栽培には、光補償点〜光飽和点の太陽光があれば良いのです。

 いくつかの野菜でその照度を挙げると、

ダイズ
 光飽和点:20,000~25,000 lx
 光補償点:1,000~1,500 lx

ナス
 光飽和点:40,000 lx
 光補償点:2,000 lx

レタス
 光飽和点:25,000 lx
 光補償点:1,500~2,000 lx

ミツバ
 光飽和点:20,000 lx
 光補償点:1,000 lx


出典:岩崎電気株式会社
   植物工場の照明システムより

になります。ミツバは最低1000 lx以上あれば育ち、最高値は20,000 lxくらいまでです。あまり強い光に当てても葉が固くなりそうなので、10,000 lxほどの場所が良さそうです。それでは外に出て照度を測りましょう。

f:id:haruirosoleil:20190830213131j:plain
 照度の測定には「照度計」を使います。先端の白い部分で光を強さを感知し、値に変換してくれます。家の周りをウロウロ歩いて測定した結果は、以下の通りとなりました。

直射日光 :70,000 lx以上
曇り   :30000 lx
日陰・木陰:5,000~10,000 lx
晴天室内カーテン越し:1,000 lx
蛍光灯の下:500lx

《測定日 2019年8月31日 11:00》

 照度は測定機器の位置や角度により変化するので、この位の値と思って下さい。ちなみに「JIS照明基準」によると、会社の事務室では750 lxが推奨されています。

 測定値から考えると、ミツバを育てるには直射日光はあまりにも強すぎます。だからと言って室内ではちょっと弱すぎます。良さそうなのは日陰や木陰です。これならば5,000〜10,000 lxなので、強すぎず弱すぎずの良い具合でしょう。栽培場所はここに決めました。

 今回、ミツバを育てるために各場所で照度を測定しました。その結果、木陰や日陰のような直射日光が入らない所が良いことが分かりました。まだ最高気温が30℃を超える日が続いていますので、もう少し涼しくなったらこの場所でミツバの栽培をしようと思っています。最後になりますが、この記事が皆様のお役に立てれば幸いです。

 


URCERI 照度計 光度計 温度計内蔵 最大200000LUX計測可 撮影 植物育成 視力ための照明管理 研究実験 工場などに 日本語取扱説明書付き【一年保証】
 《楽天市場での検索結果はこちら

照度計は野菜の栽培に必ず必要なものではありません。しかし明るさを具体的な数値で捉えられるので、より効率的に野菜の置き場所を決めることができます。比較的安価な照度計も販売されていますので、購入してはいかがでしょうか?