食べ終わったミツバの「再生栽培」に挑戦。ちょっと長めに切り落としましょう

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 お正月休みの時、ふと冷蔵庫の中を覗くと「ミツバ」が入っていました。たぶんお節料理の汁物に入れるため、家族または親戚の誰かが買ってきたのでしょう。このミツバを良く見ると根がスポンジに生えており、土耕ではなく水耕で育てられたようでした。

 世の中には「再生栽培」と言う言葉があります。名前の通り、一度使った野菜を再び育てて、また調理に使うのです。調べてみると根の付いたミツバも再生できるらしく、いとも簡単に成長するとのことでした。

 そこで今回は、食べる部分を食べた後のミツバを再生栽培したいと思います。水だけ与えてもある程度は伸びるようですが、ここはいつも使っている水耕栽培装置に植えて、大株になるように育てます。もし上手く根付けば種から育てるよりも手軽に、そして早く収穫できるはずです。それでは栽培を始めましょう。

 

 

 

 

2020年1月3日 植付け(植付けから0日目)

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 これが今回使用するミツバです。見てわかる通り、食べられる部分を使った後の残りです。ギリギリで切り落とすと再生しなさそうでしたので、5cmくらいの長さを残しました。

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 このミツバは水耕栽培されたのものらしく、土ではなくスポンジから生えています。根は茶色くなって少し痛み気味ですが、上の方には健全な部分も残っています。これならばきっと再生できるでしょう。

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 今回使う栽培装置はこの記事《底面給水式の水耕栽培装置を改良。水面が低下しても液肥が供給されるようにしました》を参考にして組み立てました。具体的にはプラカップにお茶パックと給水布を取り付け、バーミキュライトを適当量入れます。

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 ここに先程のミツバを置き、バーミキュライトで固定します。

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 あとは蓋に穴を開けた容器に差し込んで完成です。液肥には微粉ハイポネックスを使い、希釈倍率は1000倍とします。

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 実はミツバは半日陰で育つ植物です。意外かもしれませんが、あまりにも太陽光が強いと枯れてしまうのです。
 そこで今回は、栽培装置を南向きの窓のカーテン越しに置きました。晴れた日中に照度を測定すると5000lx(カーテンを開けると10000lx)で、気温は20℃前後でした。とりあえずはこの環境で育て、もし成長が悪いようでしたら屋外に出そうと思います。

 

2020年1月12日 葉が開く(植付けから9日目)

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 たまたま切り落とされなかった2個の芽が伸びてきて葉が開きました。室内栽培だと気温が高いので、成長する速度が早い気がします。

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 しかしその一方で、枯れた茎も多くなってきました。主に細い茎がそうなっており、茶色く乾燥して無残な姿になっています。太い茎は比較的元気で、先端部だけが枯れている状態です。

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 生き残っている茎をよく見ると、新芽を付けているものがありました。もしかしたら根付いたのかもしれませんね。

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 最後に枯れ枝を整理して綺麗にしておきました。来週には新芽が開いてミツバらしい姿になっていると良いのですが、果たしてどうでしょうか?

 

2020年1月19日 枯れが止まる(植付けから16日目)

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 弱かった茎は全て枯れてしまい、今は比較的太い茎のみが残っています。葉は前回の2個から5個に増えてきました。

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 よく見ると、ミツバの芽は節から出るようです。今思えば、枯れた茎は節のないものが多かった気がします。できるだけ一番下の節を残してから植えると、生き残る可能性が高まるかもしれません。

 

2020年1月25日 根が見える(植付けから22日目)

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 窓際ながらもちゃんと成長しているミツバです。片側に曲がって行かないように、時々位置をずらして光に当てています。

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 伸びてきた根がプラカップ越しに見えてきました。来週には液肥槽まで届いているかもしれないですね。

 

2020年2月2日 株元から新芽(植付けから30日目)

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 屋外ではなく日の当たる温かい室内に置いているからか、早いスピードで葉が増えてきました。

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 最初は棒みたいな茎でしたが、今では節々から新芽が出てきています。この芽も数日で葉が開くかと思います。

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 節だけではなく、株元からも芽が伸びてきました。この調子で増えていけば、収穫まであと1ヶ月でしょうか?今から楽しみです。

 

2020年2月8日 アブラムシの襲来(植付けから36日目)

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 ミツバは順調に成長をしています。だいぶ緑の部分が多くなってきましたね。屋外だと霜が降りて葉が傷むこともありますが、室内栽培ですのでそんなこととは無縁です。

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 先週に写真を撮った株元の小さな芽は、2cmくらいまで伸びています。

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 カップを抜くと、根が底から出てきていました。てっきり給水布辺りから伸びてくるのかと思いきや、お茶パックを突き抜けてきました。
 このままだと根が乾燥してしまうので、液肥を追加して根と液面が触れるようにしておきました。これでより栄養を吸収できるはずです。

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 葉を見ていると、何か小さなポツポツとした影がありました。目を凝らすと、どうもアブラムシのようです。室内栽培なのになぜ…と思っていましたが、原因が分かりました。

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 それはミツバの栽培場所です。この場所は冬でも十分な日光が入るため暖かく、鉢物の越冬に使っています。おそらく、ここにあるハイビスカスなどからアブラムシが移動してきたのでしょう。
 数としては10匹にも満たないので、全てティッシュペーパーで拭い取っておきました。定期的に確認して増えないようにしていきたいと思います。

 

2020年2月23日 順調な成長(植付けから51日目)

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 アブラムシをティッシュで拭き取りつつ、大きくなるのを待っているミツバです。やっと葉の枚数も増えてきました。

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 あの細かった株元は見違えるほど太くなり、所々から新芽が出てきています。

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 液肥の水面はプラカップの底から1cm上にしています。水に浸かっているおかげか、新しい根がいくつも突き抜けてきました。もっと多くの根が生えてたら、一段と成長速度が上がりそうです。

 

2020年2月29日 葉の巨大化(植付けから57日目)

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 このミツバは元々スーパーで売っていたものです。買ってきた時には茎が長くてヒョロっとしていましたが、そこから再生したミツバはあまり長くありません。丈としては1/2~1/3くらいでしょうか。

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 葉も大きくなってきおり、ちょっと固そうな印象です。もしかしたら南向きの窓際では明るすぎるのかもしれません。柔らかい葉や茎を食べたいので少し様子をみて、もし必要であればより半日陰に近い場所に移動させたいと思います。

 

2020年3月14日 アブラムシ退治(植付けから71日目)

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 自分の知っているミツバとは違う…そんな姿になりつつある再生ミツバです。何と言うか、ワサッとした感じに育ってきています。
 以前はカーテンを開けた窓際に置いていましたが、今はカーテン越しのところに移動させました。この明るさでも枯れずに育つとはさすが陰生植物です。

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 根は更に増えて、どんどん液肥槽へと伸びて行っています。

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 今困っているのはアブラムシです。ティッシュで取っても取っても取りきれません。現時点では増える量の方が多くなっています。

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 手での除去はもう難しいので、次は「アーリーセーフ」を使った退治に切り替えます。アーリーセーフとはヤシの油から作られた農薬で、人への安全性が高い薬になります。これを500倍に希釈、つまり水道水500mLに対してアーリーセーフを1mL入れて、スプレーボトルに詰めます。

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 これを滴るくらいミツバに散布しました。もちろん葉の裏側にいるアブラムシにも、しっかりと掛けます。これで作業完了です。
 アーリーセーフは安全な代わりに、劇的な効き目はありません。アブラムシが少なくなるまで何度かスプレーしていきます。

  

 2020年3月21日 収穫(植付けから78日目)

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 先週散布した薬により、アブラムシの9割がいなくなりました。他の野菜にも使っていますが、これほど効いたことはないです。室内栽培だと薬液がしっかりと付くのかもしれませんね。今後もアブラムシが増えたら使っていこうと思います。
 最初は指先ほどの大きさだったミツバも、80日が経過すると立派な姿になりました。これならば最初の収穫ができそうです。

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 収穫は育っている葉からしていきます。特に大きいのはこの2つで、手のサイズとなっています。

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 この葉がある枝をハサミで切ります。その際、根本からは切らず節が残るようにします。そうすれば再び新芽が生えてきますからね。その他にも適当な葉を選んで摘んでいきます。

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 10本くらい採って収穫の完了です。少ない気がしますがミツバは香り付けに使う野菜なので、この量で十分です。気になるのは大きい葉です。ここまで成長してしまうと固いかもしれません。そこで1片を切り取り、生のまま食べてみました。意外にも柔らかく、ゴワゴワしていたり、口の中に繊維が残ることはありませんでした。これならば軽く加熱するだけで大丈夫でしょう。
 収穫したミツバは味噌汁の具として使いました。加熱時間が長いと色が悪くなってしまうので、食べる直前に入れました。茎のシャキシャキとした食感と、ミツバ特有の香りが強くて美味しかったです。

 

まとめ

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 それではミツバ栽培のまとめになります。

  • スーパーで買ってきたミツバを植えて水耕栽培をしました。植付けから78日目で収穫でき、元のミツバと同じように料理に使えました。

  • ミツバは南向きの窓(カーテン越し)の明るさでも、十分に育てることができました。この環境でも葉がかなり大きくなったので、もっと暗いところでも栽培できるかもしれません。

  • 室内で栽培していたにも関わらず、アブラムシが増えてしまいました。これは隣にあった観賞植物から移動してきたものだと思います。アーリーセーフを散布することで、大多数のアブラムシを退治できました。

 

 ミツバの再生栽培に挑戦し、見事に成功しました。スーパーで売っているような細長い姿ではありませんでしたが、十分に美味しいミツバに成長してくれました。

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 最初の収穫では全てを刈り取らず、10本くらいを採りました。そのため写真のように、まだ多くの葉が残っています。これが大ききなったら、また収穫できるでしょう。

 今回で栽培記事は終わりますが、ミツバの栽培自体はまだ続くので時々更新したいと思います。この記事がミツバの再生栽培をしようとする方のお役に立てれば幸いです。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

 

【追記】2020年4月11日 収穫後の成長具合(植付けから99日目)

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 収穫してから3週間が経過しました。前回の写真と見比べると、かなり成長しているのが分かります。

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 株元の枝も充実し、次々と新芽が出てきています。

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 葉はやはり大きくなります。この葉を収穫して、同じ様に味噌汁に入れて食べてみました。前回よりも茎が太くて心配しましたが全く固くなく、むしろ柔か過ぎるくらいです。これなら生食でもOKですね。

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 液肥槽は今このようになっています。藻が生えていますが、栽培期間の割には少ないです。どうも半日陰の条件では、藻の増殖に必要な光の強度がないようです。

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 最後に、現在の栽培環境を紹介します。以前はカーテンを開けて育てていましたが、2回目の収穫が終わってからは開けたことはありません。これでも育ちますので大したものです。また1株だけの栽培ですので液肥の消費スピードは遅く、今までで2回補充しただけです。手間がかからないので非常に育てやすいです。

 


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アーリーセーフはヤシ油からできている殺虫殺菌剤です。収穫の直前まで使える農薬なので色々と重宝しています。経験上、アブラムシに対しては1度の散布で全滅させるのは無理です。根気よく散布して徐々に数を減らしていきましょう。