春、今年もラベンダーが咲きました。紫色の花にはミツバチがたくさん止まり、せっせと花粉を集めています。そして時がたち、そろそろ初夏になってきました。ラベンダーの花は茶色くなって大半が落ちていますので、剪定をしましょう。夏の暑さを避けるために丈の半分ほどまで切り詰めます。すると大量の枝が手に入りました。
ラベンダーを増やす方法は種以外にも挿し木が使えます。以前、挿し木をしたところ、時間はかかりましたが高い発根率でした(参考記事:ラベンダーの挿し木方法。発根まで1ヶ月かかるので気長に待ちましょう)。そこで今回は花が咲いた後の剪定枝を挿し穂にして、挿し木をしたいと思います。
普通挿し木を行うのは、気候が良い春または秋です。しかし今回は7月の中旬に行うので、暑さのため発根率が良くないかもしれません。そこで根を出しやすくする薬『発根剤』を使ってみます。それではラベンダーの挿し木を始めましょう。
2020年7月18日 挿し木(0日目)
こちらが挿し穂にする剪定した枝です。多くの枝の切り口は木質化しています。木質化前の枝が良いとの情報がありますが、以前の結果から、この状態でも十分に根が出ることが分かっています。
このままでは挿しにくいので、下の葉をハサミで切り取ります。
今回は用土として、バーミキュライトを使います。1シートあたり50セルのプラグトレイにバーミキュライトを入れ、水道水で湿潤させます。
そして挿し穂を挿していくのですが、切り口には発根剤『ルートン』をまぶします。
切り口にルートンの粉末を付けて、
バーミキュライトに挿します。これを繰り返し行っていきます。
合計36本を作りました。このトレイを明るい日陰に置いて発根するのを待ちます。用土が乾いた場合には、水道水を適宜与えます。
発根剤を使っているので、1ヶ月以内には根が出てくれるでしょうか?もし全部発根してしまったら、植え替え作業が大変になりそうです。経過を見守りましょう。
2020年8月9日 枯れる挿し穂(22日目)
挿し木をしてから3週間が経過しました。挿し穂は2週目あたりから枯れだし、今では大半が枯れてしまいました。
最初は綺麗な緑色だった葉が、今では見る影もありません。脇芽も出ている雰囲気はないので、死んでしまったようです。やはり暑い中での挿し木には無理があったのでしょうか。
しかしそれでも数本はまだ生きています。来週まで様子を見ましょう。
2020年8月14日 植え替え(27日目)
結局、生き残ったのは36本の中で、たったの3本だけです。計算すると生存率は8.3%でした。このままプラグトレイを置いているとスペースを取るので、生きている枝をポリポットに植え替えます。
セルから抜くと、3本中2本は根が伸びているのが分かります。
そして残りの1本は長さ数mmの根が1本出ています。
これらの枝はバーミキュライトを入れたポットに植えました。今までは水道水を与えていましたが、根が出ていますので本日からは微粉ハイポネックスを1000倍に希釈した液肥で育てていきます。
まとめ
ラベンダーの挿し木は夏でもできるだろうと思っていました。しかし結果は非常に悪く、10%以下の発根率でした。発根剤の効果を知りたかったのですが、それ以前に暑さでダメになったようです。やはり教科書通りに、春または秋の挿し木が良いですね。この記事がラベンダーの挿し木をする方の参考になれば幸いです。