発泡スチロール箱を利用した水耕栽培装置の注意点。虫に穴を開けられるかもしれないです

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 水耕栽培では液体肥料(液肥)を使って野菜を育てます。液肥には成長に必要な栄養が全て含まれており、これらを根から吸収することで野菜は枝葉を伸ばしていきます。

 水耕栽培では液肥を貯めておく容器が必要になります。1番安くて手に入りやすいのは、おそらく発泡スチロール箱です。大きいものでは数十Lの液肥が入るうえ、スーパーでは無料でもらえることもあります。空気を多く含むため保温性に優れており、また柔らかいので加工をするにも便利です。

 この便利な発泡スチロール箱を使って、昨年の夏にナスを水耕栽培しました。しかし加工のしやすさがアダとなったのか、虫に穴を開けられて水漏れが起きてしまったのです。この記事では、発泡スチロール箱に穴が開いた事例を写真付きで紹介します。

 

 

 

発泡スチロール箱の穴

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 こちらが夏に栽培していたナスになります。液肥槽には横幅42cm×奥行き26cm×高さ15cmの発泡スチロール箱を利用し、内側には黒いビニール袋を入れて遮光をしていました(参考記事:【栽培断念】「長ナス」の水耕栽培に挑戦しています。5月下旬蒔きだといつ頃の収穫でしょうか?)。このナスを育てていたのは庭で、地面には直接置かずに、高さ1mほどの棚に置いていました。

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 ナスは成長し、だんだんと液肥の消費スピードが早くなってきました。この時は真夏であり、「ナスが良く水を吸ってるな」としか思っていませんでした。しかし日にちが経過するにつれ消費量がさらに多くなり、最終的には、朝に満タンまで入れた液肥が夕方には1/4しか残らない異常事態となってしまったのです。晴れの日だけではなく曇りでも減る量は変わらないので、何かがおかしいです。
 過剰な液肥の減少で考えられるのは液漏れです。何かの原因で発泡スチロール箱が割れ、さらに運悪く内側のビニール袋にもダメージが行ってしまい漏水したのでしょう。そこでナスの栽培は諦め、原因を探るべく発泡スチロール箱の確認をすることにしました。

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 こちらの写真が地上部や根を片付けた後の発泡スチロール箱です。劣化している様子はなく、また大きな亀裂なども見つかりません。また底に大量の水が溜まっている形跡もなかったです。

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 しかしよく見ると底に直径3mmほどの貫通した穴と、その周りには何かが掘り進んだような道が確認できます。

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 光に透かすとさらに良く分かります。この部分で3ヶ所、他の場所で2ヶ所ありました。
 私の予想ですが、この穴と道はアリなどの虫が土と勘違いして掘り進んだものではないでしょうか?その過程で内側のビニール袋にも穴を開けてしまい、徐々に水漏れが始まったと考えられます。
 今回は内側にビニール袋があったので液肥漏れは最小限に抑えられたようです。もし発泡スチロール箱に直接液肥を入れていたら、盛大に漏れ出した可能性があります。

 

おわりに

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 地面を掘るような虫がいる場所では、発泡スチロール箱を栽培装置として使わない方が良さそうです。もし使うのであれば、厚手のアルミテープを巻くといった保護策が必要になるでしょう。庭先で水耕栽培を行っている方は、このような事例もあることを知っておくと良いかもしれませんね。