水耕栽培で用意しておくべき農薬5選+α。特にアブラムシとアオムシ対策の薬が重要です

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 私は水耕栽培で野菜を育てています。土を使わないので地中に隠れるヨトウムシなどの被害は全くありません。しかし地面からではなく、空を飛んでくる虫、例えばアブラムシやチョウ(アオムシ)の被害は土耕栽培と同じくらいあります。防虫ネットである程度は防げますが、それにも限界があります。もし自分で退治できないほど増えた場合には、農薬の力を借りて退治を行います。

 病気に関しては頻度は少ないですが、かかることもあります。栽培期間が長い大物の野菜がなることがあり、以前育てた落花生は「そうか病」を患ってしまいました。その時には農薬を散布して治し、最終的には立派な落花生を収穫することができました。病気に関しては自分の力ではどうにもならないので、薬に頼ってすぐ治すのが正解だと思っています。 

 水耕栽培を3年間行っていると、使う薬の種類がだんだんと決まってきました。そこで今回の記事では、私が使っている農薬を5個紹介します。使用頻度が高いのが「アーリーセーフ」で、最も重要なのが「ゼンターリ顆粒水和剤」です。この他にも、あると便利なものもの載せているので参考にして頂ければと思います。

 

 

 

 

はじめに

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 まず始めに注意点です。農薬はどのような野菜でも使えるわけではありません。薬の種類によって、野菜の種類・回数・希釈倍数・使用時期などが決められています。しかし中には回数制限なし、散布も前日までOKという薬もあります。必ず説明書を読んでから使いましょう。

 農薬はプロ向けにkg単位で売っているものがあります。1gあたりの価格を計算すると安いのですが、プランター数個レベルの家庭菜園では絶対に使いきれません。そこで少し割高になっても、個別包装や少量販売しているものがオススメです。今回紹介している薬も、家庭菜園向けに少量梱包されているものをチョイスしました(Zボルドーを除く)。

 

農薬

アーリーセーフ

 
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 アーリーセーフはアブラムシが増えた時に使っている薬です。ヤシ油の成分がアブラムシの気孔を塞ぎ、窒息させる効果があります。

 アーリーセーフの良いところは、天然成分で作られているため野菜の種類や使用回数に制限がなく、また収穫前日まで使うことができます。実際に使ってみると、1回の散布で全滅させることは難しかったです。間隔を開けて何度か散布することで、徐々に数を減らしていく薬になります。

 

ゼンターリ顆粒水和剤

 
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 ゼンターリ顆粒水和剤は私にとってなくてはならない農薬です。この薬は微生物から抽出した有効成分が入っており、アオムシなどの芋虫系にのみ効きます。この成分を食べた芋虫はお腹を壊して死んでしまうのです。

 一昨年、赤カブを育てていた時に、アオムシの総攻撃にあいました。ピンセットで取っても取っても数が減らず、しびれを切らしてゼンターリ顆粒水和剤を買ってきて撒きました。すると翌日から食害が止まり、数日たつとアオムシは干からびていました。たった1回の散布でここまで効果があるとは驚きです。【参考記事】カブの一種「もののすけ」を水耕栽培。物珍しさに惹かれたので育ててみます

 アオムシ(チョウ)が好きなアブラナ科の野菜を育てる時には必須の農薬です。こちらもアーリーセーフと同じく、野菜の種類や使用回数などに制限がないので、使い勝手の良い商品です。

 

Zボルドー


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 Zボルドーも野菜類に登録がある農薬です。褐斑細菌病やべと病、軟腐病に効果があります。商品の説明文によると、主成分である塩基性硫酸銅が病原菌に効き、耐性菌も出にくいとのことです。

 この薬はあくまでも予防薬なので、症状が出る前や発病初期に撒くと効果が高いです。Zボルドーは1袋500gが最低包装で、少量の個別包装はないようです。家庭菜園ではこの点が少し使いにくいですね。

 

ダコニール1000

 
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 ダコニールは総合殺菌剤です。化学合成された農薬なので、使える野菜や頻度などに制限があります。しかしかなりの作物が登録されており、これが1本あるだけで安心して野菜の栽培ができます。例えばリーフレタスならば「すそ枯病」と「べと病」に、キュウリならば「うどんこ病」「灰色かび病」などに使うことができます。

 30mLと少量しか入っていませんが、1000倍ほどに希釈して使うので十分な量です。もし500mLの薬液を作ろうとすると、溶かすダコニールの量は0.5mLになります。私の使用頻度だと、使用期限までに使い切れないかもしれません。

 

ベンレート水和剤


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 ベンレート水和剤も幅広い作物に使用できる殺菌剤です。作物への浸透移行性に優れており、予防と治療の2つの効果があります。ダコニールとは異なる作用で効くので、使える作物や病気が異なります。

 私はこの薬を使って落花生の「そうか病」を治療しました。散布すると効き目はすぐに現れて、症状が広がることはなかったです。1株しか育てていませんでしたが枯れることなく、たくさんの落花生が収穫できました。【参考記事】あえて土を使わず半水耕栽培で「落花生」を育てています。手間もコストもかかる子です

 

その他

展着剤


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 展着剤とは農薬の付着性などを高めて、効果をより一層安定させるための薬剤です。キャベツのように葉の表面にワックス成分があると、水に溶かしただけの農薬では弾かれてしまいます。そこで展着剤を加え、均一に付着するようにします。意外に使う機会が多い薬剤です。

 

スプレーボトル


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 もしプランター数個での栽培でしたら、スプレーボトルを使った農薬散布がやりやすいです。この「ダイヤスプレー」を実際に購入して使っていますが、レバーが大きく、また霧も細かいためオススメできる商品です。安物のスプレーボトルは耐久性に難ありなので、1ランク上のグレードを選びましょう。

  

まとめ

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  水耕栽培と言っても害虫や病気の被害がないわけではありません。特に病気に関しては予防や初期対応が大切です。今回紹介した薬は500~1500円と手頃ですので、買っておいて損はしないです。大切な野菜が病気になったり食べられたりしないように、しっかりと対策をしていきましょう!