2020年3月〜5月にかけて、キャベツの仲間であるコールラビを水耕栽培しました《参考記事:個性的な野菜「コールラビ」の水耕栽培に挑戦。どんな味なのかワクワクしながら育てています》。しかし、もうすぐで収穫という時に液肥から異臭がし、成長が止まってしまったのです。この異臭の原因としては「藻の腐敗」が考えられます。
実は栽培の途中、液肥の温度上昇を抑えようとして装置の遮光を行いました。結果、液肥槽で増えていた藻に光が届かなくなり死滅。この藻が腐敗し、コールラビにダメージを与えたのではないでしょうか?ならば最初から遮光していれば、藻の問題は解決しそうです。
コールラビは冬以外はいつでも種蒔きができる、栽培期間の幅が広い野菜です。そこですぐに2回目の栽培、つまり再チャレンジをすることに決めました。今回の栽培では藻を増やさないために、遮光仕様の栽培装置を使い育てていきます。それでは種蒔きを始めましょう。
- 栽培装置
- 液体肥料
- 2020年5月23日 種蒔き
- 2020年6月2日 発芽(発芽から0日目)
- 2020年6月5日 1回目の間引き(発芽から3日目)
- 2020年6月13日 2回目の間引き(発芽から11日目)
- 2020年6月27日 肥大化開始(発芽から26日目)
- 2020年7月4日 摘葉開始(発芽から33日目)
- 2020年7月12日 順調な肥大化(発芽から41日目)
- 2020年7月19日 収穫間近(発芽から48日目)
- 2020年7月25日 収穫延期(発芽から54日目)
- 2020年8月1日 収穫(発芽から61日目)
- まとめ
栽培装置
栽培装置はこの記事《「黒色ビニール袋」を使って遮光仕様の水耕栽培装置を作製。液温上昇と藻の増殖を防ぎます 》を参考にして組み立てました。
液体肥料
液体肥料には、微粉ハイポネックスを水道水で1000倍に希釈したものを使用します。
2020年5月23日 種蒔き
種は1カップあたり4~5個を蒔きました。前回の栽培ではバーミキュライトの量が少なく、プラカップの中で肥大化が起きてしまいました。そこで今回は縁よりも上で太るように、バーミキュライトを多めに入れています。
2020年6月2日 発芽(発芽から0日目)
無事に双葉が開きました。本日を「発芽から0日目」として記録を付けていきます。コールラビは一度育てているため、ある程度大きくなるまでは要所要所の報告をしていきたいと思います。
2020年6月5日 1回目の間引き(発芽から3日目)
双葉が大きくなってきたので、1回目の間引きを行います。葉に欠損があるものや、明らかに成長が遅いものを選んで間引いていきます。
1カップあたり2~3株にして作業は終わりです。双葉の付け根がプラカップの縁よりも上になりました。予定通りです。
2020年6月13日 2回目の間引き(発芽から11日目)
本葉が2枚ほど出てきており、かなり窮屈な状態となっています。気温が高いので成長速度が早いですね。それでは2回目の間引きを行いましょう。
最も成長が良い株を残して間引きは終了です。雨粒が付いているせいか、半分くらいが倒れてしまっています。天気が回復すれば自動的に立ち上がるでしょう。
2020年6月27日 肥大化開始(発芽から26日目)
梅雨の曇り空が続いていますが、コールラビは順調に成長しています。
株元は徐々に太くなってきました。春に育てた時と比べると、肥大化のタイミングが10日ほど早いです。やはり気温が高いと成長速度も早いようですね。
2020年7月4日 摘葉開始(発芽から33日目)
コールラビの葉の数が多くなってきました。どうもこの葉を狙って、招かれざる客がやってきたようです。
そうです、アオムシです。いつの間にか卵を産み付けられ、何枚かの葉に穴を開けられてしまいました。このまま放おっておくと、またたく間に食べられてしまうでしょう。そこでアオムシの退治薬である「ゼンターリ顆粒水和剤」を500倍希釈し、散布しておきました。
株元の膨らみは大きくなっています。今は直径1cmほどです。このタイミングから摘葉を行っていきます。
葉が6枚くらいとなるように、古いものから切り落とします。この作業をすることで肥大化が促進するそうなので、今後も適宜行っていこうと思います。
2020年7月12日 順調な肥大化(発芽から41日目)
薬を撒いたおかけで、アオムシは全く見なくなりました。もし何もしていなかったら、今頃は葉脈だけの葉になっていたかもしれません。
株元は前回よりも2回り太くなりました。ビー玉くらいの大きさです。
コールラビは丸い形が特徴ですが、中には写真のように、縦長になりそうな株もあります。このペースで肥大化が進めば、あと2~3週間で収穫できそうですね。
2020年7月19日 収穫間近(発芽から48日目)
摘葉をしていますので、見た目上の変化はあまりないです。最近は1週間に1度、液肥の全交換を行っています。
梅雨の曇り空でも株元の肥大化は続いています。
最も育っているものは直径45mmです。この株は1週間前に撮影した株と同じですが、見比べるとかなり大きくなっているのが分かります。このペースならば、次の週末には収穫できるかもしれませんね。
2020年7月25日 収穫延期(発芽から54日目)
十分に大きくなっているので、本日収穫しようと思っていました。しかし種袋に書いてある収穫目安を読んだところ「7~10cmになったら採り頃」となっていました。さすがにこのサイズには育っていませんので、予定を変更してもう少し待ってみることにします。
株元の膨らみ具合にはバラつきがあり、一斉に収穫するのは難しそうです。
1番大きい実の直径は55mmとなりました。先週よりも10mm大きくなっています。このペースで育つならば、収穫は3週間後になりそうな感じです。
2020年8月1日 収穫(発芽から61日目)
順調に成長していたコールラビ。しかし最近調子が変です。
先週、実の直径は55mmでした。本日測ると58mm。ほぼ大きくなっていないに等しいです。念のため液肥槽の根を確認しましょう。
根腐れにはなっていませんが、かなり茶色くなっています。液肥自体は特に異臭はせず、根っぽい香りがするだけです。もしかしたら何らかの原因により、根が傷んだのかもしれないです。
これ以上は成長しないと思いますので、収穫してしまいましょう。株元を切って、葉を落とせば収穫完了です。今回の栽培では6株のを育てて、直径5cmを超えたものは3個でした。前回よりは良い結果ですので、あともう一息で立派なコールラビができそうです。
まとめ
今回は液肥槽を遮光してコールラビの栽培を行いました。気候的な問題か、それともコールラビは多湿を嫌うのか、はたまた全く違う要因なのか、根にトラブルが起きて成長が止まってしまいました。
感覚的にはあと少しで立派なコールラビが採れそうですので、さらに検討を進めていきたいと思います。次回はもう少し気候が穏やかな秋に育て、7〜10cmクラスを収穫したいです。