24時間ずっと光を当てながらミックスレタスを栽培しています。予想通り短期間で収穫できるでしょうか?

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 冬は寒いので野菜の成長が良くありません。この問題を解決するために、昨年は「栽培ライト」を自作して、室内でのリーフレタス栽培を試みました《参考記事:自作した水耕栽培装置で栽培実験!リーフレタスの「ちりめんしちゃ」を育てます》。残念なことに使用した光源部品の不良で思ったようには育ちませんでしたが、それでも何とか収穫までいけました。

 昨年と同様に今年も室内栽培をすべく、光源部の不具合を解決した改良型栽培ライトの作製に取りかかりました。ライトを組み立てながらふと思ったのは、「24時間ずっと光を当てて野菜を育てるととどうなるのか?」と言うことです。以前水菜で同じような実験をしましたが、この時は7日間のみの栽培でした《参考記事:発芽から7日間光を当て続けた水菜。光が当たる時間が長いほど早く育つようです》。せっかく新しく栽培ライトを作るので負荷試験も兼ねて、収穫するまで光を当て続けて野菜を育ててみたいと思います。

 使う野菜はレタス系の4品種を混合したミックスレタスで、ベビーリーフの大きさで収穫します。培地を入れる容器には肉のトレイを無加工で使って、お手軽栽培を目指します。光の当たる時間が長いと成長が早く、すぐに収穫できるサイズになる気がします。本当にそうなのか、実際に育てて確認してみましょう。

 

 

 

 

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 種は以下の4品種、

  • サラダ菜
  • ちりめんしちゃ
  • ロメインレタス
  • サニーレタス

を同量混ぜたものを使用します。

 

栽培装置

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 栽培装置はこの記事《野菜の室内栽培で使うライトを改良。非防水型のLEDテープと大きなアルミ板を使って問題を解決します》を参考にして作成しました。ライト部乗せている発泡スチロール箱のサイズは、幅39cm×奥行32cm×高さ26cmになります。

 

液体肥料

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 液体肥料には、微粉ハイポネックスを水道水で1000倍に希釈したものを使用します。

 

2020年12月13日 種蒔き

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 今回の栽培では肉が入っていたトレイでレタスを育てます。サイズは幅24cm×奥行17cm×高さ3.5cm(容量:約1.2L)です。

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 このトレイにバーミキュライトを9割ほど入れて、液肥で湿潤させます。液肥の交換はできないので、栽培の終わりまで継ぎ足すことになります。もしトレイを持って軽いと感じるならば液肥を補充します。

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 種は間隔が均一となるようにバラ蒔きし、覆土の厚みは2〜3mmとしました。種蒔きが終わったトレイは栽培装置の中に入れて、ライトの電源をONにします。栽培期間中は24時間常に明るい状態にして成長させます。

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 ちなみにライトからは熱が出るので、栽培装置の中の温度は室温より高い16.8℃となっていました。レタス系の最適な発芽温度は15〜20℃のため、この環境ならば数日後には芽が出てくるでしょう。

 

2020年12月16日 発芽(発芽から0日目)

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 種を蒔いてから3日で双葉が開きました。今のところ徒長している株もなく、良好な状態です。本日を「発芽から0日目」として記録をしていきます。

 

2020年12月19日 双葉が大きくなる(発芽から3日目)

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 双葉は大きくなり、その間からは小さな本葉が見えてきました。もし屋外で育てていたら、この状態になるまでに1週間はかかったことでしょう。

 

2020年12月23日 本葉に斑点(発芽から7日目)

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 発芽から7日目でここまで成長しました。やはり24時間点灯と加温による効果は大きいですね。

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 成長が一番早い品種はサニーレタスです。その本葉は緑→茶色に変化しつつあります。色付き方を見ていると、グラデーションのように変わりつつ、茶色の点の数が増えて変化していくようです。

 

2020年12月27日 順調な成長(発芽から11日目)

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 レタスは順調に成長しています。もう少しで葉がトレイ全体を覆いそうです。

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 どうも発芽が遅かった種がいくつかあるようです。写真中央の株は未だに小さく、隣の株と比べると同じ時に種を蒔いたとは思えません。これから大きくなってくれるのでしょうか?

 

2020年12月30日 もうすぐ収穫(発芽から14日目)

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 前回から3日間でここまで大きくなりました。もう数日で収穫ができそうです。

 

2021年1月1日 収穫(発芽から16日目)

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 前回の写真と見比べると、一回り大きくなっているのが分かりますね。24時間連続で光を当てて栽培した結果、発芽から16日目でちょうど良いサイズとなりました。やはり光合成ができる時間が長いと、成長も早いようです。

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 サニーレタスの葉は色付いてはいますが、思っていたよりも濃くはなっていません。葉の色は光の強度が強いと濃くなるため、今回の条件では光が弱かったのかもしれないです。

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  それでは収穫をしましょう。収穫は株元にハサミを入れて、株ごと採ります。

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 これで1株の収穫完了です。ベビーリーフとしてはベストな大きさです。

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 ただ、収穫作業をして気になったのが、写真のように新芽の先が黒く枯れている株が1/4ほどあったことです。栽培装置の中は風通しが良くないので、多湿のためこうなってしまったのでしょうか?

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 新芽の黒い部分は取り除きながら、全ての株を収穫しました。収穫したベビーリーフの重さは36gと、栽培日数や栽培面積を考えると健闘したと言えます。味はどの品種も屋外で育てたものと同じで、特に変わった点は感じられなかったです。

 

まとめ

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 今回はLEDの光を24時間常に当て続けてレタス系の栽培を行いました。室内で育てたこともあり、発芽から16日目で収穫できました。屋外で育てているものは収穫までに1ヶ月以上かかるので、やはり光の当たる時間が長いと短時間で成長するようです。この結果を元にして、次回はレタス系ではない、他の葉物野菜でも同じように成長するのか試したいと思います。

 この記事が室内栽培のお役に立てれば幸いです。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。