発根させたスーパーのアイスプラントを水耕栽培。種から育てるよりも早く収穫できるでしょうか?

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 アイスプラントは発芽してからの成長が遅く、苗になるまでに結構な時間がかかります。ですので特に思い入れがなければ、苗を買ってきて育てるのが1番簡単な方法です。しかし時期や店舗によっては売っていないことがあります。また1株あたり200円~300円するので、たくさん手に入れるほどお金がかかります。

 どうにかして安くアイスプラント育てたい…そこで思いついたのがアイスプラントを「挿し木」で増やすことです。挿し木について調べると、あまり例はないですができるようです。試しにスーパーで買ってきたアイスプラントを水に挿してみたところ、全てが発根してくれました。《スーパーで買ってきたアイスプラントを挿し木にします。もし発根するならば手軽に株を増やせますね》。

 次はこのアイスプラントを水耕栽培してみようと思います。種からとは異なり、挿し木ではスタート時点である程度育っています。そのため成長が早く、最初の収穫を比較的早くにできるはずです。挿し木からの栽培が成功すれば、低コストで大量のアイスプラントを収穫できるかもしれません。それでは発根したアイスプラントの水耕栽培を始めましょう。 

 

 

 

 

水耕栽培装置

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 水耕栽培装置はこの記事《底面給水式の水耕栽培装置の作り方。5L容器で野菜を3つ育てられるようにしました》を参考にして組み立てました。

 

液体肥料

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 液体肥料には、微粉ハイポネックスを水道水で1000倍に希釈したものを使用します。

 

2020年3月8日 定植(定植から0日目)

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 スーパーで買ってきたアイスプラントを水に挿し、発根させました。これをバーミキュライトに植えて育てていきます。発根には時間差があったので、植えた時期にも差があります。左の株は2週間前、中央が1週間前、右が昨日となります。
 最も早く植えた左の株は、プラカップの側面に2~3本の根が見えている状態です。昨日植え付けた株は、まだ少ししか根が伸びていないでしょう。そこで3株とも明るい窓際に置いて、数日間養生します。

 

2020年3月10日 栽培装置にセット(定植から2日目)

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 1番目と2番目に植え付けたアイスプラントの根が、お茶パックを突き抜けて出てきました。このタイミングで栽培装置にセットします。

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 プラカップを蓋にはめると、このようになります。中央の株は最後に発根したものです。まだ十分に根は出てないと思いますが、一緒にセットしてしまいました。この栽培装置を屋外に出して栽培を続けていきます。

 

2020年3月14日 葉先が赤くなる(定植から6日目)

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 前回から4日しか経過していないので、さすがに成長しているのか分かりませんね。

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 しかし根は確実に増えています。細い根が上から下へ向かって、垂直に伸びているのが見えるでしょうか。

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 室内栽培の時は緑色一色だったのですが、屋外に出したら葉先が赤くなってきました。たぶん寒さのためですので、気温が上がれば緑に戻ると思います。

 

2020年3月20日 ゆっくりと成長(定植から12日目)

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 定植から12日目でも意外と変化があります。新しい葉が出てきており、徐々に大きくなっているのが分かります。

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 来週はこの株がどのくらい成長しているのか確かめましょう。

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 葉の赤色は前回よりも増えています。この色付きは主に新芽の先端で起き、成長すると消えるようです。どうも温度ではなく、成長の程度と関係があるようです。

 

2020年3月28日 急成長(定植から20日目)

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 最高気温が20℃になってきた今日この頃。アイスプラントは一気に成長してきました。

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 この株が前回に撮影したもので、2周りくらい大きくなっています。細かい葉が多く、まだまだ成長の余地がありそうです。

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 最後に植えた枝からも新芽が伸びています。もう少し時間がたてば、右側の太い枝から脇芽が出てくると思います。

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 根は今このようになっています。だいぶ増えており、これならば更なる成長が期待できそうです。

 

2020年4月11日 まだ細かい葉(定植から34日目)

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 最低気温が5℃を下回る日も少なくなりました。アイスプラントは順調に成長して、面積を増やしつつあります。

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 と言っても、葉はまだ細かいものが多いですね。

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 根の量は増えてきており、初期の頃とは比べ物にならないほどです。根の表面には藻が生えて、薄くはない緑色になっています。藻を防ぐためには液肥槽全体を遮光をすれば良いのですが、このままでも成長するので大丈夫でしょう。

 

2020年4月19日 鳥に食べられる(定植から42日目)

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 前回よりもさらに大きくなり、葉が垂れ下がってきました。ところでこのアイスプラントが、何者かによって食べられているのを発見しました。

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 外側の割と育っていた葉の半分がないですし、

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内側の細かい葉もなくなっています。
 最初はナメクジかな?と思っていたのですが、この栽培装置の近くから鳥が飛び立って行くのを見たのです。確認しに行くと食べ残しだけではなく、ご丁寧にフンまでしてありました。

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 このままだと丸坊主にされるかもしれません。そこで栽培装置を違う場所に移動し、さらに不織布をかけておきました。これで鳥からは何か分かりにくくなったでしょう。

 

2020年5月10日 根腐れの発生(定植から63日目)

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 順調に育っていたはずのアイスプラントですが、ここ最近は枝が伸びていません。更に悪いことに、右側の株は葉が黄色くなってしまいました。

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 葉の変色は全体的に起こっており、大きくなろうとしている葉から朽ち落ちる感じです。

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 株元を見ると表皮がなくなり、中心の硬い繊維のみとなっている部分がありました。これは明らかに異常事態です。
 葉の黄変は以前にも見たことがあり、その時には根腐れが起きていました《参考記事:「アイスプラント」を水耕栽培。大きくなったら液肥に塩を入れて育てる予定です》。今回もその気配がありますので、プラカップを引き上げて確認します。

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 根の色はドス黒い緑で、藻が絡み合ってもずく酢のような見た目となっています。根腐れをしているか確認するため、指で摘んで軽く引っ張ってみましょう。

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 見事に全部取れてしまいました。完全なる根腐れです。

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 他の株も調子が良くないので、根を確認します。こちらの根はまだ生きていそうですが、近い将来ダメになりそうな感じがします。

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 それを見越してか、上の方からは新しい白い根が出てきていました。株自体はまだ元気があるようです。
 アイスプラントの水耕栽培をしていて感じるのは、他の野菜よりも「根に藻が生えやすい」ことです。糸のような細い根に絡みつくように生えるのです。

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 これは私の想像ですが、アイスプラントの根で藻が増えると、根の間を通る液肥の流れが滞ったり、死んだ藻の腐敗でダメージを受けるのではないでしょうか?
 幸い株はまだ生きていますので、藻が生えないように栽培装置を遮光し、アイスプラントの再生を試みます。

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 まずは傷んでいる葉を切り取ります。

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 黄変している株だけではなく、他の2株も半分くらいの大きさまで枝や葉を減らしました。

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 そして3株とも根を全て切り落とします。ただしカップの底から出ている白い根は正常なものなので、できるだけ残します。カップの外側に付いている藻は、流水できれいに洗い落としました。

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 いま私の手持ちには、光を通さない黒色系の容器がありません。そこで今使っている半透明の容器を再利用し、できるだけ光を遮る工夫をします。
 容器の外側を黒いポリ袋とアルミ蒸着保温シートで包み、側面と底面からの光を遮断します。

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 そして上からの光を遮るために、蓋にもアルミ蒸着保温シートを取り付けます。プラカップには培地を追加して、光が入る隙間を埋めました。

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 この状態で液肥槽を覗くと、それなりに暗くなっていました。完全な遮光とは言えませんが、藻が増えないくらいの暗さになっている…はずです。

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 最後の作業として、シートのめくれ上がり防止ために石やタイルを乗せました。

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 これで光を遮る加工は終了です。再び屋外の栽培場所に置き、藻の増殖度合いと、株が回復するか観察します。

  

2020年5月16日 養生中(定植から69日目)

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 右側の株は前回よりも枯れが進行し、他の2株は少し痩せた感じがします。

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 遮光をしてから1週間目の液肥槽です。透明を保っており、藻の発生は確認できません。光の侵入を上手く防げているようです。

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 枯れが進行している株は、新しい根がまだ生えてきません。このままダメになってしまいそうです。

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 一方で比較的早い段階で処置できた2株は白い根が伸びてきました。このまま何事もなく成長してほしいですね。

 

2020年5月24日 開花(定植から77日目)

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 根は伸びているにも関わらず、あまり成長しないアイスプラント。さすがに暑くなっていたので、気候的に限界なのかもしれません。

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 小さくなった葉を眺めていたら、花を見つけてしまいました。もう撤収時ですね。念のため来週まで待ってみましょう。

 

2020年5月30日 撤収(定植から83日目)

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 見た目は先週と変わっていませんが、花がちらほら咲いてきました。

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 花びらが細く、一瞬見ただけでは毛玉のようにしか見えません。野菜の花と言うよりも、サボテンに近い印象です。

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 大きさは3cmくらいで、花びらの色は白、中心部は薄いクリーム色をしています。

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 葉は日を追うごとに小さくなっていき、今では指先でやっと摘めるサイズです。これでは食べることはできませんね。ちなみに左上ある白い玉が花の蕾です。

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 今まで透明感のあった根は、茶色く変化していました。もう株としての寿命がきているようです。
 この写真を撮った後に撤収作業を行いました。アイスプラントの水耕栽培は一筋縄ではいかないようです。

 

まとめ

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 それでは栽培のまとめになります。

 

  • アイスプラントの挿し木は順調に成長しました。しかし収穫まであと一歩のところで、具合が悪くなってしまいました。この原因は根腐れによるものと思われます。

  • 根腐れが起きた部分を全て取り除き、栽培を続けました。しかし成長速度は著しく落ち、最終的には花が咲いてしまったので撤収となりました。

  • アイスプラントの花は直径3cmほどの白色です。花びらは細く、ぱっと見た感じでは毛玉のようでした。


 昨年からアイスプラントの栽培をのべ9ヶ月行いました。しかし収穫できたのはたった1回だけです。このまま終わるのは悔しいので、今年の秋か来年の春に再び種を蒔いて育てたいと思います。

 この記事がお役に立てれば幸いです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 


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