『空芯菜(エンツァイ)』の水耕栽培に再チャレンジ!今度は数回の収穫ができるように頑張ります

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 昨年、空芯菜の水耕栽培に挑戦しました 《参考記事:『空芯菜(エンツァイ)』を水耕栽培しましょう。真夏に採れる葉物野菜として活躍する予定です》。しかし病気と思われる斑点が葉に出てしまい、結局1回の収穫で終わりとなってしまいました。このままでは悔しいので、今年も空芯菜の栽培にチャレンジしたいと思います。

 前回使った栽培装置は、水道管の継ぎ手を利用したものです。発芽するまでは良かったのですが、空芯菜の双葉は予想以上に大きく、この継ぎ手では狭すぎました。そこで今回はプラスチック製のカップを使った栽培装置を使って育てます。

 気になるのは、葉に不定形の茶色い斑点が出る病気です。空芯菜がかかる病気を調べてもこの様な症状はあまり見つからず、むしろ病気に強いとの記載が多かったです。今回の栽培では再び同じ症状が出ないことを祈っています。それでは空芯菜の栽培スタートです。

 

 

 

 

水耕栽培装置

 

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 栽培装置はこの記事《底面給水式の水耕栽培装置を改良。水面が低下しても液肥が供給されるようにしました》を参考にして組み立てました。

 

液体肥料

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 液体肥料には、微粉ハイポネックスを水道水で1000倍に希釈したものを使用します。

 

2020年5月4日 種蒔き

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 空芯菜は朝顔と同じ科なので、種がよく似ています。大きさは5mmほどで、半月型をしています。

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 種から出る双葉は大きいです。そのため1つのカップにつき3個の種を蒔きました。覆土は約1cmとなるようにしています。
 空芯菜の発芽適温(地温)は20~25℃と少し高めなので、栽培装置を日当たりの良い屋外に置いて発芽するのを待ちます。

 

2020年5月9日 芽が出てくる

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 種蒔きから5日目で芽が地上に出てきました。葉は種の中に上手く折りたたまれて入っているようですね。

 

2020年5月10日 発芽(発芽から0日目)

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 空芯菜の発芽は揃わないです。そのため6個中3個のカップで葉が開いた本日を「発芽から0日目」として記録をしていきます。

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 種の殻が取れてから数十分しか経っていないので、まだ双葉は波打っています。明日にはピンと張っているはずです。

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 このまま無防備で育てると、出たばかりの芽が虫や鳥に食べられるかもしれません。そこで栽培容器に支柱を立てて、上から不織布を被せました。空芯菜の成長は早いのですぐに天井まで届きそうですが、それまではこの中で育てます。

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 空芯菜は1回きりの収穫ではなく、何度も繰り返して採れる野菜です。そのため栽培が長期間となり、液肥には大量の藻が発生するでしょう。藻が増えるためには光が必要なので、100円ショップで購入した「アルミ蒸着保温シート」を写真のように取り付けて日光を遮ることにしました。
 完全な遮光ではないですが、取り付け前と比べるとかなり液肥槽が暗いです。これで藻の増殖が抑えられるでしょうか?

 

2020年5月16日 間引き(発芽から6日目)

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 前回から6日が経過し、これでほぼ発芽は終わったと思います。発芽率は約80%と、可もなく不可もなくといった感じです。

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 空芯菜は発芽する時、双葉の展開に失敗するものがあります。この株は殻が取れず、表現するには難しすぎる形となっています。

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 カップの中には正常に発芽している株もあるので、先程の株は間引いてしまいます。

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 ついでですので、他のカップも間引きをして1株となるようにしました。これから一気に成長すると思うので楽しみです。 

 

2020年5月23日 斑点を発見(発芽から13日目)

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 ここ数日曇りで肌寒い日が続いており、空芯菜の成長はあまり進んでいません。

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 根はカップの外に出て、液肥槽で分岐を繰り返しながら伸びています。対策のおかげか、藻が増殖している感じはありません。

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 葉をよく見たところ、前回と同様に斑点ができているのを発見しました。写真では分かりにくいですが、葉の左側の縁に窪みのある茶色い斑点があります。
 2年連続だと、もしかしたら病気ではなく生理現象の気がしてきました。このまま様子を見て、どうなるのか確認しましょう。

 

2020年5月29日 斑点は小康状態(発芽から19日目)

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 しばらく見ないうちに倍くらいの大きさになりました。来週には摘芯も兼ねた1回目の収穫ができそうです。太陽の当たり方のせいか右側に傾いているので、真っ直ぐに伸びるように位置を変えておきます。

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 株元からは脇芽が出てきています。これが育てば収穫量が何倍にもなりますね。

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 例の茶色い斑点は他の葉には広がっておらず、小康状態となっています。できれば治ってほしいのですが、空芯菜の治癒力に期待です。

 

2020年6月5日 1回目の収穫(発芽から25日目)

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 空芯菜は防虫ネット掛けの支柱を軽く超えています。写真で見ると野菜と言うよりも草です。

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 幸いなことに、葉に出ていた茶色の斑点は広がる気配はありません。しかし今度は新しく出てくる葉に部分的な欠損が出てきてしまいました。虫にかじられたのか、それとも栄養バランスが悪いのか…どちらにせよ今回は摘芯を兼ねた収穫を行うので、リセットしてしまいましょう。

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 収穫は2~3節が残るようにし、ハサミでカットしていきます。

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 これで収穫が完了です。1束分が採れました。葉はすぐにシナシナになるので、早めに冷蔵庫に入れると良いです。

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 「空芯」菜なだけあって、中心部が竹のように空洞になっています。この空芯菜は少量ですので、野菜炒めの具材として食べました。もっと大量に採れたら、単体で炒めものにしたいです。

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 収穫が終わった姿がこちらです。これから脇芽がたくさん出てくるので、収穫量が増えるはずです。成長が早いので、来週には収穫前+αの状態に戻っていそうです。

 

2020年6月14日 2回目の収穫(発芽から34日目)

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 空芯菜は9日間で元に戻るかと思いきや、それを通り越し2倍くらいの大きさになりました。

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 根はとてつもなく多くなっています。このままのペースだと、5Lの液肥槽が埋まってしまいそうです。

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 葉の欠けはまだ治っていません。未だ原因分からずです。とりあえず気にしないで2回目の収穫しましょう。

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 今回はA4サイズのトレー1杯分が採れました。このペースだと10日に1回は空芯菜が食べられそうですね。

 

2020年6月27日 3回目の収穫時(発芽から47日目)

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 現在、梅雨に突入しており、毎日曇りまたは雨です。そのためか空芯菜の成長は滞り気味です。と言っても収穫できるくらいには伸びています。

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 根はさらに増えて、とうとう箱の形になってきました。そのうちマット状になりそうな雰囲気です。

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 株元からは新しい茎が伸びており、写真のように5本もある株もあります。これ以上出てくるとプラカップが壊れてしまいそうです。

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 いつまでたっても葉の変形は改善されません。何かの虫に食べられているのでしょうが、未だに犯人を見たことがないです。

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 空芯菜を育てて気付いたのは、他の野菜よりも蟻がたくさんいることです。よく観察していると、葉と茎の境目を盛んに舐めています。もしかしたら甘い汁が出ている場所があるのかもしれません。
 これからの空芯菜は収穫と成長を繰り返すだけになるでしょう。そのため今回で栽培記録を終えようと思います。夏の間は空芯菜を楽しめそうです。

 

まとめ

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 それでは栽培のまとめになります。

 

  • 空芯菜は発芽から25日目で最初の収穫ができました。その後も1~2週間間隔で採れたので、非常に成長が早い野菜です。

  • 根の量は想像以上に多く、今回使った5L容器では小さかったです。液肥槽にはもっと大きい、例えば発泡スチロール箱のようなものを使うと良いでしょう。 

  • 炒めた空芯菜はシャキシャキしていて美味しかったです。特にこれと言った味はないので、食べやすく感じました。

 

 昨年のリベンジをするために、今年も空芯菜の種を蒔きしました。病気になることなく成長し、この文章を書いている時点で3回も収穫できました。梅雨が明けて夏になれば、さらに成長が早まると思うので、今から楽しみです。

 この記事が空芯菜の水耕栽培のお役に立てれば幸いです。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

 

【追記】2020年7月19日 葉の変形が解決

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 連日の雨や曇りでも、空芯菜はそれなりに成長しています。今のところは2週間に1回は収穫できています。太陽が当たるともっと早く成長するのですが、こればかりは人間の力では解決できません。

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 以前から気になっていた葉の変形は、栽培装置の場所を変更したら発生しなくなりました。やはり以前の場所には何かの虫が闊歩していたようです。これからは綺麗な葉が収穫できそうです。