私は過去に3回、ルッコラを水耕栽培しています。
・窓際で「ルッコラ」の水耕栽培に挑戦中。柔らかくてクセの少ない葉になる予定です
・「ルッコラ」のトレイ栽培を始めました。密植えなので早めの収穫を心掛けます
・ルッコラの過密栽培に挑戦しています。成長や収穫量がどうなるのか実験してみます
上記の記事では、栽培容器としてペットボトルやセルトレイを使いました。
しかしながら私は普段、5Lの容器とプラスチック製のカップを組み合わせた装置で野菜を水耕栽培しています。今思えば、このスタンダードな装置でルッコラを育てたことがなかったです。そこで今回はこの装置を用いて栽培をしてみようと思います。
育てる株数は、装置で育てられる最大数の6株とします。収穫は成長した株を引き抜くのではなく、大きくなった葉を順次採っていきます。この「かき取り収穫」によって真冬以外であれば、常にフレッシュな葉を食べられるはずです。
ルッコラはワサビとゴマを合わせたような風味で、日本人の口にも合うハーブです。特にサラダに入れることで味に奥行きが生まれ、ワンランク上の一皿になります。昨年はよく食べており、今から収穫が待ち遠しいほどです。それでは早速、ルッコラの水耕栽培を始めましょう。
- 栽培装置
- 液体肥料
- 2021年10月10日 種蒔き
- 2021年10月12日 発芽(発芽から0日目)
- 2021年10月17日 1回目の間引き(発芽から5日目)
- 2021年10月31日 2回目の間引き(発芽から19日目)
- 2021年11月13日 紫色に変化(発芽から32日目)
- 2021年12月4日 成長中(発芽から53日目)
- 2021年12月19日 紅葉?(発芽から66日目)
- 2022年1月1日 花芽を発見(発芽から79日目)
- 2022年1月17日 茎が伸びる(発芽から95日目)
- 2022年1月30日 開花&撤収(発芽から108日目)
- まとめ
栽培装置
栽培装置はこの記事《「黒色ビニール袋」を使って遮光仕様の水耕栽培装置を作製。液温上昇と藻の増殖を防ぎます 》を参考にして組み立てました。
追加した機能としては、お茶パックの底に穴を開けて化学繊維でできた布を通したことです。この布を通してカップ内の培地に液肥を供給します。
液体肥料
液体肥料には、微粉ハイポネックスを水道水で1000倍に希釈したものを使用します。
2021年10月10日 種蒔き
種は1カップあたり5〜6個を蒔きました。覆土は厚さ3mmほどとしています。その後、害虫が入らないように、装置の上から不織布を掛けて屋外に置き、発芽するのを待ちます。
2021年10月12日 発芽(発芽から0日目)
種を蒔いてから2日目で双葉が開きました。本日を「発芽から0日目」として記録をしていきます。
2021年10月17日 1回目の間引き(発芽から5日目)
気温があまり上がらないせいか、ルッコラの成長がゆっくりめです。やっと双葉が大きくなってくれました。
株同士が触れ合っていますので、1回目の間引きを行います。ハサミを使って成長の芳しくないものを中心に切り取ります。
それぞれを3株にして作業は終了です。肌寒い日が多くなっていますので、本葉が出てくるのに時間が掛かりそうですね。
2021年10月31日 2回目の間引き(発芽から19日目)
1回目の間引きより2週間が経過しました。出てきた本葉も大きくなり、緑色の面積がかなり増えています。
根は予想以上に伸びており、隣同士の根が絡み合っている状態です。それでは2回目の間引きを行いましょう。
最も成長の良い株を残して、間引きは終了です。あとは大きくなるのを待つだけです。
ちなみに間引いたルッコラは卵スープの具材として使いました。溶き卵の黄色の中で鮮やかなルッコラの緑色がとてもきれいでした。
2021年11月13日 紫色に変化(発芽から32日目)
ルッコラは成長しつつあります。ただ、葉の色が緑から紫色になってしまいました。
このように太い葉脈を中心に赤みがかかっています。葉の変色は不調というよりも、低温によるものだと思います。特に朝は10℃を下回る日が出てきたので、寒さ対策として葉の色素に何らかの変化が起こっているのでしょう。
今までの葉は縁が丸い型でしたが、だんだんと切れ込みのある葉が出てきました。できれば本格的な冬を迎える前に、1回目の収穫をしたいところです。
2021年12月4日 成長中(発芽から53日目)
徐々に葉の赤色が強くなってきました。寒さはまだ厳しくなるので、葉はこれからどうなってしまうのでしょうか?
切れ込みのある葉は大きくなりつつあります。しかし収穫するにはもう少しサイズがほしいところです。
新芽は次々と出てきているので、収穫量には期待できそうですね。
2021年12月19日 紅葉?(発芽から66日目)
発芽から2ヶ月が経過しました。赤味は更に強くなり、特に大きい葉が紅葉の様に真っ赤な状態です。ここまで赤いと収穫して良いか悩み、結局未だに一度も採れていません。
強い寒さのせいか、さすがに成長速度が遅くなっています。暖かくなるのを待つしかないようです。
2022年1月1日 花芽を発見(発芽から79日目)
全体を見ても、あまり葉が大きくなっていないルッコラです。液肥を補充していたら、とある物を発見してしまいました。
それは「花芽」です。このまま花が咲いてしまうと、葉が固くなって食用には向かなくなってしまいます。ルッコラは暖かくなった春に抽苔すると思っていたのですが、まだ寒い1月初旬にも関わらず花芽ができるとはとても残念です。もう少し様子を見て、栽培を続けるか決めることにしましょう。
2022年1月17日 茎が伸びる(発芽から95日目)
もう葉の成長は見られなくなりました。花を咲かせるために栄養を集中させているのだと思います。
だんだんと蕾の付いた枝が伸びてきました。もう収穫は諦めましたので、開花するまで成長させます。
2022年1月30日 開花&撤収(発芽から108日目)
蕾の付いた茎は勢い良く成長し、無事に開花しました。写真では分かりにくいですが、6株全てで抽苔をしています。
花は花弁が4枚で、十字状に配置されています。野菜を育てる時は花を咲かせることはないので、少し新鮮な気持ちになります。花見も終わりましたので、このルッコラは撤収することにしましょう。
まとめ
今回のルッコラ栽培では、ほぼ収穫をせずに終わりを迎えてしまいました。原因としては晩秋に種蒔きをしたために、成長が遅れたこと。そして抽苔が予想以上に早かったことです。もし同じような時期に種蒔きをするならば、屋外栽培はせずに、保温のためにビニールハウスや室内育てるのが良さそうです。
この失敗が皆様のルッコラ栽培のお役に立てれば幸いです。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。